民主党のジョー・バイデンさんが、ドナルド・トランプ現大統領を破り、アメリカ大統領選2020に勝利しました。大統領選が行われた2020年11月3日から4日目となる今日、11月7日、ようやく投票結果が過半数となる選挙人数270に達し、ジョー・バイデンさんの勝利が決まりました。民主党バイデンさん支持派が圧倒的に多いニューヨークでは、ようやく今日、午前11時半頃、バイデンさん勝利のニュースが報じられ、たくさんの人が行き交うニューヨークの街中では、喜びの歓声やホンキングホーンが鳴り響きお祭りの雰囲気の一日になっていました。2021年1月20日には、ジョー・バイデンさんが第46代大統領に、カマラ・ハリス (Kamala Harris) さんが、女性、アフリカ系、アジア系として初の副大統領に就任することになります。
ニューヨークでは、先週までしばらく続いていた曇りのどんよりとしたお天気が嘘のように、大統領選以降ずっと晴れ渡り、いいお天気が続いています。絶好の紅葉日和となり、たくさんの人が街に繰り出していて、そんな中、 バイデンさん勝利のニュースが入り、今日はどこもかしこも人がいっぱいで街が活気づいていました。
先日、11月3日に行われたアメリカ大統領選の結果がわからないまま、3日間も経て、ニューヨーカーたちも今回の選挙にはしばらくもやもやさせられました。通常は、選挙日当日または翌日には最終結果が出ますが、今年は、選挙後4日目となる今日まで激戦州での開票がずっと続いていて、勝敗が分からないままだったのです。そして、今日午前11時30分頃、ついに、バイデンさん勝利のニュースが伝えられることとなったのです。そのニュースが流れた瞬間から、ニューヨークでは、街を行き交う人たちが喜びの歓声をあげ、行き交う車は次々にクラクションを鳴らして、街が歓喜に包まれました。
ニュースが流れた瞬間、メトロポリタン美術館の前にいたのですが、声を出して喜ぶ人、拍手する人、ホンキングホーン(honking horn) や歓声を上げながら走っていく車と、街行く人々が呼応してみんなで喜びを表現していました。
アメリカ大統領選を控え、ニューヨークをはじめ大都市では、お店の窓を板張りにするなど警戒を強めていましたが、結局心配したようなことは何も起きませんでした。票を最後まで数えよう!などの運動は行われていますが、どれも平和的な活動で、特に大きな事件は起きていません。
大統領選前のニューヨーク!板張りのお店も目立つ緊迫した街の様子 明日はいよいよアメリカ大統領選2020 トランプ vs バイデン
アメリカでは、2020年11月3日に行われた大統領選以降、僅差の接戦 が続いていましたが、今日、ジョー・バイデンさんの勝利が確定し、ようやく明日 11月8日のニューヨークタイムズの一面を飾ることになります。
The front page of The New York Times for Nov. 8, 2020. pic.twitter.com/5JAX6te8sM
— The New York Times (@nytimes) November 7, 2020
11月7日午前11時半、接戦を続けていたペンシルバニア州でのバイデンさん勝利が確定しました。選挙人の過半数を獲得することが決定し、大統領選の勝利が確定となりました。その後、さらにネバダ州でもバイデンさんの勝利が確定しています。アリゾナ州、ジョージア州、ノースカロライナ州では、まだ勝敗が確定しておらず、現状では、279 対 214 となっています。
(New York Times – Presidential Election)
選挙人過半数を確保したバイデンさんが、今夜行った選出後初のスピーチは、こちらです。
トランプさんは、異色尽くめの大統領で、この4年間、数多くの物議を醸す発言や政策を行って来たこともあり、たくさんの熱烈なファンとアンチを生みだし、政治への関心が高まっていました。さらに、拍車をかけたのが、新型コロナによる100年に一度のレベルのパンデミックやBLM運動などの再燃もあり、大統領選の獲得票数は、バイデンさん、トランプさん共に、これまで最高だった2008年のオバマ大統領の得票数を超え、史上最高となりました。民主主義の危機感を煽るという形ではありますが、結果的に、物議を醸すトランプさんの存在は、多くの人の政治への関心を高める役割を果たすことになったと言えます。
トランプさんの悪評高い新型コロナ対応を考慮しても僅差の結果だったことから、もしパンデミックが起こっていなければ、経済の状態や失業率が好調だったこともあり、勝利の可能性もあったかもしれません。対するバイデンさんは、多くの立候補者が乱立し、混乱した民主党の代表に選ばれた際は、頼りなさ気な感じがありましたが、対立を煽るトランプさんとは全く対照的に、中道的で、党派間の対立を融和できる可能性が高い人物という事も幸いし、まさに現状に相応しい人物と言えるかもしれません。
アメリカはもちろん世界中からも大きな注目を集めたトランプ大統領ですが、ついにその時代の終了が確定することになりました。ただし、トランプ大統領は負けを認めておらず、このまますごすごと引き下がるとは思えず、訴訟などで、ごたごたはしばらく続く可能性も高いです。大統領の在任期間は、就任式が行われる来年1月20日の正午までという事で、引き続きドラマチックな最終章がやって来るかもしれまん。
渦中のコロナ危機をはじめ、難局が山積の次期バイデン大統領ですが、国内、国外共に上手く協調し、立ち向かってくれることが期待されます。