フロリダ半島の最南端に、世界遺産にも指定されている、エバーグレーズ国立公園 (Everglades National Park) があります。淡水と海水の交わる広大な湿地帯を中心に、ワニのアリゲーターやクロコダイル、野鳥などが多数生息する自然豊かな場所として有名なアメリカの国立公園です。エバーグレーズ国立公園は 2017年9月にフロリダを直撃した巨大ハリケーン、Irma の影響で、園内にはまだ閉鎖されている場所もありますが、大部分はオープンしていました。実は、この国立公園、以前訪れたことがありますが、今回は、ちょっと驚く事態になっていました。
エバーグレーズ国立公園とは
エバーグレーズ国立公園は、国立公園になるまでに、しばらく時間がかかってしまった特別な場所でした。1934年に、国立公園エリアとして認められていましたが、予算がなく、実際に国立公園として成立したのは 1947年のことでした。国立公園として認められてから、実際に国立公園となるまで、10年以上もかかってしまったのです。
キーウエストに何度も滞在し、フロリダに関係の深かった、トルーマン大統領の宣言により、エバーグレーズ国立公園が誕生しました。1979年には、世界自然遺産にも指定されています。公園はフロリダ半島最南端の広大なエリアに広がっていて、数あるアメリカ国立公園の中でも、デスバレー、イエローストーン に次ぐ広さとなっています。ただし、湿地帯ということで、車で訪れることができるエリアは、かなり限られているので、エバーグレーズ国立公園は、意外と短い滞在時間でも楽しむことができ、半日程度からでも楽しむことができます。船のツアーなどを利用すれば、より広い範囲を巡ることができます。
エバーグレーズは、マイアミから車で、1時間弱の位置にあります。
エバーグレーズ国立公園から一番近いところで宿泊するとなると、マイアミの南の街、ホームステッド (Homestead) の町になります。私は、ホームステッドのホテル (TownePlace Suites) に1泊してからエバーグレーズへ向かいました。小綺麗で新しいホテルだったのですが、マイアミよりずっと安く泊まれました。
エバーグレーズの園内には、いくつかビジターセンターがありますが、その中心は、ホームステッドから車で20分ほどの場所にある Ernest F. Coe Visitor Center です。まず、ビジターセンターに立ち寄り、どんなトレッキングコースがあるのか、その日の状態について聞いた後、公園に入場するのがおすすめです。様々なトレッキングコース、展望スポット、キャンプ場などが、フロリダ湾に面した公園の終点であるフラミンゴまで行く道沿いに点在してます。公園の終点であるフラミンゴまでは、車で45分程かかります。この日は、まだハリケーンの被害の影響で、Pa-hay-okee Overlook や、フロリダ湾にあるフラミンゴのビジターセンターが閉鎖されていました。
(Everglades National Park – Map)
エバーグレーズを代表する湿地帯トレッキング Anhinga Trail
入口にも近く、エバーグレーズ国立公園の見どころのひとつである Anhinga Trail のある、ロイヤル・パーム (Royal Palm) ビジターセンターへまずやってきました。
もっとも身近にたくさんのワニたち(アリゲーター)を見ることができる人気の湿地帯を歩くことができる人気のトレッキングスポットで、コースが出来上がっているので誰でも簡単に散策することができます。
以前訪れた時には物凄い数のワニが集まっていた場所で、エバーグレーズ国立公園の見どころのひとつである、ロイヤル・パーム (Royal Palm) なのですが、今回は驚いたことになっていました。以前あんなにたくさん生息していたワニたちが消えてしまい、今回出会うことができたのは、なんとたったの3匹でした。実は大量にいたワニの多くは、昨年のハリケーンで流されてどこかへいってしまったそうで、現在は、広いエバーグレーズ国立公園の園内のあちらこちらに広く散らばっている模様です。
水と緑の景色の中に隠れている動物たちを見つけながらトレッキングコースを進んで行きます。
誰かの視線を感じると思ったら、ワニに見られていました。
立派な赤トンボ。
鳥も色々な種類がいて、
羽を広げたり、歌っている鳥、アメリカヘビウ (Anhinga) や、
かくれんぼをしている大白鷺 (Great Egret) まで、色々見つけることができます。
誰かに連れて来られた?!って感じの鑑賞ベストスポットにワニがいたりします。前回訪れた時は、軽く数十匹のアリゲーターはいたと思いますが、結局今回見ることができたワニは全部で3匹でした。
短時間の滞在では見るのは難しいかもしれませんが、エバーグレーズ国立公園には、この他、マナティーや、イルカ、フロリダパンサー、鹿 (Key Deer) など様々な動物も生息しています。
乾燥エリアをトレッキング マホガニーハンモック
エバーグレーズ国立公園園内には、湿地帯ではない乾燥地帯もあります。乾燥地帯のトレッキングコース「マホガニーハンモック」では、マホガニーやフクロウ、キツツキなど、湿地帯とはまた違った動物や植物が見られます。ハーフマイルのトレッキングコースです。
フロリダ湾に面した絶景夕日スポット フラミンゴ
入口から車で45分程のフロリダ湾に面したフラミンゴでは、とても美しい夕日を見ることができます。昨年の巨大なハリケーンの影響で、根っこから抜けてしまった木々も見られました。
エバーグレーズ園内最南端と最も遠いエリアですが、夕暮れ時には、美しい夕日を見に、たくさんの人々が集まって来ていました。
夕日が沈んだ後は、雲、海面と美しいピンク色に変身します。
海水部分には、マングローブの木が見られたりと、内陸とは少し違った植生となっています。
エバーグレーズ国立公園から最も近い街、ホームステッドからは、無料のシャトルバスも運行されています。
エバーグレーズ国立公園 Everglades National Park MAP
入園料:車一台 $30
エバーグレーズ国立公園へ向かう途中の名物フルーツ屋さん
マイアミからキーウエストへ向かう途中、エバーグレーズ国立公園への分岐点がある町が、ホームステッドです。そして、ホームステッドからエバーグレーズ国立公園への入口に向かう途中、必ず目に止まる最高のロケーションにあるのが、こちらのとても大きなフルーツ屋さん、ロバート・イズ・ヒア (Robert Is Here) という面白い名前のお店で、旅路の途中ちょっと一休みにおすすめです。美しいヒマワリが出迎えてくれました。
中には、新鮮なフルーツがいっぱい。こちらは、フロリダやメキシコ、カリブの名産となっているキーライムで、柚子のような感じで、意外と小さいフルーツです。キーライムパイはこの小さなキーライムからできているんですね。
とっても大きくて立派な美しいアボカドが山積みになっています。
店内では、そんなお店の新鮮なフルーツから、ミルクシェークを作ってくれるジューススタンドがあり、大人気です。
ヤシの木が並ぶ雰囲気が少しハワイのようです。フロリダは、サンシャインステートと呼ばれているように、太陽の光が燦々と降り注ぐ州で、フルーツを中心に、農業も大きな産業となっています。
トラクターもクリスマス仕様。
冬なのにこんなに立派な綺麗なひまわりに出会えるなんて暖かいフロリダがうらやましいです。
裏手には、ちょっとした動物エリアもあり、キッズにも大人気。
エバーグレーズ国立公園に車で行くとき思わず立ち寄ってしまうフルーツ屋さんでおすすめです。
ロバート・イズ・ヒア Robert Is Here
19200 SW 344th St, Homestead, FL 33034 MAP
フロリダは、気候もよく、何度でも訪れたい、楽しい旅行先です。
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