3月から続くコロナにより、多くのビジネスが影響を受けていますが、中でも大きな影響を受けているのがリテールで、いくつもの老舗有名ブランドが経営破綻しています。今日、新たに、ニューヨークを本拠地とする歴史あるファッションブランド、ブルックスブラザーズ (Brooks Brothers) がチャプター11を申請、再建を目指すことを発表しました。
コロナにより、J Crew、ニーマンマーカス、JC Penny など様々な有名リテールブランドが、経営破綻していますが、今日、新たに加わったのが、ニューヨークでお馴染みのブルックスブラザーズ (Brooks Brothers) です。
ブルックスブラザースの歴史は古く、なんと1818年にマンハッタンで創業し、200年以上続いています。スーツなど男性用ファッションを中心とし、アメリカだけでなく、世界中に展開している老舗ファッションブランドです。20世紀前中頃までは、ファミリービジネスで、歴代大統領のスーツや軍服を仕立てたり、金融街のビジネスマンの御用達のお店であったりとアメリカを代表するファッションブランドでした。現在は、イタリア人富豪でCEOでもある Claudio Del Vecchio さん、それ以前は、Marks & Spencer がオーナーという、国際的なファッションブランドとなっています。
フォーマルなスーツなどを得意とするブランドということで、テクノロジーが主流となり、オフィスでもカジュアル化が進み、コロナ以前から、売上は下がっていましたが、さらにコロナにより、そんな流れが加速した今、経営再建が必須となり、チャプター11の申請 (詳細) に至っています。Claudio Del Vecchio さん所有の非上場企業ということで、最近、多く見られるプライベートエクイティの買収による巨額の債務とは、少し事情が異なります。
当面の資金としては、7500万ドルの破綻ローンを確保し、再建しながら、買い手も探しているようです。ブルックスブラザーズの店舗は、現在、北米には250店、世界には500店程あるようで、北米では、全体の20店程が閉店となるようです。
こちらの映像では、200年以上続く、ブルックスブラザーズの長い歴史が紹介されています。
客層の多様化を目指し、ニューヨークには、お洒落なカフェも登場していて人気でした。
Brooks Brothers Factory Outlet は、ウッドベリーコモンやエンパイアアウトレットなどアウトレットでもお馴染みのブランドとなっていました。数日前には、同じくアウトレットでもお馴染み、ジーンズなどで知られる Lucky Brand も チャプター11の申請 を発表しています。
ニューヨーク郊外の有名ブランドが集まる大人気のアウトレット。
マンハッタンからも近い、昨年できたばかりのニューヨークの最新アウトレット。