ニューヨークがアメリカ最大の新型コロナウイルス流行地域に FEMA大規模災害宣言

Javits Center NY (1)

アメリカでは、新型コロナウイルスの検査体制が整ったこともあり、日に日に、感染者数が激増しています。3月21日現在、アメリカの感染者数はなんと、2万5千人を超えています。ニューヨーク州の感染者数は、アメリカで最も多く、1万人以上に。そして、ニューヨークシティ (NYC) の感染者数は、州内でもっとも多く、6千人程に達しています。ニューヨークが、今まさに、アメリカの新型コロナウイルスの大感染の中心地となっているのです。昨日、大規模災害宣言 (Disaster Declaration) が出され、連保政府のFEMA(連邦緊急事態管理庁)の特別予算にアクセスできるようにもなり、緊急に医療体制の増強が図られています。

いつの間にか、アメリカ一の流行エリアとなり、新型コロナウイルスとの格闘を続けるニューヨークですが、ニューヨークの地下鉄 MTA で20人以上の従業員の感染や、ニューヨークの国際空港 JFKの管制官の感染が分かり、現在も外で働き続けている人々の間にも感染が広がっており、ニューヨーク州の死者数も現在までに50人以上にのぼっています。

ニューヨーク州をはじめその周辺の州では、今週末から 不必要な外出が禁止され、ニューヨークでは、New York State On Pause がスタートし、自宅隔離生活に入ります。

その一方で、緊急で対策が取られているのが、患者数の急激な増加に備えての医療体制の拡充です。

州知事が、不足するヘルスケア人材や医療機器を調達するために、積極的に、連邦政府や、リタイアした医療関係者、企業に呼び掛けています。例えば、心配されていたマスクですが、ニューヨークシティの医療現場に、州から 100万枚の医療用マスクが配布され、人口呼吸器などその他の機器や道具の手配も進められています。
また、一般でも不足しているものの一つが、ハンドサニタイザーですが、病院などでも不足しているため、FDA の規制緩和により、ニューヨークや全米各地で増えているウィスキーなどの蒸留所が、ハンドサニタイザーの製造をはじめています。ニューヨーク州政府も自作することを発表していましたが、以前、Bath & Body Works の記事 で紹介しましたが、ハンドサニタイザーは、高純度のアルコールさえ手に入れば、比較的簡単に作ることができます。

アメリカ連邦政府レベルでは、ニューヨーク州に大規模災害宣言が出され、FEMA (連邦緊急事態管理庁) の 40億ドル以上の緊急用の予算へのアクセスが可能となりました。

今後の感染者と重症患者の急激な増加に備えて、今、医療機器と並んで、最も心配されているのが、医療用スペース不足です。
新型コロナウイルス患者用の医療スペースとしては、病院と、それ以外にも確保するべく、必要に応じて、ジャビッツセンターや、ニューヨーク州立大学 (Stony Brook, Old Westbury) の施設、ウエストチェスターコンベンションセンターなどの利用を考えているそうです。これらの施設やホテル、大学の寮などへ、ナショナルガード(National Guard) や陸軍工兵隊 (US Army Corps of Engineers) が派遣され、入院可能な病院、ICU が臨時で設営される模様です。

また、バージニア州のノーフォークから、海軍の医療船、USNS Comfort もやってきます。ベッドが1000個あり、フル装備の手術室が10室ある充実した設備の医療船で、病院がコロナウイルス患者の治療に集中する間、その他の緊急治療はこの医療船で行われる予定になっています。

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ニューヨークがアメリカ最大の新型コロナウイルス流行地域に FEMA大規模災害宣言 was last modified: 3月 23rd, 2020 by mikissh