Whitney Museum of American Art (13)

アンディウォーホル ホイットニー美術館で特別展開催中!アメリカンアートを代表するポップアートの有名作品が大集合

Whitney Museum of American Art (13)

ニューヨークのアメリカンアートに特化したミュージアム、ホイットニー美術館では、現在、ポップアートの先駆けとなり、20世紀のアメリカンアートを代表するアーティストである、アンディ・ウォーホル (Andy Warhol) の特別展が開催されています。多くの人に知られる有名セレブアーティストの生涯に渡る数多くの作品が大集合した大規模な回顧展ということで、会場には多くの人が詰めかけ、熱気に溢れていました。

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ニューヨークのミートパッキングディストリクト、ハイラインの南端にあるホイットニー美術館で、現在、開催されているのが、”Andy Warhol—From A to B and Back Again” と題されたアンディ・ウォーホルの350点以上もの作品が集まる特別展で、アメリカでのアンディ・ウォーホルの大規模な回顧展は、なんと1989年以来だそうです。メイン会場の5階の他、3階と1階では、アンディウォーホルの創作活動を支えたビジネスサイドの作品も展示されています。

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アンディ・ウォーホル (Andy Warhol) は、セレブや有名ブランド、事件など多くの人々が注目する題材を描いてきた、ポップアートの先駆者として知られる20世紀アメリカで最も有名なアーティストです。ニューヨークで広告や製品などのイラストを描く商業アートからスタートし、様々な媒体でのアートを試し、工業製品のように、アートにも効率性を求め、チームベースでの版画製作を数多く手掛けたりとアートをコモディティー化したアーティストとして知られています。また、ニューヨークでも活躍した サルバドール・ダリ のように、通常のアートの枠を超え、広告、映画監督、テレビ番組や音楽のプロデューサー、雑誌の創刊まで、様々な分野で活躍した人物で、ジェフ・クーンズなどアート界はもちろん、その影響力は、例えば、現在のアメリカ政治など幅広い分野にまで及んでいます。
ウォーホールは、こんな発言も残しています。

“Business art is the step that comes after art. I started as a commercial artist, and I want to finish as a business artist. Being good in business is the most fascinating kind of art. During the hippie era people put down the idea of business. They’d say “money is bad” and “working is bad”. But making money is art, and working is art – and good business is the best art.”

今回の回顧展のタイトル、From A(rt) to B(usiness Art) and Back Again も、こんなアンディウォーホールの言葉から名付けられたのではないかと思います。

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ペンシルバニア州ピッツバーグ出身のアンディ・ウォーホールが、大学卒業後に辿り着いたのは、ニューヨークです。広告や製品のイラストレーターとしてキャリアをスタートします。靴などファッション系のイラストを手掛けていました。あの ヘンリベンデル でイラストレーターとして働いていたこともありました。

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次第に、イラストレーターとしての名声を得て、ギャラリーアーティストへと移り変わって行きます。そんなウォーホールの代表作の一つが、1962年のキャンベルスープ缶 (Campbell’s Soup Cans) です。当時のアメリカの一般家庭で誰もが知っている定番ブランドの缶入りスープを描いたものです。

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こちらは、2013年に、なんと 57.3 million で落札された、コカコーラの広告ポスターのような作品 (Coca-Cola [3]) です。ポップアート誕生期の作品として歴史的意義のあるものだそうです。アートとビジネスの境界が曖昧となっている現在にも通じてくる作品です。

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こちらも素晴らしい広告、ではなくアート作品の、Green Coca-Cola Bottles です。当時、隆盛だったアートは、一般の人々には難解な抽象表現主義でした。そんな中、アンディ・ウォーホールが、多くの人にとってごく身近な大衆ブランドなどの分かりやすいモチーフをアートとして描いていきました。商業アート出身ということもあると思いますが、アートをごく少数の一部のエリート向けだけではなく、ごく普通の人々にも伝わるようなアートを描いてより多くの人を巻き込んでいこうとしていたことが伺えます。

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こちらもスーパーに普通にありそうなブランドロゴの入った段ボール箱の作品 (Brillo Boxes) です。1964年、ギャラリーに初めて登場した時には、想像通り非難轟々で、極めて不評な作品だったようです。

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SFMOMA でも見かけた何となく記憶に残ってしまう作品、Before and After [4], 1962。

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アンディ・ウォーホールは、有名人や世間の注目を集めた出来事をモチーフとした作品を数多く描いていますが、こちらもそのひとつ。当時の有名女優のマリリン・モンローが36歳にして亡くなってしまった 1962年に、ウォーホールはタイムリーにこのカラーと白黒2枚の合わせパネル (diptych) のマリリンモンローを描いています。シルクスクリーンと繰り返しの手法を使うアートで、これがウォーホールならではの画風を確立した時期です。

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こちらも当時の人気女優、Elizabeth Taylor を描いた合わせパネルの作品、Silver Liz。

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著名なアートコレクターからの依頼で製作されたコレクターの奥さんの様々な表情のスナップ写真を集めた作品、Ethel Scull 36 Times。

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歌手、俳優として有名なエルヴィス・プレスリーの作品、Triple Elvis [Ferus Type], 1963。

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こちらは、ウォーホール自身の1964年の自画像です。

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ケネディ大統領の暗殺が起こった1964年には、ケネディ大統領夫人の Jacqueline さんを描いています。

