シカゴには見どころいっぱいの巨大なミュージアムがいくつもありますが、そんな見逃せないミュージアムの一つがシカゴの自然史博物館であるフィールドミュージアム (Field Museum) です。巨大な博物館の中へ入ると、まず迎えてくれるのはこのミュージアムのマスコット的な存在となっている有名なティラノサウルスのスー。
恐竜の化石やエジプトで発掘されたミイラをはじめ、膨大な数のコレクションを誇る、アメリカ有数、世界でもトップレベルの自然史博物館で、一日じっくりと楽しむことのできるミュージアムです。
フィールドミュージアム (Field Museum of Natural History) は、シカゴの中心ループのミュージアムキャンパスにあります。もともとは、1893年に行われたシカゴワールドフェア (World’s Columbian Exposition) のために集められたコレクションを展示するために現在の科学産業博物館の建物に設立されたミュージアムでした。その後、シカゴでデパート経営により富を築いた マーシャル フィールド (Marshall Field) さんによる巨額の寄付にちなんで、フィールドミュージアムという名称となり、1921年に現在の場所にミュージアムは移動してきました。ニューヨークのアメリカ自然史博物館、ワシントンDCのスミソニアン国立自然史博物館 (Smithsonian National Museum of Natural History) などと並び、アメリカでも有数の自然史博物館です。
アメリカ自然史博物館への行き方・チケットと入場料
フィールドミュージアムへの行き方はバスが便利です。ミュージアムの目の前に停車してくれます。停まるバスはたくさんあるので、下のグーグルマップで現在地からの行き方を確認してみてみると最適な行き方が見つかります。地下鉄の最寄り駅は Museum Campus / 11 th St. です。
フィールドミュージアム Field Museum
1400 S Lake Shore Dr, Chicago, IL 60605 MAP
フィールド博物館の料金&開館時間
開館日 毎日 (クリスマスのみ休館)
開館時間 9am – 5pm (ただし、夏期は時間が延長される日もあります。)
チケットと入場料
ベーシック BASIC
(一般展示のみの入場料)
大人: $24
子供 (3-11): $17
シニア・学生 (ID要): $21
ディスカバリー DISCOVERY
(一般展示 + 特別展, IMAX, 3D, Space Show の中から1つ)
大人: $32
子供 (3-11): $23
シニア・学生 (ID要): $28
オールアクセス ALL-ACCESS
(全て込みのスーパーセーバー (一般展示, 全ての特別展 + IMAX, 3D, Space Show の中から一つ))
大人: $38
子供 (3-11): $27
シニア・学生 (ID要): $33
3D Show に関しては、チケット購入時に作品と時間を選択します。
お得にシカゴを観光できる シカゴ シティパス も利用できます。
シティパスでは オールアクセス (ALL-ACCESS) となり、一般入場 + 全ての特別展 + 3D Show (1つ)を楽しむことができ、優先入場にもなり、とてもお得です。
フィールド博物館見学の所要時間は、自分の興味があるスポットのみ見て周る最短コースで2時間程度、スーパーセーバーで全て見て周る場合は半日以上みておくといいと思います。
フィールド博物館館内情報
・フロアプラン (英語(PDF)、日本語(PDF))
・日本語の ハイライトの紹介(PDF)
メインホール
館内は地下、1階、2階と3フロアあります。
1階フロアの中心に位置しているのが Stanley Field Hall です。フィールドミュージアムの人気者、ティラノサウルスのスーやマンモスが出迎えてくれます。
カナダ、ブリティッシュコロンビアからの巨大なトーテムポールも立っています。
館内はチケットの種類によってアクセスできる展示が変わります。全ての人がアクセスできるのは、様々な自然や文化をテーマにした一般展示です。
一般展示の中で一番の見どころとなっているのは、地球の進化セクションの恐竜の化石ホールとエジプトに関する展示だと思います。
その他、フィールドミュージアムではたくさんの特別展が行われていて、それぞれとても興味深い展示となっています。それらにアクセスできるチケットはディスカバリーとオールアクセスです。せっかくなので、オールアクセスチケットでどこにでもアクセスできる状態で行く方が何倍も楽しめると思います。
きらびやかな宝石や、タトゥー、中国展などディスプレイの美しい面白い展示が色々あります。また、2017年12月31日まで、3D シアターで、恐竜、エジプト、ガラパゴス諸島をテーマにした3つの作品が上映されています。ミュージアムへ入館時にチケットカウンターで 3D ムービーの予約チケットをもらい、上映開始時間に注意しながら他の展示を見て回ります。今回は、ガラパゴス諸島の美しい海に生きるおもしろい生き物たちの作品を見ました。美しい映像だけでなく、ユーモアも交えて作られていて、自然や島の美しさの魅力や迫力がよく伝わってくるおもしろい作品でした。
以下、主な展示と見どころを紹介します。まずはフィールミュージアムの2階からスタートします。
Evolving Planet 地球の進化・恐竜の化石
