世界で最も有名なアメリカアート『アメリカンゴシック』 ホイットニー美術館で公開中!グラント・ウッド特別展

American Gothic

ニューヨークのアメリカンアートミュージアム、ホイットニー美術館では、現在、20世紀前半に活躍したアーティスト、グラント・ウッド (Grant Wood) の特別展が開催されています。「アメリカのモナリザ」と呼ばれることもある、世界で最も良く知られるアメリカンアート作品である『アメリカンゴシック (American Gothic)』 をホイットニー美術館で見ることができます。現在そんな有名作品をはじめ、アメリカ中西部の日常で有名なアーティストの様々な作品も展示されています。

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現在、ホイットニーミュージアムで “Grant Wood – Whitney Museum of American Art” の特別展が行われています。グラント・ウッド (Grant Wood) は、アイオワ州出身で、大恐慌後の1930年代に隆盛となった、それまでの大都市から地方に重きを置いた地域主義アート (Regionalism Art) の代表的な存在の一人で、アメリカのミッドウエストのカントリーサイドの日常風景を描いたアーティストとして知られています。

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アメリカのアーティストは、アート作品の他、商品、イラスト、広告など商業的な仕事にもかかわることが多いですが、グラント・ウッドもそんなアーティストの一人です。絵画だけではなく、今でも可愛い雑貨としてありそうな、ブリキの作品も作っており、そんな作品も今回の特別展で展示されています。

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グラント・ウッドは、アメリカのアーティストですが、1920年代には、パリを中心にヨーロッパに何度も旅行した経験もあり、当時、ヨーロッパで隆盛だった印象派、ポスト印象派の作品に大きな影響を受けたと思われます。そんな印象派的なグラント・ウッドの初期の作品も展示されています。

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こちらも印象派の典型的なモチーフの一つ、美しい花の静物画。

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そして、アメリカンアートのモナリザと称されることもあるグラント・ウッドの名作がこちら、アメリカンゴシック (American Gothic) です。ドラマや映画など色々とパロディで使われることの多い有名な作品です。シカゴ美術館のアートコンテストに出展され、3位となった作品だそうで、その後、高額で買い取られ、現在もシカゴ美術館所有の作品となっています。昨年、シカゴ美術館を訪れた時には、ヨーロッパを巡回中で見ることができませんでした。
印象派風の作品から一転し、アメリカ中西部の景色の中、ルネサンスフレミッシュアートに影響を受けた人物が描かれたアメリカらしいコミカルな作品となっています。

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例えば、こちら。アンディー・ウォーホールやロイ・リキテンシュタインなど有名アメリカンアーティストの作品のパロディーがテーマのアメリカの人気コメディドラマ、Desperate Housewives のオープニングのテーマ曲でも登場しています。

なんでこの作品がそんなに有名に?と思う人も多いと思いますが、こちらの映像ではそんな理由が解説されています。

アメリカ初期のアートで最も描かれていたのが、独立戦争で活躍した英雄達です。そんな典型的なシリアスなモチーフを、どことなくユーモラスに描いた作品もあります。

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正直であることの大切さを伝えるジョ-ジ・ワシントンの桜の木の逸話を描いた作品。

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農業や製造業を中心とした仕事の様子や、

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仕事の合間の食事の様子など当時のミッドウエストの日常を描いた作品が並んでいます。

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そして、アメリカ初期のもう一つの典型的なモチーフが自然の風景です。

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アメリカ中西部の雰囲気が伝わってくるグラント・ウッドらしい個性的な作品の数々が並んでいます。

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遠近感溢れる、童話の世界、漫画の原点のような楽しそうな絵がいっぱいです。

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どこかユーモラスな柔らかい雰囲気の作品です。

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グラント・ウッドの妹の肖像画。実は、アメリカンゴシックの女性のモデルもこちらの妹だったそうです。ちなみに、男性のモデルは、かかりつけの歯医者さんだったそうです。

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モナリザのような雰囲気の肖像画。

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何気ない人々を特徴を捉えて描くのが本当に得意です。

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一階のミュージアムショップでは、アメリカンゴシックをテーマにした限定品のお土産も色々と置かれています。

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グラント・ウッドの特別展以外にも、ホイットニーミュージアムのコレクションの中から構成される展示や様々なテーマの特別展が開催されています。

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夕暮れ時に訪れると、マンハッタンの西側、ミートパッキングディストリクトにあるホイットニーミュージアムからは、ハドソン川越しの美しい夕日を見ることができます。

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特に夜景の美しい美術館で、北側には、ハイラインやスタンダードホテル。

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西側には、ハドソンリバーと対岸のホーボーケンの景色が見えます。

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東側には、アート作品とエンパイアステートビルなどの景色も楽しめます。

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ホイットニー美術館の見どころ でも紹介していますが、金曜日と土曜日は夜10時までオープンしているので、夜景も楽しめておすすめです。金曜日は、夜7時から好きな金額 (Pay what you wish) で入場することができます。

ホイットニー美術館 
Whitney Museum of American Art
99 Gansevoort St, New York, NY 10014 地図
開館時間:
 月曜日 10:30 am–6 pm
 火曜日 定休日
 水曜日 10:30 am–6 pm
 木曜日 10:30 am–6 pm
 金曜日 10:30 am–10 pm
 土曜日 10:30 am–10 pm
 日曜日 10:30 am–6 pm

入場料
 大人     $25
 シニア・学生 $18
 18歳以下   無料
※ ニューヨークパス も利用できます。

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世界で最も有名なアメリカアート『アメリカンゴシック』 ホイットニー美術館で公開中!グラント・ウッド特別展 was last modified: 5月 3rd, 2018 by mikissh