先日、金曜日の夕方にミッドタウンにいたので、久しぶりに MOMA へ立ち寄ってみました。旅行者がいっぱいの夏真っ盛りのニューヨークということで、美術館は凄いことになっていました。ニューヨークの大人気ミュージアム、ニューヨーク近代美術館(通称、モマ MOMA)は、通常入館料は25ドルですが、毎週金曜日の5時半からは無料で入館できます。これはとてもありがたいことなのですが、以前と比べて、入場者数が異常に増えていて大混雑となっています。
夏真っ只中の現在、ニューヨークには世界中から旅行者がやってきていますが、金曜日の夕方は、MOMAに人が殺到しています。
まるで、そこにすごい有名人がいてマスコミに囲まれているような光景ですが、実はこれ、ただ一枚のゴッホの名作を一目見たい、写真に収めたいと旅行者たちが殺到している光景なんです。
以前までは、友人がやってくるときなど、この金曜日の無料入場で一緒に入場してモマを楽しんでいましたが、現在、夏の超繁忙期ということもあり、ゆっくりと鑑賞したい人には、おすすめできるレベルではなくなってきています。
ちょっとだけモマの雰囲気を楽しむにはいいのですが、アート好きで、ゆっくりと作品を鑑賞したいという場合は、できればこの金曜日の無料入場時間だけは避けたほうがいいかもしれません。
特に大混雑となるのが、ゴッホやピカソなど、教科書にも載っているような、20世紀のとても有名な画家の名作がオンパレードで並んで紹介されている5階フロアです。
なんと、ギャラリーへの入り口が大行列です。これは私にとっても初めてのことで、中へ入るために待たされるということだけでもびっくりのことでした。現在、特別展スペースの最上階、6階が準備中で、閉鎖されている影響もあるかもしれません。
列に並んで待つこと十数分、ようやくギャラリーの中へ入れましたが、お部屋の中も予想を超える衝撃の光景です。美術館で一つの部屋にこんなにもたくさんの人がいることは、そうそうあることではないので、たじろいでしまいましたが、人人人で、人を見に行ったと言ってもいいくらいの状況で、残念なことにアートを鑑賞するという、美術館の本来の楽しみ方ができませんでした。
想像できると思いますが、あまりに大勢の人がいるので、人に酔ってしまった感じで、早々に退散しました。
館内の様子は、エスカレーターまで大行列。大セール会場にでもやってきたような、すごい光景でビックリ。ここまでのすごい混雑ぶりは、今まで見たことがありません。
ミュージアムのカフェも大行列です。ということで、金曜日の夕方以降の時間帯は、5階のメインギャラリーは避け、比較的空いている2、3階の特別展や4階の現代アート展を少し見学し、中庭で過ごすのがおすすめです。20世紀を代表する彫刻家、ブランクーシの特別展、ユーゴスラビアのモダン建築展、コンテンポラリー写真展などが行われています。なかなか衝撃を受けたモマの金曜日でした。どうしても金曜日の夕方に訪れたいという場合は、遅目の時間帯の方がベターかもしれません。
美術館は、ゆっくりと作品を楽しみながら回りたい、と思う人は、金曜日の無料入場の時間帯以外にモマへ訪れるのがおすすめです。普段は本当にゆっくりとアートを楽しめる素晴らしい美術館です。
でも、入場料25ドルは高いなぁ、と感じる人には、ニューヨークの観光行き放題の ニューヨークパス などのディスカウントの観光パスを利用するなど工夫をしてみるのもいいかもしれません。
モマの見どころはこちらです。素晴らしい作品がいっぱいです。