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アメリカ独立のニューヨークの舞台 フランシスタバーンミュージアム

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18世紀、アメリカ独立運動の表舞台として知られる都市といったら、ボストン茶会事件があり、独立戦争の火蓋が切って落とされたマサチューセッツ州、ボストンや、アメリカ独立宣言が出された街、フィラデルフィアが有名ですが、実は、ここニューヨークにも、アメリカ独立運動時代の痕跡が残されている歴史的な場所があります。
ニューヨークのファイナンシャルディストリクトのあるダウンタウンにて、オイスターフェスティバル が行われ賑わう歴史を感じさせる石畳のストーンストリートがありますが、実はその近くに、アメリカ独立運動のニューヨークでの拠点だったというレストラン、フランシス・タバーン (Fraunces Tavern) があります。

アメリカ独立運動時代の歴史的な場所ということもあり、ここのレストランやバーは今でも有名です。レストランやバースペースも何度か訪れていて、素敵なところですが、実は、フランシスタバーンにはもうひとつ見どころがあります。2階、3階にある、フランシスタバーンミュージアム (Fraunces Tavern Museum) です。
ジョージ・ワシントンのゆかりの場所ということで、ジョージ・ワシントンの絵画などがいたる所で登場し出迎えてくれます。

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アメリカ独立運動のニューヨークでの拠点となっていたというフランシスタバーンの建物は、1719年に建てられたものです。この建物を買い取ったのが、サミュエル・フランシス (Samuel Fraunces) さんで、1760年代にこのフランシスタバーンがオープンしました。当時の社交や政治の中心はこのようなタバーンだったそうです。
アレキサンダー・ハミルトンさん同様、サミュエル・フランシスさんは西インド諸島出身で、当時のニューヨークは、そんなカリブ海など海をまたにかけ貿易を営む商人たちが多く出入りしていたのだと思います。サミュエル・フランシスさんはフリーメイソンのメンバーだったようです。当時イギリスから押し付けられる税制などに反対し、ボストン茶会事件などを引き起こし、アメリカ独立運動を影で支えた組織は、実はフリーメイソンのメンバーで構成されていた “自由の息子達 (Sons of Liberty)” という秘密結社で、ボストンやニューヨークなどを中心に活動し、ニューヨークではフランシスタバーンが拠点となっていたそうです。”自由の息子達 (Sons of Liberty)” は、現在ではビールブランドとして知られていますが、 Samuel Adams さんによりボストンで、1765年頃、結成された組織とされていますが、次第にイギリス植民地だったアメリカ13州に広がり、独立の機運が高まっていきました。John Hancock、Patrick Henry、Paul Revere など今でも独立運動、建国の父として有名な人物の名前が並んでいます。
独立戦争時、イギリスの占領下に置かれたニューヨークですが、独立戦争後、1781年から1789年まで、アメリカの暫定首都となり、政府の機能の一部がフランシスタバーンに置かれていたそうです。

フランシスタバーンは、おそらくSons of Liberty に影響を受け、19世紀に誕生し、現在はアメリカ独立に関する教育を目的とする “Sons of the Revolution” という組織により、所有され、運営されています。
そんなフランシスタバーンや “Sons of the Revolution” の歴史が紹介されています。

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アメリカ独立戦争のヒーローで象徴でもあったジョージ・ワシントンの肖像画をはじめ、その時代にまつわる様々な絵が並んでいます。

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こちらのようなアメリカ初期の頃の様々なフラッグも展示されています。

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アメリカが誕生し、初代ニューヨーク知事となった George Clinton さんが、イギリス軍のニューヨークからの撤退を祝し、ジョージ・ワシントンのためのディナーパーティーをフランシスタバーンで開催したそうで、そんな部屋の様子が再現されています。

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19世紀にフランスでデザインされたという美しい壁紙が印象的です。肖像画の人が George Clinton さんです。

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1781年にアメリカ独立戦争に勝利した後、イギリスとの様々な交渉が行われ、最終的に、1783年12月4日に終結を迎えました。勝利を導いたジョージ・ワシントンの率いたコンチネンタルアーミーの解散式が、このフランシスタバーンで行われたことから、この場所は、今でも歴史的な場所として大切に保存されています。
ミュージアムにある、解散式の行われた長いダイニングテーブルのお部屋は写真撮影禁止ですが、こちらのビデオで紹介されていますのでご覧ください。

1階、入口右手はレストランになっています。

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左手はバースペースになっています。

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イギリスのような昔ながらの素朴なアメリカの雰囲気を感じることができ、また特に歴史を知っているとさらに楽しめるレストランです。

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営業時間:12:00pm-5:00pm

入場料:
Adult (18+) $7.00
Seniors (65+) $4.00
Students (w/ proof of ID) $4.00
Children (6-18) $4.00
Children (under 5) 無料

ニューヨークの観光地を周れるお得なパス、ニューヨークパス が利用できます。

フランシスタバーン Fraunces Tavern
54 Pearl St, New York, NY 10004 MAP

こちらの “Liberty’s Kids” というアニメは、アメリカ独立の頃の歴史がアニメ形式で描かれており、思わずはまってしまいます。
ボストン茶会事件についてもこんな音楽ビデオがつくられていて、楽しく歴史を教えようという努力がされているようですね。

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アメリカ独立のニューヨークの舞台 フランシスタバーンミュージアム was last modified: 7月 1st, 2021 by mikissh