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Divided States of America 大統領就任式を控えアメリカの現状を振り返る

今日のニューヨークは再び雪です。毎週のように雪が降っている気がしますが、来週月曜日は、Martin Luther King Jr. Dayの祝日ということで、アメリカは三連休の祝日です。和やかな3連休を迎えていますが、アメリカではもうすぐ新大統領の就任式が行われます。相変わらず連日のトランプ節スタイルのツイートで世間を賑わせているドナルド・トランプさんですが、いよいよ来週、1月20日にアメリカの第45代大統領に就任します。多くの人が不安を感じ、複雑な気持ちでその動きを注視しているのではないかと思います。就任式当日も数多くの抗議デモが行われるようです。

ドナルド・トランプさんの現在のところの動きとしては、まず選出した閣僚陣も偏った感じがありますが、その他、自身の政権下のポジションに身内を採用したり、自身の政治とビジネスの利益相反を疑われるような状態をしっかりと解消することもせず、政治的に任命された連邦のポジション、または各国に配置されている大使などを政権交代に伴い、猶予期間もなく一斉に任期終了にしたりするなどと、かなり好き放題に進めているように見えます。慣習に捕らわれないやり方が官僚主義や不必要な規制を取り除くといった良い方向に働くといいのですが、現在までのやり方を見ていると先行きがやや心配です。

ところで、新大統領の就任式前に、1月17日、18日にPBSの”Frontline”で、 “Divided States of America” と題されたドキュメンタリー番組が放送されます。オバマ大統領下の8年間を深く掘り下げ、振り返るといった内容で、21時から2時間、二日間で合計4時間の番組になっています。
統合を掲げたオバマ大統領でしたが、なぜこれほど2極化が進んでいるのか? なぜワシントンが政治機能不全に陥っているのか? なぜトランプ大統領誕生に至ったのか? を探る構成のようで、どんなストーリー展開、構成にしようとしているのかは分かりませんが、アメリカの現状に興味がある人は見てみると面白いかもしれません。

全体としては、得票率、Popular Voteでは負け、大統領選史上最も支持が少ない形での勝利となり、真っ二つに割れたと言ってもいい選挙結果でしたが、こちらのギャロップのデータによると、アメリカの進んでいる方向性に不満がある人の割合は両陣営でほぼ変わらず7割に達し一致しています。経済危機での対応、借金を増やすことでの見せかけの成長に限界が感じられ、歪み、不公平感が生じていることが大きな一因かもしれません。


(gallop)

Divided States of America 大統領就任式を控えアメリカの現状を振り返る was last modified: 1月 14th, 2017 by mikissh