アメリカ中央銀行 FRB 金利 0.5% 利上げへ 2000年以来のFF金利50bpアップ

アメリカでは、40年振りの高インフレが続いている中、今日、アメリカの中央銀行、連邦準備制度理事会 (FRB) による米連邦公開市場委員会 (FOMC) が開催され、予想通り 50bp、0.5% の政策金利の利上げが発表されました。3月の 0.25% の利上げに続き、約20年振りとなる 2000年5月以来の 0.5%の利上げとなります。また、6月から中央銀行が今まで買い支えてきた債券など保有する資産の売却を進める、量的緩和(QT)の解除をスタートすることを発表しました。

パンデミックから3年目を迎え、アメリカでは、ようやく通常の生活が戻りつつあり、そんな急速な正常化に加え、感染状況の急速な変化に伴う、サプライチェーン問題や、ロシアによるウクライナの侵攻が加わり、40年振りの高インフレが問題になっています。

アメリカでは、パンデミック下、連邦政府や中央銀行の連邦準備制度理事会 (FRB) により、大規模な量的緩和や経済刺激策が行われ、株式、不動産をはじめ様々な資産価格が大幅に上昇していましたが、実体経済の急激なインフレを受け、今後の政策金利の利上げと量的緩和の解除の行方が注目を集めています。

そんな中、昨日から FRB の米連邦公開市場委員会 (FOMC) が開催されており、今日、政策金利を 0.5% 引き上げることが発表されました。利上げは通常は、25bp 単位で行われますが、今回は市場の予想通り、50bpの引き上げとなり、2000年5月以来の大幅な利上げとなります。


(tradingeconomics.com)

また、量的緩和も6月から解除がはじまり、米国債、モーゲージ債の売却を進めて行くことも発表されました。FOMCの発表の詳細は こちら です。FRBのジェローム・パウエル (Jerome Powell) 議長の声明は、こちら(PDF) です。
急激な金融緩和解除が続けば、株式や不動産の価格下落など資産価格全般への影響は心配ですが、こちらのコメントにあるようにインフレ抑制に本気で取り組んでいる様子が伺えます。

銀行間の短期の貸し借りで使用される政策金利のFFレート(Federal Fund Rate)が上昇すると、短期金利が上がり、預金など貸す際の金利が上昇する一方、ローンやモーゲージなど借りる際の金利も上昇します。

アメリカのインフレの現状は、こちらです。

アメリカ インフレ さらに加速!4ヵ月連続40年振りの記録更新 3月の消費者物価指数 CPI 8.5%

アメリカ中央銀行 FRB 金利 0.5% 利上げへ 2000年以来のFF金利50bpアップ was last modified: 5月 4th, 2022 by mikissh