ロウアーマンハッタンの金融街のど真ん中、アメリカ経済の象徴であるニューヨーク証券取引所(NYSE) の目の前のウォールストリートとブロードストリートの交わる場所に、フェデラルホール・ナショナルメモリアル (Federal Hall National Memorial) があります。 実は、ニューヨークは、アメリカ建国初期の頃、一時期アメリカの首都であったことがあり、その首都の中心となっていたのがここ、フェデラルホールだったのです。あのアメリカ初代大統領であったジョージ・ワシントンの大統領就任の演説も行われた場所でもあり、最初のアメリカ政府、議会、裁判所もここ、フェデラルホールからスタートしたそうです。フェデラルホール・ナショナルメモリアルではそんなアメリカの歴史や、ジョージ・ワシントンにまつわる展示が行われています。
実はこの場所、証券取引所の目の前でもあり、今まで何度も何度も目の前を通り過ぎていたのですが、平日のみのオープンということもあり、一度も中に入ったことがありませんでした。昨日は、独立記念日の休日でしたが、近くを通りかかったので覗いてみるとオープンしていたので、はじめて中に入ってみました。
フェデラルホールは、Independence Day当日と、Independence Dayの振替休日だった昨日の2日、特別にオープンしていてスペシャルイベントも催されていました。
このフェデラルホールの建物は、もともとは、1700年頃に、ニューヨークのシティーホールとして建てられたそうですが、独立戦争後、首都機能をニューヨークが担うようになり、1788年に建物は改築され、フェデラルホールとなりました。
アメリカ独立の英雄、ジョージ・ワシントンの初代大統領就任式が行われた場所ということで、ジョージ・ワシントンゆかりのものが多く展示されています。まずは、ジョージ・ワシントンの肖像画です。
ジョージ・ワシントンが25歳の時のサインです。
1789年4月30日、ジョージ・ワシントンが初代大統領の就任演説を行ったバルコニーの石も展示されています。
フェデラルホールの真っ白な天井は綺麗で立派です。
1789年のフェデラルホールの様子。
ジョージ・ワシントンが大統領就任式で使用した聖書だそうです。ちなみに式の後、一向はセントポールチャペル (St. Paul’s Chapel) へ向かい、礼拝を行ったそうです。
大統領就任式の光景の絵も。
窓の外を見ると、こんな姿の人たちが。一瞬タイムスリップした気分になりました。
ホールの中は天井から明るい日の光が差し込んでます。思わずここはニューヨークではなく、ワシントンDCにやってきたような気分になります。
首都としての機能が移った後、しばらくしてフェデラルホールは使用されなくなり、壊されたそうです。その後、1842年、新たに現在に続く建物が税関として建てられ、再び使われはじめました。
また、その後、準財務省的な機関として存在した時期もあるそうで、金などを保管していたこともあったそうです。
アメリカ独立記念日ならではのイベントが行われていて、昔のアメリカの衣装を来た人たちをみかけました。
かわいいミニチュア版の建物の展示もありました。
現在の建物である、フェデラルホール。もとは税関でした。
当時のフェデラルホールの様子。
その前のシティホールだったころの建物の様子。
フェデラルホールの中には、観光客のためのインフォメーションセンターもあり、地図や様々なパンフレット、冊子等も置かれています。
この辺りを平日に訪れたら、休憩がてらちょっと立ち寄ってみるのにおすすめの隠れ観光スポットです。ニューヨークにもワシントンDCのようなこんな観光スポットがあったんだ、とちょっとした発見でした。
フェデラルホール Federal Hall National Memorial
26 Wall St, New York, NY 10005 MAP