ニューヨークのアッパーイーストサイドには、中を覗いてみたくなるような歴史ある美しいタウンハウスがたくさん並んでいますが、そんな中に、フランス領事館もあります。今年のオープンハウスニューヨークでは、フランス領事館も参加していたので、訪れてみました。領事館の建物内の大広間は、フランスらしい豪華なインテリアで飾られ、特に素晴らしいお部屋となっていました。
ニューヨークのフランス領事館は、5番街の74thストリートと75thストリートの間にあり、建設した初代オーナーの名前から Charles E. Mitchell House とも呼ばれています。ルネサンス・リバイバル建築の建物で、窓からはセントラルパークが望める絶好のロケーションです。
見学はツアー形式で、ガイドさんは少しフランス風アクセントのある素敵な英語を話し、建物内の色々なお部屋を案内してくれました。まるで舞踏会が行われていそうな雰囲気です。
シャンパンでおもてなし？！と期待を誘うこの雰囲気ですが、こちらのパーティセッティングは別イベントのためのものでした。（残念。）
領事館では、様々なフランスブランドのプロモーションイベントも行われているようです。
フランスとアメリカの友好関係は、アメリカ独立戦争時にまで遡ります。こちらは、独立戦争時に、フランスのラファイエットが乗ってやって来たという船 Hermione。
数年前には、Hermione を模して造られた船が、フランスからニューヨークにやって来ました。
そして、フランス領事館最後のハイライトは、なんと総領事のお部屋です。週末にも関わらず、総領事の Anne-Claire Legendre さんがツアー参加者全ての人々を笑顔で出迎えてくれました。とてもホスピタリティ溢れる、エネルギッシュな女性で、総領事館のお仕事は、アメリカにおけるフランス人の保護や事務手続きなどがその基本機能ですが、同じくフランスのプロモーションという役割を担っていることなども話してくれました。通常の業務だけでも大変だと思いますが、国のアピールの絶好の機会となることもあり、本当に頑張っている様子が伝わってきました。
現在フランス領事館となっているこの建物は、現在シティバンクになっている、当時の First National City Bank の経営者だった Charles E. Mitchell さんのお屋敷でした。1925年に建設がはじまり、翌年には完成し、アッパーイーストの5番街沿いのお屋敷らしい、とても美しい建物です。
Charles E. Mitchell さんがどんな人だったのか？は、こちらの記事で詳しく紹介されていますが、投機の信用取引など様々な要因で急騰した株式マーケットが1929年10月28日に急落しましたが、そんな金融マーケットの動向に大きくかかわった人で、後に、スケープゴート的な側面もあると思いますが、逮捕されることになってしまいました。その後、こちらの建物は、最終的に、1942年にフランス政府に売却されました。第2次世界大戦などの混乱などもあり、この建物が領事館として使用されるようになったのは、1952年からだそうです。
フランス領事館のツアーの最後には、お土産付きでした。
お部屋のインテリアになりそうな、美しく立派な本です。フランス領事館とその建物について、またアッパーイーストサイドの周辺のタウンハウスの歴史などが詳しく紹介されている、フランス領事館の特製本です。最後の最後までおもてなしに余念のない、フランス好きになってしまいそうな、なんだか素晴らしいツアーでした。
フランス領事館 Consulate General of France in New York
934 5th Ave, New York, NY 10021 MAP
近くに美しい豪邸の建物にあるフランスの文化施設もあります。この中にあるフランスの本屋さんがフォトジェニックで有名です。
NY5番街のヨーロッパ風豪邸とインスタ映えフランス本屋さん Cultural Services of the French Embassy
