Teavana (1)

ティーバナ スタバの紅茶専門店が全店舗閉鎖へ スターバックスの行方

Teavana (1)

ニューヨークでも見かけるスターバックスコーヒーの系列店で、紅茶を中心としたお茶を専門としているカフェ、ティーバナ (Teavana) が来春までを目途に全店閉鎖されることがスターバックスにより発表されました。全米でモールを中心に展開しており、その数は、379店舗に達していたようですが、モールを中心としたリテール全般のビジネスの不振から業績が振るわず、ドラスティックな経営方針の変更に至ったようです。



ティーバナ (Teavana) は、スターバックスが2012年に買収したお茶専門店で、もともとミレニアルやアジアのお客さんの趣向へ対応して、コーヒー人気が衰えた時のヘッジとして展開していたという意味合いがあったと思われますが、全米での成長の鈍化と、ターゲットとしたアジアのお客さんが期待するアメリカブランドのイメージは、むしろコーヒーであり、スタバの方が人気があるという現状から、今回の決断に至ったのかもしれません。その変わりに、中国への進出や投資を本格化させ、ジョイントベンチャーの形だった中国でのスタバのステークを買い戻し、今後、2021年までにスタバを5000店舗まで増やすそうです。これらは、昨日のスターバックスの四半期決算の場で発表されたものです。
スタバでは、今春から、CEO が創業者の Howard Schultz さんから、マイクロソフト出身のプロ経営者 Kevin Johnson さんに変わりましたが、そんな中での新方針です。Howard Schultz さんの退任は、トランプ大統領が誕生したことと関係があると思われますが、政治など違う方面での活動を考えているのかもしれません。

ティーバナ (Teavana) は、夏の暑い季節にもぴったりな香り豊かなフレイバーアイスティーなどが気軽に買える雰囲気のいいお店で好きだったので、ニューヨークからなくなってしまうのは寂しいですが、今後、ティーバナの紅茶やお茶は、スターバックスの店舗で新商品の形で登場することになると思われます。

ティーバナ TEAVANA ニューヨーク アッパーイーストのスタバお茶専門店

シアトル発スタバの成長の歴史はこちらをどうぞ。

シアトル スタバ1号店へ スターバックスの成長の軌跡

スターバックスだけではありませんが、全米でモールやリテールの店舗閉鎖、倒産が増加しています。アマゾンをはじめとする e-commerce ビジネスによる影響はもちろん大きいですが、商業物件のレント上昇、消費者の趣向の変化、またプライシングパワーの強い特定領域、レントやヘルスケア、学費などのインフレによりその他への支出が減少するなど様々な要因があり、このトレンドは続いていく可能性は高いです。

ティーバナ スタバの紅茶専門店が全店舗閉鎖へ スターバックスの行方 was last modified: 8月 2nd, 2017 by mikissh