マナティーが310頭もいる！ブルースプリング州立公園 Blue Spring State Park

フロリダ州には、周囲のカリブ海の国々同様、かつてスペインからやって来た開拓者たちが追い求めた若返りの泉 (Fountain of Youth) の伝説が残っていることも頷ける程、たくさんの泉や湖沼があります。そんな淡水エリアや沿岸で見られるのが、フロリダを代表する動物の一つ、水中で暮らすかわいい巨大な哺乳類、マナティーです。特に、寒い冬には、多くのマナティーが見られます。先月訪れたオーランドから車で北へ一時間程行った所にあるブルースプリング州立公園 (Blue Spring State Park) では、エメラルド色に輝く美しい泉と川があり、物凄い数のマナティーを観察することが出来ました。この州立公園では、マナティーの数が毎日カウントされていて、この日は入口に、310頭というすごい数字が掲げられていたのです。

駐車場に車を止め、川岸に向かいます。ブルースプリング州立公園 (Blue Spring State Park) の見どころの目玉は、なんと言ってもマナティーと言うことで、カラフルなマナティーの像がお出迎えしてくれます。フロリダ、カリブ海周辺をはじめ大西洋に生息するマナティーは、太平洋に生息するジュゴンととても似ていますが、マナティの方が体型がより大きくて、丸みを帯びた尾びれの形をしているなどいくつかの違いがあります。

川岸には、木製の遊歩道と見学エリアがあり、たくさんの人たちが可愛いマナティーを見にやってきています。

川の上流に向かうと公園の名前となっているとても美しいブルースプリングと呼ばれる泉があり、水が湧きだしています。

泉の周辺では、マナティーの親子が気持ち良さそうに一緒に泳いでいます。

こんなに綺麗な泉で優雅に泳いでいるマナティーを見るととても羨ましく思えますが、実はマナティーは、寒い季節だけここにいて、春から秋にかけての暑い季節はこの場所からいなくなってしまいます。その時期になると、人間たちの遊泳も可能となり、ダイビングも出来るようになります。泉に向かう途中には、ダイバー用の着水ポイントもありました。

ブルースプリングから流れだす St. Johns River では、たくさんのマナティーがのんびり休憩したり、行き来したりしていました。

下流の方へ歩いて行くと、カメや様々な野鳥、アリゲーターなどが見られます。

マナティーの保護エリアの外では、カヤックで遊んでいる人もみかけました。また、リバークルーズも出ていました。

公園内には、1872年に建てられた歴史的なプランテーション風の大きな家、Louis P. Thursby House があります。アメリカ合衆国国家歴史登録財 (National Register of Historic Places) にも指定されている建物で、フロリダ開拓期の簡素なインテリアの様子を見学することが出来ます。

巨大なスパニッシュモスに白い大きな家と、とてもアメリカ南部らしい光景が広がっています。

ディズニーワールドなど人気テーマパークの集まっているオーランドからも近く、気軽に訪れることができ、せっかくなのでフロリダで野生のマナティーを見てみたいという人におすすめの公園です。
ただし、陸からの観察で、一緒に泳ぐことはできないので、一緒に泳ぎたい、触れてみたい、という場合は、メキシコ湾に面したクリスタルリバーでは、マナティーと触れ合うことができるシュノーケリング、ダイビングツアーが行われています。

こちらは、クリスタルリバーの Three Sisters Spring の様子ですが、水中でのマナティーの様子が紹介されています。