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老化は止められる!?体内時間の逆行は可能か

アンチエイジングの話題はいつの時代もどこの国でも関心の高い話題だと思いますが、遺伝子治療によって、実験用のネズミを若返らせることができた、という驚きのニュースがありました。動物実験で、実際に目に見える若がえりの変化を観察することができた初めてのケースだそうで、その研究結果に注目が集まっています。

カリフォルニア州の Salk Institute により、ゲノムをリプログラミングする遺伝子治療により、プロジェリア症候群(早老症)のラットを若返らせ、30% 長生きさせることができたという研究結果が発表され、ニューヨークタイムズなどでも取り上げられています。

この分野は、iPS細胞、後にノーベル賞を受賞した山中伸弥氏の研究に端を発するもので、これまでも、iPS細胞の手法を直接、動物の体に適用するという研究は行われてきているようですが、細胞の異常な増殖、発ガンなどにより、死亡に繋がってしまうといった結果が多かったようです。今回の研究では、一日数回薬を与えてコントロールすることにより、限定的にiPS細胞化させ、体細胞のもともとの機能が保たれながら、細胞の増殖は抑制されつつ、若返りの効果を得ることに成功したとのことです。

ところが残念なことに、今回の方法は直接人間には応用することはできないようで、複雑な人間の体に対する若返り治療の臨床実験は、今後まだまだ10年程はかかるかもしれないとのコメントがされています。
現在、老化によって引き起こされる様々な病気の治療方法を個別に研究するという流れが主流だと思いますが、老化そのものを遅らせたり、若返らせる方法を考えるというサイエンスフィクションのようですが、新たな可能性や夢も膨らんでくるかもしれませんね。

アンチエイジングの探求というと、コントラリアンで知られ、今年の大統領選でもトランプさんに賭け、見事に勝った投資家のピーター・ティールさんが挙げられます。
トランプ政権下では、そんなピーター・ティールさんの影響力は高まり、倫理面なども絡み、規制の多い分野ですが、エイジング、遺伝子治療に関する研究がさらに進んで行くのではないかと思います。

老化は止められる!?体内時間の逆行は可能か was last modified: 12月 17th, 2016 by mikissh