アメリカのクリスマス でも紹介しましたが、アメリカのクリスマスは日本にはないアメリカ文化ならではの大切な習慣が色々あります。そのうちのひとつが、クリスマスチップ(ホリデーチップ)です。12月のクリスマス前、ホリデーシーズンの頃になると、この一年間お世話になった人々に、クリスマスチップを渡す習慣があります。アメリカに来たばかりの頃は誰もが戸惑う習慣なのですが、ここは郷に入っては郷に従えで、しっかりとおさえておいた方がいいところです。
クリスマスチップ(ホリデーチップ)は、いつ頃あげればいいの?相場はどれくらい?どうやってあげるの?など、私も来たばかりの頃、悩んでいた、クリスマスチップについて、まとめて紹介します。
クリスマスチップ(ホリデーチップ)の相場
12月中旬、クリスマスチップ(ホリデーチップ)のシーズンがとうとうやってきました。
今年1年間お世話になった人たちに感謝の気持ちを込めてチップを渡す習慣は、本当にアメリカらしい習慣だと思います。
アメリカに来たばかりで、アメリカ生活を始めたばかりだと、チップ文化になかなか馴染めず、悩ましい時期かもしれません。
クリスマスチップ(ホリデーチップ)の相場はどれくらいあげればいいの?というのは、みんなが最初にぶつかる悩みの種です。
これは日本人だけでなく、世界各国から人々が移住してくる、アメリカの在住者みんなが、クリスマスチップ(ホリデーチップ)の相場、どれくらい期待されているものなのか?は、知りたい点で、アメリカ国内でも地域によってクリスマスチップの相場は変わってくると思います。
クリスマスチップの相場は、ニューヨークでもよく記事になります。
例えば、2022年12月の時点で、ニューヨークシティでのクリスマスチップの相場はいくらくらいでしょうか?
ニューヨーク (NYC) で、レンタルアパート、または コンド(日本でいうマンション)に住んでいる場合の相場として、このように紹介されていました。
管理人さん(アメリカでは、管理人さんのことをスーパー Super と呼びます。)へのチップ相場は、$25 – $100。
ドアマン(コンシェルジュ)へのチップ相場は、$25 – $150。
メンテナンススタッフへのチップ相場は、$25 – $75 です。
実際、毎日本当によくお世話になる人というと、やはり、ドアマン、または、コンシェルジュさん、メンテナンススタッフさんたちです。
メンテナンススタッフさんは、家の中の何かが壊れたりしたときに呼ぶと修理に来てくれるスタッフさんや、ビルの清掃、ごみ処理、雪かきなど様々なことを処理してくれるスタッフさんです。
ニューヨークの不動産会社 Street Easy の記事からの相場なのですが、チップ相場が、25ドルから100ドルまたは150ドルと随分幅があります。
結局ニューヨークシティに住んでいるといっても、実際に住んでいる自分の家の相場、または、ビルの規模によってもチップの相場も変わってきます。
具体的な相場を知りたいときには、TIP O Meter というツールが有名です。
レンタルかどうか、何年住んでいるか、何世帯のビルか、どれくらい頻繁にお世話になっているかなどで、クリスマスチップの相場を計算してくれます。
管理人さん、ドアマンさん、コンシェルジュさん、メンテナンススタッフさんにチップをあげるといっても、人数でいうと、4人だけではありません。
管理人さんは一人かもしれませんが、ドアマンさん、コンシェルジュさんは、交代で24時間365日働いてくれているので、3ー4人以上いるのが普通かと思います。
メンテナンススタッフさんも、修理だけでなく、日常的なごみの処理や、清掃など色々な仕事をしている人がいます。スタッフの人数は、ビルの大きさによって大きく変わってくると思いますが、数人レベルの所から、巨大なレンタルアパートになると、数十人レベルのところまであります。
顔見知りばかりのアットホームなビルだと、お互いよく知っていますが、スタッフが全部で何人いるかわからないくらい大きなアパートになると、ホリデーシーズン前にスタッフリストが送られてきます。
スタッフの人々みんなにクリスマスチップを渡すだけでも、年末大変な出費となるのは、アメリカ生活をはじめてからの驚きの文化のひとつかもしれません。
クリスマスチップは誰にあげるもの?