フィールドミュージアムの一番人気の見どころが地球の進化の様子を展示した Evolving Planet です。地球誕生から順に、生命の誕生とその進化の様子がとてもわかりやすく紹介されています。魚類、爬虫類の化石のセクションを通り過ぎると、メインの恐竜ホールが現れます。
一番の目玉である、恐竜の化石のある巨大なホールです。たくさんの化石が迫力ある展示になっています。
目が合い、今にも動き出しそうです。
首長の恐竜も。
トリケラトプスも。
Evolving Planet の側ではこのような化石の保存作業が行われています。
Cyrus Tang Hall of China 中国展
美しいディスプレイの中国展の特別展です。中国の起源、地理的環境から統一に至る過程、宗教、慣習、周囲への拡大など、古代からの中国を様々な角度から紹介する展示となっています。
中国の歴史的な遺品が数多く展示されています。
中国を初めて統一した秦の始皇帝のインスクリプション。
The Sue Ling Gin Garden。中国の展示の最後にある美しい中国庭園の空間。
Plants of the World 世界の植物
中国展の出口を出て続いて訪れるのは、かなり充実した世界の植物のコレクションのコーナーです。ずいぶんと丁寧に採集された巨大な展示スペースのコレクションです。
Hall of Jades ヒスイ
ヒスイに特化した珍しいセクションもあります。20世紀初頭、フィールドミュージアムのアジア美術のキュレーターだった Berthold Laufer さんが、中国などアジアへの旅で収集したものだそうです。
美しいヒスイのコレクションがずらっと並んでいます。
Grainger Hall of Gems 宝石
様々な種類の美しい宝石が展示されていて楽しめます。
オパール。
Traveling the Pacific 太平洋
ハワイをはじめ、太平洋の様々な島の自然、文化などが紹介されています。
ハワイ島のキラウェア火山のミニチュア。
マオリ族の集会所。
面白かったのが、太平洋セクションの端にあった彫刻のギャラリーです。
世界中の人々をテーマにした彫刻の中には、こちらの日本の着物姿の女性の作品も。
この彫刻は、Malvina Hoffman さんによるもので、フィールドミュージアムのスポンサーにより、1930年頃、ヨーロッパ、バリ、ハワイ、日本など世界を旅してまわり、その経験に基づいて作られたものだそうです。
Inside Ancient Egypt エジプト
2階から地下に向かいます。博物館の地下にあるのが、恐竜ホール同様、フィールドミュージアムで見逃せないエジプトに関する展示です。ミイラや遺品、古代エジプトの様子を示すミニチュアなど見どころがいっぱいです。
ミイラをCTスキャンなどで調べたり、棺を開けその中の様子を調査したりとエジプト、ミイラに関して活発に研究を行っているミュージアムです。
ミニチュアでミイラの作製の様子や、
運ばれて行く様子が見られます。
ニューヨークのアメリカ自然史博物館でも見かけた動物や鳥のミイラ。
Underground Adventure 地底アドベンチャー
エジプト展のお隣には、地底アドベンチャーの特別展があります。地下に潜り込んだような雰囲気の中、普段あまり知ることのない地下の生態系について紹介されています。
The Ancient Americas 古代アメリカ & アメリカンインディアン
最後は、1階です。アメリカ大陸の古代からの文化、歴史に関する展示です。インカ、マヤ、アステカなどアメリカ大陸全般の古代文明、北米のインディアンについて紹介しています。
円形のマヤ文明の暦を示す石板。
Tattoo タトゥー
こちらはとても珍しい特別展でした。タトゥーをテーマにした美しいかっこいいディスプレイの世界で意外と面白かったです。日本の入れ墨も芸術的なタトゥーとして紹介されていました。
世界の様々な場所のタトゥーが登場します。何か面白いことをやりはじめてしまう、というのは人間の普遍的な性質なのかもしれません。
Specimens 標本
こちらも特別展です。2千4百万もの展示物を所有しているというフィールドミュージアムで、実際にみんなが見える形で展示されているものはごくわずかということで、そんな普段あまり日の目を見ないコレクションが特別展として公開されています。
世界の動物
ニューヨーク自然史博物館でもお馴染みのコーナー。世界の様々なエリアの動物が展示されています。
近くにはアフリカの文化や慣習を展示しているコーナーもあります。
見どころいっぱいのフィールドミュージアムですが、明日、5月26日からは、さらに動く恐竜に会えるという ジュラシックワールド (Jurassic World) がスタートします。
Experience what it would have been like to walk among dinosaurs in Jurassic World: The Exhibition, opening on 5/26: https://t.co/59KnyJGz2q pic.twitter.com/gXAxsrpCbA
— Field Museum (@FieldMuseum) May 25, 2017
シカゴのミュージアムキャンパスには、自然史博物館と水族館、プラネタリウムが集まっていて、科学や自然好きはあっと言う間に時間が過ぎてしまうエリアです。合わせて訪れてみるのにおすすめです。
シカゴの見どころはまだまだたくさんあります。