クリスチャン・ディオール特別展 NYCブルックリン美術館 見どころ徹底紹介!Christian Dior: Designer of Dreams

ニューヨークのブルックリン美術館では、今秋から来年の冬にかけて、クリスチャン・ディオールの豪華な特別展、Christian Dior: Designer of Dreams が開催されています。特別展は、ブルックリン美術館の西洋美術のフロアである3階の吹き抜けとなっているボザールコート周辺が会場となり、フランスを代表するトップファッションブランド、クリスチャン・ディオールの200点ものドレスが、映像や音響で演出された幻想的な雰囲気の中、美しく展示されていて、キラキラと美しいニューヨークのホリデーシーズンにお出かけするのにもおすすめのスポットとなっています。ファッションデザイナーとしてのクリスチャン・ディオールや、歴史、ニューヨークとの深い関係など、美しいファッションに加えて、クリスチャン・ディオールについてさらに深く知ることができる、クリスチャン・ディオール特別展の見どころを紹介します。

ブルックリン美術館 は、1895年に設立された歴史あるミュージアムで、ニューヨークの著名建築ファーム、McKim, Mead & White によりデザインされた、巨大なボザール (Beaux-Arts) 様式の建物で知られています。ブルックリンを代表するミュージアムで、プロスペクトハイツ(Prospect Heights)、クラウンハイツ (Crown Heights)、パークスロープ (Park Slope) の境界にあり、近くには、ブルックリン植物園プロスペクトパークなどがあります。

ブルックリン美術館で、今年2021年9月10日からスタートし、2022年2月20日まで開催されている、話題の特別展が、トップファッションブランド、ディオールのファッションや歴史をテーマとした、Christian Dior: Designer of Dreams です。今回の展示は、創業70周年を記念し、2017年から2018年にかけて、フランスのパリ装飾芸術美術館で開催されて以来、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館や上海などで巡回展が行われて来たもので、今年2021年は、ニューヨークのブルックリンにやって来ました。
まだパンデミック中ということで、ブルックリン美術館では、ニューヨークの他の美術館同様、入館の際、ワクチン接種完了の確認が行われ、特別展への入場は、時間指定制で行われています。時間指定のチケット予約は、こちら からできます。人気の特別展なので、直近の日程や週末、ホリデーシーズンは、早く埋まってしまうので、日程が決まったら早目のチケット入手がおすすめです。
ディオールの特別展の会場となっているのは、吹き抜けのボザールコートがある、普段は、西洋美術のギャラリーとなっている3階です。

From Paris to New York

特別展の最初のセクションでは、ディオールの創業者で、ファッションデザイナーでもある、クリスチャン・ディオール本人、そしてニューヨークとの関係がテーマとなっています。クリスチャン・ディオールと言えば、今では、誰もが知っているファッション界のトップブランドですが、実は、第二次世界大戦後に誕生し、戦後の復興と共に、急成長を遂げ、一躍フランスを代表するファッションブランドとなりました。
そんな躍進の原動力となったのが、ニューヨーク、アメリカでの活躍です。ディオールは、1946年12月にパリで創業し、1947年に最初のコレクションを発表しました。それからすぐの1948年に、ニューヨークに進出し、五番街にブティックを構えたのです。

クリスチャン・ディオールは、もともとはアーティストでしたが、後にファッション業界に転身し、Robert Piguet をはじめ著名ブランドで、デザイナーとして活躍していました。そんなクリスチャン・ディオールが自身のブランドを立ち上げたのが、第二次世界大戦後の1946年、41歳の時でした。クリスチャン・ディオールは、1957年に52歳で心臓麻痺で亡くなってしまい、ディオールで活躍したのは、実はほんの10年程なのですが、その短い間に世間に驚く程のインパクトを与えました。
クリスチャン・ディオールがデザインした、クラシカルな雰囲気の中、華やかなドレスの数々やイラストが飾られています。

写真、新聞や雑誌の切り抜き、ファッションのイラストなどクリスチャン・ディオールとニューヨークの関わりについても色々と紹介されています。

クリスチャン・ディオールのドレスは、アメリカの著名ファッション誌、Harper’s Bazaar が New Look と評すなど、暗い戦争の時代が終わり、新しいファッションが求められていた時期に、多くの人の心を捉えた存在だったことがよく伝わってくる展示になっています。

ファッションフォトグラフィー

続いての展示は、ファッションフォトグラフィーです。ファッションを一際輝かせてくれる存在が、美しいファッションフォトグラフィーですが、ディオールの様々な著名フォトグラファーによる、素晴らしいアートな写真の数々が飾られています。雑誌などのメディアに、存在感のある美しい写真で登場するなど、独特の世界感を演出する、きらりと輝くマーケティング戦力がとても巧みでした。