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1981年の作品、Gun。1968年、ウォーホールに襲い掛かった悲劇が、狙撃事件です。ウォーホール作品の製作にかかわる関係者の一人に銃撃されます。生死の境を彷徨った末、一命を取り止めますが、その後この事件はウォーホールに大きな影響を与えて行きます。

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事件以降、次第に一般向けの作品から、著名人向け肖像画ビジネスにシフトしていきます。そんな作品の数々は、1階のギャラリーに展示されています。

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世間で注目を集める話題の人を描くアンディウォーホール、当時のニクソン大統領の訪中が話題になった1972年には毛沢東も描いています。

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ちなみに、ウォーホールが得意としたシルクスクリーン (silk-screen printing) というアート技法は、こんな風に製作されます。

1976年の作品、Skull。段々と、一般受けしないモチーフや抽象的なビジネスアート的ではない作品が増えて行きます。

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ロールシャッハテストを模した作品。

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ウォーホールは、80年代、注目を集めた若手アーティストのバスキアなどともコラボします。

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こんなコラボ作品も残しています。ウォーホールのパラマウントのプリントの上にバスキアが自由に落書きした感じです。平仮名が印象に残ります。

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最後の晩餐のプリントの上に抽象的な描写が重ねた1986年の作品、Camouflage Last Supper。翌年、1987年、58歳で、銃撃事件の後遺症もあってか、それ程リスクの高くないと言われた手術の際に亡くなってしまいます。ウォーホールは、敬虔なカトリック教徒だったようですが、死期を予感してか、宗教的な作品も残しています。

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この他、5階には、1966年に、ニューヨークのギャラリーで披露したという牛でいっぱいの壁紙が印象的な特別なセクションもあり、カラフルな花のシルクスクリーンの作品が展示されています。ちなみに、ウォーホールは、1987年に亡くなりましたが、草間彌生さんとほぼ同時代のアーティストで、60年代に、ニューヨークで最も華々しく活躍したアーティストということで、ウォーホールは友人であり、またライバルでもあったようです。こちらで紹介されていますが、草間彌生さんによると、ウォーホールの牛の壁紙は、彼女の1963年のギャラリー展、Aggregation: One Thousand Boats Show のアイデアを真似されたとショックを受けたようです。競争の激しい、クリエイティブな世界では、お互い影響を与え合い、誰が最初というのは難しいと思いますが、もしウォーホールが、ポップアートと抽象表現が独特に融合したアートを描く、現在の草間彌生さんの活躍を見たら感心するのではないかと思います。

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こちらは、大盛況だったニューヨークのギャラリーでの草間彌生展の様子です。

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3階には、ウォーホールが手掛けた映画や製品のポスター作品などが展示されています。アップルのマッキントッシュ、シャネルの香水、ジェームズ・ディーンの主演作、Rebel Without a Cause の日本版である理由なき反抗のポスターなどが飾られています。

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1階にギャラリースペースがあることを知りませんでしたが、チケットカウンターからエレベーターに向かい、さらに奥にある小さなギャラリーでもアンディ・ウォーホルが製作した様々なセレブの肖像画がぎっしりと並べられています。一枚、$25000 で請け負っていたそうです。

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こちらは、アンディ・ウォーホルについて簡潔にまとめられている映像です。

アンディ・ウォーホール展は、来年、2019年3月31日までの開催となっています。

この他、4階では、ホイットニー美術館のコレクションの中からハイライトを紹介した展示も行われています。エドワード・ホッパーや、ジョージア・オキーフからアンディ・ウォーホル、リキテンシュタインまで、20世紀初頭から1960年までアメリカで活躍した著名なアーティストの作品が並んでいます。特に、エドワード・ホッパーの作品が数多く展示されています。
アメリカにおいて、20世紀中頃以降、2大潮流となったのが、抽象表現主義 (Abstract expressionism) とポップアートです。抽象表現主義の代表的なアーティストの一人、マーク・ロスコ (Mark Rothko) の作品。

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ロスコの紹介は、こちらです。

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アンディ・ウォーホールと並んで、ポップアートの先駆けとなったアーティスト、ジャスパー・ジョンズ (Jasper Johns) さんの有名なアメリカンフラッグの作品なども展示されています。

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また、6階では、”Programmed: Rules, Codes, and Choreographies in Art” という特別展が行われていて、一風変わったデジタル、テクノロジー系のアート作品が展示されています。

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SFMOMA でも見かけた、ずらっとランプを斜めに並べ、面白い空間を作り出している作品もありました。

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ミュージアムショップには、ウォーホールグッズが色々と揃っています。

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ホイットニー美術館の常設展や、カフェ、レストランについてはこちらもご覧ください。

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ホイットニー美術館 
Whitney Museum of American Art
99 Gansevoort St, New York, NY 10014 地図
入場料
 大人     $25
 シニア・学生 $18
 18歳以下   無料

※ ニューヨークパス も利用できます。

ホイットニーミュージアムの美術館の開館時間やチケット料金の確認、またチケットの事前購入は以下のページへどうぞ。
ただし、チケットのオンライン事前購入は前日までになります。
→ Whitney Museum Visit

金曜日は 7:00pm から 10:00pm まで(チケットの販売は 9:30pm まで)PAY WHAT YOU WISH で当日好きな金額でチケットを購入できます。

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アンディウォーホル ホイットニー美術館で特別展開催中!アメリカンアートを代表するポップアートの有名作品が大集合 was last modified: 2月 21st, 2019 by mikissh