ニューヨークで古代エジプト体験!ツタンカーメンの墓発見100周年記念特別展 Beyond King Tut

ニューヨークで、ナショナルジオグラフィックによる、古代エジプト王、ツタンカーメンの特別展、ビヨンド・キング・トゥット (Beyound King Tut) が、2022年10月29日からはじまりました。ツタンカーメンは、紀元前14世紀頃、若干9歳で王となり、その後19歳で亡くなった悲劇の少年王で、書物などには記録が残されていない人物です。今からちょうど100年前、1922年に、ツタンカーメンの墓が発見されました。盗掘にもあわず、ほぼ完全な埋葬当時の形で発見され、5000点以上もの副葬品が出土し、世界中で大ニュースとなりました。ツタンカーメンは、現在では、世界で最も知られた、古代エジプト王の一人となっています。
今回のツタンカーメンの特別展、ビヨンド・キング・トゥット (Beyound King Tut) では、ツタンカーメンの墓、発見の経緯、当時の信仰など様々な側面が、最新テクノロジーとマルチメディアを駆使された、没入感溢れる展示で紹介されています。

ナショナルジオグラフィック (National Geographic) による、古代エジプトのファラオ、ツタンカーメンの特別展、Beyond King Tut が、ニューヨークで、先週の金曜日、2022年10月29日からはじまりました。来年2023年1月1日まで約9週間に渡り開催されます。

今年2022年は、当時、世界を驚かせたツタンカーメンのお墓が発見された年、1922年から100年目となり、そんな記念の年に合わせて企画された、近年人気の光と音を駆使した没入型の展示で、ニューヨークをはじめ、アメリカ、カナダの主要都市で開催されます。

ニューヨークの会場となっているのは、ロウアーイーストサイドのイーストリバー沿い、ピア36の巨大展示スペースです。近年、ゴッホやモネのイマーシブアート展などプロジェクションマッピングやVRなど最新テクノロジーを駆使した没入型のマルチメディアの展示が増えて来ていますが、今回は、没入型の博物館・歴史展となります。

展示は、発掘のベースキャンプ風のスペースでの、ツタンカーメンの墓発見のショートドキュメンタリー映像からスタートします。黄金のマスクなど5000点以上もの副葬品が、ほぼ埋葬時のまま発見され、世紀の大発見とも呼ばれています。ツタンカーメンの墓は、今からちょうど100年前の1922年11月4日に、イギリスの考古学者、ハワード・カーター (Howard Carter) により、ルクソールの王家の谷 (Valley of the Kings) で発見されました。

ハワード・カーター (Howard Carter) は、イギリスの貴族、カーナヴォン伯のジョージ・ハーバート (George Herbert) に資金提供を受け、1914年から発掘を開始しました。第一次世界大戦などにより、途中中断を挟みながらでしたが、苦難の末、1922年についに発見に至り、その後8年の歳月をかけ、棺と黄金のマスクをはじめとした無数の財宝を、カイロの学博物館 (Egyptian Museum) へと運び出しました。

ツタンカーメンは、まだ幼い少年時代に、古代新エジプト王国の王となった人物です。ヒエログリフなど歴史的な記録での記述もほとんどなく、全く知られていませんでしたが、1922年の墓の発見以来、一躍、最も知られるファラオの一人となっています。

棺、壁画などツタンカーメンの墓の様子を再現したギャラリーです。

ツタンカーメンの財宝といえば、最も有名なのが、端正な「黄金のマスク」ですが、その他、無数の副葬品が、盗掘にも合わずに、手つかずの状態で発見されています。展示では、そんな歴史的に貴重な副葬品の数々が紹介されています。

ツタンカーメンは、紀元前14世紀頃、若干9歳にして古代エジプト新王国の王となった少年王で、19歳で亡くなってしまいました。政治的背景としては、父親は、アクナーテン (Akhenaten) とも呼ばれるアメンホテプ4世で、当時、多神教の中、王家と並ぶ強力な勢力を誇っていた、アメン信仰 (Amun) を廃止し、アテンを唯一神とし、首都をテーベからアマルナへセントにするなど、強権的なアマルナ改革を行ったことで知られています。アメンホテプ4世死後、後継に指定された王が短命で亡くなり、実権のない少年王として即位したのが、ツタンカーメンです。実際には、後に王位に着くことになる有力者主導の政治が行われ、従来のアメン信仰の復興、アマルナからメンフィスへの遷都などで知られています。その後、アテン信仰に関わる都や建築などあらゆるものは破壊され、アメンホテプ4世からツタンカーメンまでの記録も歴史から抹消されています。

ツタンカーメンの財宝は、世界各地を巡回し、大人気となる特別展が開催されました。最初の巡回展が行われたのは、1960年代で、アメリカでは、1961年から1963年まで、ワシントンDCのナショナルギャラリーを皮切りに、全米各地の美術館を巡り、その後、1965、1966年には、東京国立博物館を巡回し、大人気となりました。1976年から1979年にかけては、ニューヨークのメトロポリタン美術館で特別展が行われ、METの特別展で、歴代2位の入場者数を誇る人気の展示となっています。

今後、ツタンカーメンの財宝の数々は、ピラミッドで知られる、エジプトのギザに 2023年にオープン予定のミュージアム、大エジプト博物館 (Grand Egyptian Museum) に一堂に会し展示される予定となっています。

ツタンカーメンの財宝の展示に続くのは、死後も別の世界で永遠に生き続けるとされた、古代エジプトの埋葬方法「ミイラ」に関する展示です。

こちらのギャラリーでは、ミイラの作り方が紹介されています。

ミイラ化などにも使用され、古代エジプトで重宝されたリネンについても紹介されています。

そして、今回の展示の最大の見どころとなっているのが、死後の世界への旅の様子を紹介した、イマーシブなプロジェクションマッピングの作品です。

巨大なスペースに、古代エジプトでは、死後も別世界で永遠に生き続けるとされていましたが、そんな別世界への旅の様子が迫力の映像が映し出されます。

中央には、ツタンカーメンの死後の船出のために副葬品として入れられていた木製ボートの模型が展示されています。

ラー、オシリス、イシス、ホルスなどなど古代エジプトの神々が登場する幻想的な映像作品です。

バーチャルリアリティーで、ツタンカーメンの墓の中にいるかのような体験をすることもできます。

ツタンカーメンの黄金のマスクと一緒に記念撮影!

神秘的なギャラリーは、こんな雰囲気です。

最後には、ミュージアムショップがあり、古代エジプトならではの楽しいグッズが色々と揃っています。

通常は、博物館での展示となる内容ですが、視覚的、音響的にも訴えかけて来て、より身近に感じることができ、古代エジプト好き、歴史好きの人におすすめです。当時の歴史など基本的な背景を理解してから訪れるとより楽しめると思います。例えば、こちらのYouTube などでツタンカーメンについての基本情報がよくまとめられています。

チケットは、公式サイト から。

Beyond King Tut は、ニューヨーク以外にも、ワシントンDC、ロサンゼルス、サンディエゴ、アトランタ、バンクーバーなど北米の主要都市で開催されています。

古代文明のロマン溢れるエジプトへ訪れてみたくなる展示となっています。

ビヨンド・キング・トゥット (Beyond King Tut – New York)
Pier 36 – 299 South St, New York, NY 10002 地図

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ニューヨークで古代エジプト体験!ツタンカーメンの墓発見100周年記念特別展 Beyond King Tut was last modified: 5月 31st, 2023 by mikissh