アメリカで、クリスマスチップ(ホリデーチップ)をあげる人は、住んでいる家でお世話になっているスタッフさんだけではありません。
普段からお世話になっている美容師さんや、ネイリストさん、ベビーシッターさんなどがいれば、そういう人たちみんなにも渡します。
ニューヨークシティの相場では(Street Easy より)
例えば、家政婦さん、ドッグウォーカーさん、グルーマー(ペットの美容師さん)、ペットシッターさんなどへは、普段払っている 1週間分の金額をチップとして渡すのが相場だとしています。
ベビーシッターさんだと、2日分の支払金額、ナニーさんだと、1-2週間分の支払い金額、
デイケアスタッフでは、Head Teacher $75. Secondary Teacher $60 などになっているようです。
ちなみに、ヘアスタイリストさんなど、定期的だけど、たまにしか会わない人の場合は、普段払っている1回分くらいの金額が相場かと思います。
学校の先生にもチップを渡す習慣がありますが、学校によっては、クラスでまとめて渡すことになっていたり、そもそも金銭を受け取ることを禁止しているところもあるかもしれないので、学校のクラスの人に確認するのがおすすめです。
クリスマスチップの渡し方
クリスマスチップはいつ頃渡すのがいい?
クリスマスチップを渡す日は、クリスマス当日だと恐らくお休みの人が多いので、1週間くらい前から渡し始めるのがいいと思います。旅行でいない場合などは、12月に入ったら早めに渡したりしてもいいと思います。
クリスマスチップを渡すタイミングは、やはりクリスマスに近い日に渡すのがいいかなと、最初の頃は、私もクリスマスイブまでに渡せるよう、12月20日過ぎから渡していました。
でも、それよりも、クリスマスチップをもらったスタッフさんが、家族にクリスマスプレゼントを買えるように、早めに渡すのがいいかなと思い始め、今では 12月中旬の早めの時期に渡すようにしています。
クリスマスチップの相場というのは、各地、各場所でそれぞれ異なるので、一概に相場はいくらというのははっきりとは言えないのですが、チップは気持ちなので人それぞれで構わないものです。ですが、1年分のお礼という意味で、アメリカ人は結構みんな真剣に受け止めていて奮発してあげているように思います。
お世話になっている人全員に用意することになるので、どのおうちも毎年この年末はなかなかの出費になっていると思います。
クリスマスチップの渡し方は、現金、ギフトカードなどを、チップホルダーに入れて渡します。
→ チップホルダー色々
チップ用のものがない場合は、普通のクリスマスカード(ホリデーカード)でもいいと思います。
チップ用を使うとお札のサイズに作られているので、お札を折らずに入れることができます。
お礼のメッセージを添えて、封筒に、部屋番号と名前を記入して渡します。
渡すとき、手渡しをするかどうかですが、手渡しが絶対にいいと私は思っています。
とても喜んでくれます。
ホリデーチップのシーズンになると、いつ会ってもいいように、渡せるようにバッグに入れて持ち歩いています。
ニューヨークではホリデーチップを結構奮発してしっかりとあげる文化が根付いているように思います。
上記で紹介した相場の金額は、あくまでも一般的な相場の金額にすぎず、ニューヨークだと、例えばアッパーイーストサイドあたりだと相場はもっと上の金額になるように思うので、場所次第だと思います。相場は、なんとなく参考になるけれど、やっぱり決定的な数字にはならないので、最終的には自分で決めるしかない感じです。
最初はいったいいくらあげるべきか見当もつかないので、誰かに聞いてみるのもいいと思いますが、もし聞く場合は、いくらあげたか?を聞くのは失礼なので、相場は大体いくらくらいだと思うか?を聞くのがいいかもしれません。でも、聞かれた方も答えるのが難しくて、気持ちでいいから好きな金額でいいんじゃない?という答えが返ってくる可能性も高いです。
クリスマスチップの金額はなかなか悩みどころですが、いつもお世話になっている人たちに喜んでもらえるのはやはり嬉しいので、こういうアメリカらしい文化を楽しみながら体験できればと思います。
アメリカのクリスマスは日本とは違うことがいっぱいあります。アメリカのクリスマス特集記事もどうぞ。