ボストンでは美しいミュージアムの数々にも感動しましたが、もうひとつニューヨーク同様、それ以上かも、と思うほど美しく感動したものがあります。それは、ボストン公共図書館 (Boston Public Library) です。ニューヨークの公共図書館は、ウェディングを挙げることができるほど美しい建物の図書館なのですが、ボストンの公共図書館は、歴史のある、さらに豪華な建築の図書館でした。こんなに立派な施設を誰でも利用できるというのは本当に恵まれた環境です。学生が多い街だからかもしれませんが、公共の図書館の閉館時間が夜9時というのもすごいと思いました。
ゴージャスな大理石の建物の一階のロビーを抜けたら、美しい階段を上って2階へと行きます。
階段の周りには豪華なライオンの像が飾られていて、
壁には美しい天使が舞う絵が描かれています。
図書館本館の2階の読書室です。
こんなゴージャスなお部屋がまだまだあり、図書館館内を案内するツアーも出ています。
さらに上にのぼっていくと、まるで教会を訪れたかのような神聖な雰囲気すら感じられます。
ニューヨーク公共図書館はいつ訪れても必ず観光客でいっぱいですが、ここではツアー以外、あまり見かけず、貸し切り状態の感じで、ゆっくり楽しめます。
“Triumph of Religion” と題された一連の壁画はサージェントによるものです。こちらのビデオではサージェントの美しい作品の数々を見ることができます。
ボストン公共図書館の歴史ある建物は、McKim Building と呼ばれ、1895年にオープンした建物です。ニューヨーク公共図書館の設立が1895年、ニューヨーク図書館のメインの建物の建設がスタートしたのが1897年で、完成したのが1911年ということで、ニューヨークは、ボストンのこの図書館に大きな影響を受けたのではないかと思います。
この夜はドレスアップした人々が集まるパーティが開催されているお部屋もありました。
中庭はクロイスターのよう。夜のライトアップされたお庭がより幻想的に見えます。
図書館の McKim Building の方では、シェークスピアの特別展が行われていました。せっかくなので訪れてみたところ、驚いたことに、まるで学校の文化祭のような雰囲気の会場でした。展示されているものは、シェークスピアの古典などなので、図書館の重厚な雰囲気の部屋に並んでいても似合いそうな感じなのですが、そこをあえて、カジュアルな会場に作り上げたのが粋です。ボストンはとにかく学生人口が多い印象を受けます。そういう客層にあった、臨機応変なオープンな雰囲気がすごく印象的でした。
時代を超えても楽しむことができるストーリーを作ったシェイクスピアは本当に偉大な人です。
“FREE TO ALL” を掲げるボストンの公共図書館。新館の図書館の前の看板には、多言語で「どなたでもご利用いただけます」と表示されていて、とてもオープンな雰囲気で素晴らしい図書館です。
世界で最初に本を一般市民に貸し出しはじめた図書館がこのボストンの公共図書館だそうで、そんなプライドを感じさせます。
明るくモダンな雰囲気の新館は、本当に居心地のいい雰囲気です。
新館は、とても新しく見えますが、1972年オープンと、以外と昔につくられたものです。実は以前紹介したことのある有名なモダンデザインの建築家、フィリップ・ジョンソンさんのデザインということで、The Johnson building と呼ばれています。
新館の1階で見つけた地図のお部屋。
キッズのための工夫も凝らされていて、みんなが思わず図書館に来たくなるような、色々なアイディアが見られます。
古本を再利用して作られた本アートも飾られて。
ボストン公共図書館は全米内でも、ワシントンDCの国会図書館に次ぐ規模の巨大な図書館で、新館のモダンさと、本館のゴージャス感ともにすごいですが、何といっても、誰でもウェルカムな姿勢が心地よく、憩いの場所となっています。
Boston Public Library
700 Boylston St, Boston, MA 02116 MAP
開館時間:
月-木 9時00分~21時00分
金-土 9時00分~17時00分
日 13時00分~17時00分
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