世界各地で独創的なショービジネスを展開している、カナダのケベック州を本拠とする、シルク・ドゥ・ソレイユが経営破綻し、カナダとアメリカで倒産保護を申請しました。シルク・ドゥ・ソレイユと言えば、ラスベガスで公演されている “O” や KA など代表的な作品がたくさんありますが、ブロードウェイミュージカルにも登場し、ニューヨークでも頻繁にショーを行っていて、私も大好きでよく行きましたが、ファンも多く人気のシルク・ドゥ・ソレイユでもコロナには勝てず経営破綻となってしまいました。
シルク・ドゥ・ソレイユは、世界各地を回りながら、各地で期間限定でショーを行っていたので、特定の都市に災害がやって来ても、大打撃を受けることがない、多様化したビジネスだったのですが、残念ながら今回のコロナのパンデミックでは、世界規模の被害となり、さすがのシルク・ドゥ・ソレイユも持ちこたえられませんでした。
パンデミックとなったコロナにより、3月以降、世界で同時に公演がキャンセルとなってしまい、今日、経営破綻し、カナダでは、Companies’ Creditors Arrangement Act (CCAA)、アメリカでは、チャプター15の下、倒産保護の申請 を発表しました。
3月以降、世界中で開催されていた、ほとんどのショーがキャンセルとなっていますが、今後、その状態がしばらく続くようです。詳しくは、こちらです。
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— Cirque du Soleil (@Cirque) June 29, 2020
シルク・ドゥ・ソレイユは、大道芸人だった、Guy Laliberté さんを中心に、1984年に設立され、その後成長を遂げ、世界的なショービジネス会社となります。2015年に、プライベートエクイティの TPG Capital 及び Fosun Industrial Holdings、ケベック預金投資年金ファンドが主要株主となり、その後、オフブロードウェイの人気作、ブルーマンを買収したりと積極的な投資拡大を続けていました。債務は、$900 million にものぼり、プライベートエクイティの LBO による莫大な債務による経営破綻という、最近の典型的なパターンとなっています。現在の主要株主が 3億ドルを融資し、再建に当たるとしています。3月以降一時解雇していた従業員の内、3480人が正式解雇になるなど、かなりのダウンサイズでの再出発となるようです。
シルク・ドゥ・ソレイユは、ここ数ヵ月間、毎週金曜日に、様々な作品のハイライトなどをまとめた映像をアップしてくれていました。
ニューヨークでは、最近では、こちらの作品などの公演がありました。
ラスベガスでは、”O” や KA をはじめ、いくつもの作品が、連日、公演され、大人気となっていました。
近い将来、シルク・ドゥ・ソレイユが復活し、また素晴らしい作品を見れる日が、やって来ることを期待しましょう!