ニューヨーク湾でバードウォッチング 春から秋にかけて水辺で見られる野鳥たち シギ チドリ ミサゴ ツバメ サギなど

ニューヨークは、大西洋に面し、海や川など水が豊富で、ニューヨーク湾周辺やハドソンリバー、イーストリバーの塩性湿地 (Salt Marsh) では、様々な水鳥や海鳥を見ることができます。寒い冬を迎えると、多くの鳥たちは、南へ移動してしまいますが、春から秋にかけては、シギ (Sandpipers)、チドリ (Plovers)、ミサゴ (Ospray)、アジサシ (Common Tern)、ツバメ (Barn Swallow)、サギ (Herons) など色々な鳥が見られます。ニューヨーク湾周辺で、夏前後の春から秋にかけてよく見られる鳥、チュウシャクシギ (Whimbrel) など春から秋限定の珍しい渡り鳥などを紹介します。

ニューヨークは、大西洋に面した海岸に、野鳥たちが集まることも多いですが、マンハッタン周辺にも実はたくさん野鳥たちがやってきます。マンハッタンは、ちょうど海と川の境目にあり、潮の干潮により、かなり上流の方まで、海の水が逆流するため、野鳥たちが好む、塩性湿地が点在しているのです。

鳥たちは、暑い夏と寒い冬で暮らす場所を移動して変えることが多いです。そのため、冬は、カモやガチョウたちがニューヨーク周辺に多くいるのですが、春や夏になると、ガラっと違った鳥たちを見かけるようになります。夏前後になると、ニューヨーク周辺の塩性湿地にやってくる、最も存在感がある鳥は、体の大きな様々な種類のサギです。春から夏にかけて、繁殖するため、夏後半から秋にかけて、サギの幼鳥たちがたくさん見られます。

どうしても大きな鳥に目がいってしまいますが、よく見てみると、シギやチドリなど様々な小さな鳥たちもいます。
目がくりんとしたこちらの鳥は、アメリカイソシギ (Spotted Sandpiper) の子供です。日本をはじめアジア・ユーラシア大陸で見られる、イソシギ (Common Sandpiper) と似ていますが、大人になると、お腹に茶色の点々が出てくるのが、アメリカ大陸のイソシギで、こちらの鳥がその鳥です。

こちらは、ミズカキチドリ (Semipalmated Plover) という鳥です。フタオビチドリ (Killdeer) ととても似ていますが、さらに小さく、帯が一つだけのチドリです。

羽を怪我した振りの演技をして、卵や雛を守る面白い習性がある鳥、フタオビチドリは、こちらです。愛嬌のあるとても可愛らしい鳥です。

ニューヨークですくすく育つ可愛い野鳥のヒナたちと子育て キルディアの鳴き声とフタオビチドリの成長の様子

ニューヨーク周辺で繁殖し、春から秋にかけてずっと同じ場所に住んでいる鳥も多いですが、中には、移動の途中の短い間だけニューヨークに立ち寄る鳥もいます。
こちらは、ニューヨークでは珍しい、チュウシャクシギ (Whimbrel) という鳥です。しなりのある弓形のくちばしが特徴です。北極圏近くの海岸沿いで繁殖し、アメリカ南部や中米の海岸沿いで冬を過ごします。

こちらは、カモメの仲間のアジサシ (Common Tern) です。夏は、ニューヨーク周辺でよく見かけますが、冬は、メキシコ湾岸などで過ごします。

夏は、ツバメ (Barn Swallow) もよく見かけますが、冬になると、ツバメも中米で過ごします。

夏に、海辺でよく見かける猛禽類の鳥が、魚を主食とする、ミサゴ (Osprey) という鳥です。冬は、メキシコ湾岸やカリブ海に移動します。この他、白頭鷲 (Bald eagle) や ハヤブサ (Peregrine falcon) なども空を飛んでいる姿をよく見かけます。

様々な水辺の鳥たちの様子は、こちらです。

ダイサギ(Great Egret) と並んで、最もよく見かけるサギの一つ、オオアオサギ(Great Blue Heron)。夏以降は、幼鳥がとても多くなります。

何匹からの幼いオオアオサギが、魚取りをしていましたが、その中の一羽は、キャッチしては、リリースを繰り返していました。魚取りの練習していたのか、捕まえた魚が小さすぎたのか、単に食べる段階に行く前に逃してしまったのか、その真意は、分かりませんが、面白い光景でした。

シラサギのダイサギとコユキサギは、こちらでも紹介しています。すべてニューヨーク周辺で見られる鳥たちです。

セントラルパークに真っ白なシラサギ!早春のニューヨーク 渡り鳥のダイサギとユキコサギ

ユキコサギの美しい舞い アメリカ大陸固有の雪のように真っ白な小さな可愛いシラサギ

ゴイサギ (Black-crowned Night Heron) も夕暮れ以降によく見かけます。

日本では、ホシゴイと呼ばれる、ゴイサギの幼鳥。大人の姿とは全然異なり、別種の鳥のようですが、生まれて3年程で、大人の姿になります。

ゴイサギは、以前 こちら でも紹介したことがあります。今回は、流木に掴まり、上手にパクパク魚取りをするゴイサギと、羽繕いをするホシゴイが登場しています。

面白い顔をした、アメリカササゴイ (Green Heron)。

こちらは、幼いミノゴイ (Yellow-crowned Night Heron)。

マンハッタン周辺では、リバティステートパークガバナーズアイランドランドールズ島インウッドヒルパーク、少し離れると、ブルックリン最南端、ロッカウェイ 周辺、JFK近くのジャマイカベイ野生動物保護区(Jamaica Bay Wildlife Refuge) なども、海鳥のおすすめバードウォッチングスポットです。こちらでも、様々なスポットが紹介されています。

セントラルパークやプロスペクトパークをはじめ木々が多い公園などでは、まだもう少しの間、秋の渡り鳥たちを見ることができます。

ニューヨーク 秋の渡り鳥シーズン真っ只中!キクイタダキ ハチドリ アメリカムシクイなどすばっしこい小さな可愛い鳥が出没中

良い一日を♡

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