アメリカ山岳部最大の都市であるデンバーには様々なミュージアムがありますが、そんな中でも最大規模を誇る見どころいっぱいのミュージアムがデンバー自然科学博物館 (Denver Museum of Nature and Science) です。訪問したのはちょうど夏休みの週末、幅広い分野の常設展の他、アメリカのミュージアムで初めて一般公開となる話題の死海文書の特別展や、キッズ向けの様々な楽しい特別展示も行われており、たくさんの人々が訪れる大変賑わうミュージアムとなっていました。
デンバー自然科学博物館 (Denver Museum of Nature and Science) は、デンバーの中心から少し東のシティパーク (City Park) 内にある自然史と科学に特化したミュージアムで、特に、恐竜や哺乳類などの古代生物の化石、宝石や鉱物などロッキー山脈周辺ならではの自然に関する展示が充実しています。その創設は、1900年ととても歴史のある博物館です。展示は3フロアに渡り、最上階の4階には、東側に連なる美しいロッキー山脈の山々を見晴らせる絶景展望スポットもあります。
まず最初に向かったのが、期間限定の特別展スペースがある3階 (フロアプラン) です。現在は終了していますが、訪問時に一番の話題の展示となっていたのが、20世紀中頃、イスラエルの死海の畔、クムランの洞窟群で発見された2000年近く前の書物、死海文書の特別展で、死海文書を中心に、古代イスラエルの様々な遺品が展示されていました。時間指定の前売り券は全て完売となっており、会場ではみんな列になって食い入るように死海文書を見学している大盛況な特別展となっていました。
“Once in a life time”(一生に一度の)貴重な特別展とも呼ばれていた、デンバー美術館の死海文書の特別展は、さすがにとても見応えのあるすばらしい展示でしたが、残念ながら写真撮影は禁止となっていたため、展示の様子の写真はお伝えできません。実は、以前イスラエルへ旅行で訪れたときにエルサレムにある、イスラエル博物館で 死海文書 の展示を見学したことがあります。展示室は文書が発見された洞窟を模したデザインとなっていて、今回の特別展でも、なんとなくその雰囲気が再現されている感じで、円形の展示ガラスの周りを人々が順番に見学する感じでクールな雰囲気の展示場でした。
3階には、自然史博物館の人気コーナー、恐竜などの化石の展示されている Prehistoric Journey があります。
このコーナーには、化石の研究を進めるラボも併設されており、週末にも関わらず、ラボで働いている人々の姿が見られました。
エジプトのミイラに関する展示もあります。
キッズたちに大人気だったコーナーが、Mindbender Mansion と呼ばれる特別展です。様々なパズルがある体験型コーナーで、子供たちが夢中になって遊んでいました。色々な体験コーナーがあるのですが、どれも周りのファミリーや子供たちが自然と一緒に協力して取り組むようなものとなっていて、みんなで楽しむことができる非常に面白いコーナーです。2019年1月6日までの期間限定コーナーです。
自然史博物館でお馴染みの動物の剥製コーナー、WILDLIFE EXHIBITS もあります。広々としたスペースに世界の様々なエリアの動物が展示されています。こちらは3階のアフリカのボツワナをテーマとしたコーナー。展示のスケールが大きく、野生動物のリアルな様子が伝わって来ます。
自然豊かなコロラドエリアの動物達を紹介してくれるエリアもあります。
動物コーナーは、3階の他、2階にもあり、海辺の哺乳類、北米、南太平洋、オーストラリアなどの動物たちがいます。
3階から2階に向かう前に立ち寄るのにおすすめなのが、美しいロッキー山脈の山々を眺めることができる4階の展望スポットです。
2階 (フロアプラン) には、体と健康をテーマとした Expedition Health というコーナーがあります。
実際に体を動かして楽しむもの、
コンピューターで、体験的に人間の体について学んだりすることもできます。自分が70歳になったらどんな風になるのかな、というのを見られる面白いコーナーも。
サイエンスステージという、レクチャー形式のコーナーもあります。
この他、2階には、北米の先住民の文化を紹介する North American Indian Cultures というコーナーもあります。
北米に住んでいた様々な部族の文化や遺品に触れることができます。
2階の IMAXシアターでは、現在、こちら の作品が上映されています。ミュージアムの入場料とは別料金となっています。
1階には、カフェやデリがあり、雰囲気のいい食事スペースがあります。
1階 (フロアプラン) の宝石や鉱物の展示コーナーは非常に充実していて見ごたえがあります。地殻運動の激しいロッキー山脈周辺は、貴重な石が沢山採れるようで、珍しいものを色々見ることができました。
美しい宝石の数々も展示されていて、中でもこのトパーズは驚くほど大きく、キラキラと輝いていました。サルバドール・ダリがかつて所有していたこともあるブラジル産のトパーズだそうです。
木が鉱物化し化石となった Petrified wood など様々な宝石と鉱物が展示されています。
1階には、宇宙飛行士の展示もある、宇宙のコーナーがあります。
プラネタリウム もあり、ミュージアムとは別料金となっています。
最後にミュージアムのギフトショップに寄ってみるのもおすすめです。
アウトドアに偏りがちなデンバーですが、そんな時にちょっと違ったアクティビティーが楽しめるキッズフレンドリーなミュージアムです。特別展を含め全体を見て回るには半日程かかります。駆け足で2時間程、ゆっくり過ごすと丸一日遊べる博物館です。
デンバー自然科学博物館 Denver Museum of Nature and Science
2001 Colorado Blvd, Denver, CO 80205 地図
デンバーの色々な見どころは、こちらで紹介しています。