バルセロナの人気観光スポットの一つ、カサミラ (Casa Milà) は、バルセロナの誇る建築家、アントニ・ガウディ (Antoni Gaudí) によりデザインされた、世界遺産建築です。まるで海の波がゆらゆらしているような印象を受ける不思議なデザインが人々を魅了する、バルセロナを訪れたら、必ず訪れたい建築スポットです。カサミラは、20世紀初頭、アールヌーヴォー全盛の時代に、ガウディらしい曲線を多用した個性的なデザインの建物として建てられたアパートで、石山から石が切り取られたような感じで、石の存在感が強く、スペイン語で、石切場を意味する「ラ・ぺドレラ」(La Pedrera) とも呼ばれています。カサミラは、ガウディの円熟期に建てられた傑作建築で、1984年には、ガウディ建築の一つとして世界遺産に登録されました。カサミラのハイライトであり、大人気フォトスポットとなっている場所は、カサミラのルーフトップ(屋上)です。幻想的な彫刻とバルセロナの眺望が一望できる、とても開放的な楽しい屋上となっていて、時を忘れてしまう場所です。カサミラの博物館では、当時の暮らしの様子を再現したお部屋などが見学でき、ガウディ建築のミュージアムコーナーでは、ガウディ建築の偉大さと魅力を存分に感じることができる、見どころいっぱいのバルセロナの美しい観光名所となっています。
カサミラ
カサミラ (Casa Milà) は、20世紀初頭前後に、バルセロナの新市街として開発された、アシャンブラ地区 (Eixample) にあります。一際豪華な建物が立ち並ぶ、バルセロナの大通り、グラシア通り沿いにカサミラは建っており、その数ブロック離れた場所には、もうひとつの有名なガウディ建築、メルヘンチックな雰囲気の カサバトリョ (Casa Battlo) があります。カサミラは、カサバトリョ完成後、ガウディが、50代だった 1906-1910年にかけて、Pere Milà、 Roser Segimon 夫妻の邸宅兼アパートとして手掛けた建築物で、そのゆらゆらした不思議な美しいデザインの外観に、思わず多くの人が目を奪われ、立ち止まっています。今でもガウディのその個性的なデザインに驚かされますが、現在とは全く背景のことなる20世紀初頭の完成直後は、批判や嘲笑で迎えられたそうです。カサミラは、現在でも、一部賃貸用アパートとなっていますが、屋上及び上層階は、1996年以来、一般公開されています。
カサミラ チケット・入場料
カサミラ (Casa Milà) もバルセロナの人気観光スポットの一つなので、特に、繁忙期などでは、事前に時間指定のある チケット を購入しておくのが、おすすめです。またバルセロナの誇る建築スポットの数々などバルセロナの人気観光スポットをお得に巡ることが出来るバルセロナパスも利用できます。
カサミラの見どころ
カサミラ1階
カサミラに入場後、まず到着するのが、建物の中央にある巨大な吹き抜けです。さすが機能性よりデザイン重視のアールヌーヴォーの全盛期、空間がとても贅沢に使われていて、ビックリです。
カサバトリョ同様、カサミラも曲線で構成された建物で、階段はもちろん、上を見上げてみても美しい曲線が広がっています。
カサミラの屋上
エレベーターに乗り、まず最初に向かうのが、カサミラのハイライトである屋上です。屋上は普通の屋上と違い、平坦ではなく、起伏のある不思議な彫刻がいっぱいの独特の世界感が作り込まれた幻想的な庭園となっています。開放的なルーフトップからは、バルセロナの街並みも一望でき、カサミラの大人気の写真スポットとなっています。
数ある彫刻の中でも、特に目を引くのが、煙突部分に兜をかぶった戦士たちのような装飾が施され、戦士たちの庭園 (The Garden of Warriors) と呼ばれることのある彫刻です。なんだかしっかりと見張られている感じすらしてしまいます。
グラシア通りの続く南東方向には、遠くに地中海も見えます。
まるでドラゴンのような柄の彫刻の小窓の向こうに見えるのは、あの感動のガウディの最高傑作、サグラダファミリア です!
ちょっとスリリングですが、屋上から、カサミラのアパートの吹き抜けの空間を覗き込むこともできます。
少しづつ日が沈み、空の色が変化してくる夕暮れ時は、本当に魔法のような時間で、とても美しい光景が見られます。
戦士のたちの彫刻の周りには、少し十字架を彷彿とさせるような巨大なモニュメントもあります。
さらに日が沈み、夜景へと移り変わっていく、ルーフトップからは、バルセロナの美しい景観が楽しめます。
ガウディ建築の博物館
ルーフトップの下の階は、屋根裏部屋となっていて、ガウディ建築の博物館となっています。ガウディ独特のドラゴンの背中を彷彿とさせる面白い空間です。
ミュージアムでは、カサミラについて色々詳しく紹介されています。カサミラの模型も展示されています。カサミラの実物は巨大過ぎて、上空から見てみないと、なかなその全貌を把握することが難しいですが、模型により、ようやくカサミラの全体像が分かります。
ガウディがデザインした家具の展示では、椅子やベンチなど、ガウディ独特のデザインを楽しむことができます。
アパートを再現したミュージアム
ミュージアムの見学後、さらに下の階へと進むと、アールヌーヴォー全盛だった当時の居住空間が再現された邸宅ミュージアムがあります。アールヌーヴォー風のポスターが、雰囲気を盛り上げてくれます。
フロア丸ごとが、一家族用で、くるりと楕円形を一周しながら、それぞれの部屋を見て行きます。
Pere Milà さんのオフィス。
ベッドルーム。こちらも、いかにもアールヌーヴォー風、チョウの羽のような曲線的なインテリアで揃えられています。
リビングルームやダイニングルームも曲線系の家具でいっぱいです。ドアの部分まで曲線です。
子供部屋には、色々な可愛いおもちゃが揃っていました。
カサミラ ミュージアムショップ
カサミラの見学は、上りはエレベーターですが、下りは階段を歩いて順に下りてきます。
その途中の階に、ミュージアムショップがありますが、もう一つ、1階にも大きなミュージアムショップがあります。ガウディのデザイン小物が色々あるので、お土産選びも楽しいです。
カサミラの夜のライトアップ
カサミラは、夜になると建物全体がライトアップされ、さらに幻想的な素敵な雰囲気になります。
ゆらゆらとした石の外壁のデザインや、バルコニー部分の装飾も面白いです。
そんなライトアップされた美しいカサミラでは、夜もイベントが開催されています。カサミラの建物の見学の他、コンサートなど様々な イベント が開催されます。
カサミラ (Casa Milà) La Pedrera
Passeig de Gràcia, 92, 08008 Barcelona, Spain 地図
サグラダファミリア、カサバトリョなども、バルセロナで見逃せない、必見の美しいガウディ建築です。
バルセロナには、他にもたくさんの見どころがあります。
スペイン旅行の全体像は、こちらです。