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テキサス 美術館 ダラス・フォートワースでミュージアム巡り

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今回訪れるまで知りませんでしたが、フォートワースとダラスには個性的で見所の多い美術館がいくつもあり、思わず夢中になってしまいました。ニューヨーク、ワシントンDCなどは代表的なミュージアムがあることで良く知られていますが、その他にも素晴らしいミュージアムが様々な州に点在しているのはすごいことです。今回は、限られた時間でしたが、いくつかのミュージアムを周ってみて思いがけず楽しむことができました。まずは、フォートワースのストックヤードの観光を終えた後に向かったのは、近代的な建物のとても明るい雰囲気でのびのびとアート鑑賞ができるキンベル美術館です。

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Kimbell Art Museum

フォートワースの町の中心にあるモダンで美しい建築のKimbell Art Museumは入り口を入るとぱーっと広がる自然光の注ぐ明るい空間になっています。ニューヨークのルーズベルトアイランドについ数年前に完成したFDR Four Freedoms Parkをデザインしたことでも有名なLouis Kahnによるデザインだそうです。
また、2013年には、Louis Kahnの下で働いたこともある有名建築家Renzo Pianoによりデザインされた新館、Renzo Piano Pavilionも完成しました。
ピカソやムンク、ルーベンなどの有名な作品も含めて、ヨーロッパからオセアニア、アフリカ、アジアなどのコレクションもある大きな美術館です。

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こちらの美術館に来て驚いたのは、日本のコレクションがずいぶんと充実していたことです。メトロポリタンミュージアムなどをはじめ、アメリカの美術館にはJapanese Artの展示があるところが多いのですが、この美術館のコレクションもたいしたものでした。私までもが思わずはまって見入ってしまいました。

鎌倉時代のNyoirin Kannon(如意輪観音)
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桃山時代の京都のお寺の美しく豪華な金の屏風
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“黒い着物を着た美女”という鳥居 清信作の浮世絵。
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はにわ ”Haniwa”とは、の説明も書かれています。
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平安時代のHachiman(八幡の神)。
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アモン・カーター美術館

キンベル美術館のすぐ近くにあるこちらはテキサス色豊かな美術館、Amon Carter Museum of American Art

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オキーフの作品などもありますが、カウボーイなどを題材にしたテキサスらしいアートの多い美術館です。

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今回は時間の関係で、残念ながら訪れることができませんでしたが、安藤忠雄さんがデザインしたフォートワース現代美術館も隣接してあります。フォートワースに続いて、翌日はダラスの美術館巡りです。

ダラス美術館

アートディストリクトにあるダラスで最も有名な美術館、Dallas Museum of Art。ここも天井の高い広々としたつくりの空間でゆったりと芸術鑑賞ができる雰囲気ですばらしかったです。

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ここの美術館まで、日本のセクションがすばらしかったです。
Ando Hiroshigeの浮世絵コレクションや、美しい金の屏風絵もたくさんあります。
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源義経像です。12世紀後半の源平合戦を描いた”The Tales of the Heike(平家物語)”のヒーロー、という丁寧な説明もついて。
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これは、”Emma-O”、”閻魔大王”です。
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漆塗りの馬鞍。江戸時代のものだそうです。驚いたことにどれもこれも本当に綺麗な状態で保存されています。
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ナッシャー彫刻美術館

ダラス美術館一帯はアートディストリクトなので近くにはいくつか美術館があります。そのひとつがこちらのNasher Sculpture Center。彫刻の点在する広いお庭の静かな自然に囲まれた空間を楽しみながらお散歩するのもいいですし、ガラス張りの開放的な建物の美術館の中でイノベイティブな彫刻の展示を楽しむこともできます。

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クロウアジア美術コレクション

そして、ダラス美術館一帯のアートディストリクトにあるもうひとつのミュージアムはアジア美術の美術館、The Crow Collection of Asian Artです。入り口を入ってすぐ目に付く常設の展示は、なんと日本です。美しい金の屏風が飾られているお部屋で中央には鎧が展示されています。

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立派な鎧”Neo Masanobu”と兜”hoshi kabuto”。Japanese samuraiのAbe Masayoshiのものだそうです。江戸時代の大名で広島の福山城の城主であることや、江戸時代の参勤交代のことなどわかりやすい説明付。この日本の武士の鎧はアメリカ人から見てもとてもクールでかっこいい興味深いもののようで、結構みんな釘付けになってみていました。5年も前のことになりますが、ニューヨークのメトロポリタン美術館で日本刀の特別展が行われた際、日本全国から選りすぐった国宝や重要文化財の名品までもが一堂に会する一大イベントだったのですが、その時もアメリカ人が感動しながら見ていた様子を思い出しました。

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印籠まで展示されていました。
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そして、The Mary Baskett Collection of Japanese Fashionということで、その日行われた特別展はなんと日本のデザイナーのファッション展、Issey MiyakeやYohji Yamamoto、そして、Comme des GarçonsのRei Kawakuboの作品がずらりと並んでいます。

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着物のミニドレスが斬新です。
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ユニークで芸術的な日本のデザイナーの作品はアメリカでも評価が高いようです。
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今日は、日本の美術作品が素敵に展示されていたので、日本のものをたくさん取り上げてしまいましたが、全体の中では小さな一部で、他にも、様々なアメリカ、テキサスならではの西部らしいアート、ヨーロッパ、印象派など、そして世界各地の歴史的なアートと非常にバラエティーに富んだ展示になっています。
今回フォートワースとダラスで訪れた美術館は、ナッシャー彫刻美術館以外、全て無料で楽しめる美術館です。テキサス州でもこんなにも日本のアートが注目されていたとは思いもよりませんでしたが、日本人が見ても感動するコレクションだと思いました。日本から遠く離れたアメリカにある色々な美術館の日本アートを見て回るのも楽しいかもしれません。

テキサス 美術館 ダラス・フォートワースでミュージアム巡り was last modified: 8月 27th, 2016 by mikissh