ゾウと一緒に美しいドレスの女性が登場する有名な写真作品、Dovima with Elephants, Evening Dress。作品の前には、ドレスも飾られています。

The Dior Legacy

クリスチャン・ディオールは、全盛期であった1957年に、急遽心臓麻痺で亡くなってしまいましたが、その後は、クリエイティブディレクターが、ディオールのコンセプトを引き継ぎながら、デザインを担当していきます。続いてのセクションでは、歴代クリエイティブディレクターによるファッションが展示されています。
ディオールが亡くなった時にアシスタントを務めていて、クリエイティブディレクターとしてデザイナーを引き継いだのが、イヴ・サン=ローラン (Yves Saint Laurent) です。こちらが、1957年から1960年までの3年間務めたイヴ・サン=ローランのデザインです。

そして、イヴ・サン=ローランの後任で、1960年から1989年まで、30年近くクリエイティブディレクターを務めた、フランス人ファッションデザイナー、Marc Bohan さんのデザインがこちらです。この間、ディオールの主要オーナーだった企業が経営破綻し、最終的には、1984年、L&V の Bernard Arnault の傘下に入ります。

1989年から1996年までクリエイティブディレクターを務めたのが、イタリア人ファッションデザイナー、Gianfranco Ferré です。

こちらは、2012年から2015年まで務めた、ベルギー人ファッションデザイナー、Raf Simons。

そして、最後は、2015年からクリエイティブディレクターを務めている、イタリア人女性ファッションデザイナー、Maria Grazia Chiuri のデザインです。

The Magnificent 18th Century

続いては、クリスチャン・ディオールのデザインに大きな影響を与えた、インスピレーションの源泉が紹介されています。
ディオールのデザインのインスピレーションとなったものの一つが、18世紀フランスのクラシカルなドレスです。

こちらのセクションでは、絶対王政からフランス革命、ナポレオン登場などフランスの激動の時代、18世紀のドレスの数々が展示されています。

ファッションの展示と合わせ、所々で、ブルックリン美術館のコレクションも、絶妙なセンスで飾られています。

ディオールの香水ブランド、Miss Dior のイメージそのままの可憐な花柄のドレスです。Miss Dior は、クリスチャン・ディオールの妹、Catherine Dior へのトリビュートとして創業間もない1947年に誕生したディオールを代表する香水です。

ディオールがカバーを飾った、Vogue、Harper’s Bazaar などのファッション誌がずらりと飾られています。本当にどれもお洒落でかっこよくて目を引く写真ばかりです。

Colorama

こちらは、ディオールの色使いをテーマとした展示で、紫、ピンク、赤、橙、黄、緑、青など様々な色合いのファッションがそれぞれの色ごとに分かれ、展示されています。

黒い部屋から真っ白な部屋に入ってきた瞬間、感動しました。
高い天井までびっしりと白いドレスや洋服がディスプレイされているその様子は壮観です。

小さな空間なのですが、とてもインパクトのある素敵な展示です。

Enchanted Garden

そして、今回の特別展の一番の見せ場となっているのが、天井の高いボザールコートを使用した Enchanted Garden です。クラシカルなドレスと共に、ディオールに大きなインスピレーションを与えてきたものが、花をはじめとした自然でした。そんな自然をテーマとした幻想的な空間の中に、数多くの美しいドレスが展示されています。

背景の壁には、自然をテーマにしたプロジェクションマッピングの映像が映し出されていて、とても幻想的な雰囲気を作り出しています。

演出により、ドレスだけでなく、全てのものがキラキラ輝く素敵な空間になっています。

雲の合間から神々しい光が射し込んできて、ドレスを輝かせています。

花や孔雀など自然界の美しいものがそのままデザインになったドレスなどもあります。

Stars in Dior

そして、展示の最後を飾るのは、歴代のスターたちが身にまとったディオールのドレスの数々です。

スターたちの映像と共に、ドレスが飾られています。

クリスチャン・ディオール特別展は、行ってよかったと思える、とても素敵な特別展でした。
こちらがクリスチャン・ディオール特別展の映像です。ニューヨークで行われた、ファッション特別展の中でも、ベストに入る素晴らしい特別展だったと思います。雰囲気もわかるので、よかったら、是非見てみてください。

ファッションデザイナー、クリスチャン・ディオールの人生については、こちらの映像で分かりやすく紹介されています。

今、メトロポリタン美術館のファッション展も開催されています。こちらは、新鋭のデザイナー作品も集まるファッション展となっています。ファッション好きの方は是非訪れてみてください。

メトロポリタン美術館ファッション展 2021 アメリカのファッション In America: A Lexicon of Fashion

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クリスチャン・ディオール特別展 NYCブルックリン美術館 見どころ徹底紹介!Christian Dior: Designer of Dreams was last modified: 11月 12th, 2021 by mikissh