とても明るい近未来的な空間。あれっ、こんな駅だったっけ?
ここはマンハッタン、ダウンタウンのフルトンセンター (Fulton Center)。とても長い間工事中であった、フルトンストリートステーション上のコンプレックスで、今日がその待望のオープン日だったようです。カメラ片手に訪れている人も多く、みんなこのモダンな近未来的ステーションの空間を見にやってきていました。
Fulton Centerは、ちょうどOne World Trade Centerから1ブロックのところにあります。近い将来には、複合施設として、リテイルショップも並び、Cortland St.、Chambers St.など周囲の駅やPATHのWorld Trade Center駅へと地下で繋がるパスウェイもできるようです。小さい駅が点在しているダウンタウンにおいて利便性と広いパブリックスペースを兼ね備えた中心的な駅となり多くの人に利用されることが予想されます。
一歩中に入ると、近未来を思わせるシルバーカラーのウォールの空間に、大きな液晶広告がかっこよく流れています。
今日はこの駅のオープンの日ということもあり、ふらっと訪れてきた人々も多い様子です。
地下鉄の改札のある下の階まではエスカレーターでらくらく移動。コンクリートの壁に囲まれた従来の暗い地下のサブウェイではありません。改札へ行く時も目の前の開かれた空間に光がいっぱいに差し込む明るい中を降りていくので気分が全然違います。
最近警備が厳しく、ここでも所々に警察が配備されていますが、今日同じくらいよく見かけたのは、テレビ局などの取材のカメラクルーたち。
A,C,J,Z,R,2,3,4,5、に加えて、近い将来パスウェイを通じて1,N,E,PATHも乗り換えが可能になり、非常に多くの路線の乗換えができるという、まさにダウンタウンの一大ハブステーションとなります。
サブウェイの路線図マップも今やタッチスクリーンです。ピンポイントで拡大したりできてしまう最新版。
建物の中には広告用の液晶画面がたくさんあります。一社に絞らず、どんどん色々な広告を回して表示していけるし、見た目もとにかくモダンでかっこいいので、基本的に液晶広告がメインになっていくんですね。
中央にはちょっとおしゃれなガラス張りのらせん階段。まだリテイルショップ、レストラン等は入っていませんが、将来的にはこちらに入り、賑やかになるようです。
取材中です。マスコミもオープンの日ということで今日は集まってきています。
これからニューヨークの地下鉄の駅はみんなこのように素敵になっていくのでしょうか。おそらく特別の駅だけですね。実は、すごい時間とコストがかかっているんです。こちらSeptember 11後に閑散としてしまったダウンタウンの再生プロジェクトとして2004年に工事が始まり、当初の予定では2007年に$750 millionのコストで完成の予定でした。終わってみると、10年の歳月と$1.4 billionのコスト。One World Trade Centerもそうでしたが、見積もりの2倍はみておく必要があるようです。何はともあれ、One World Trade Center、Brookfield Place、そしてFulton Centerとそれぞれのピースが完成しこれからダウンタウンもどんどん活気が出てきそうですね。
この駅はエスカレーターとエレベーター完備のマンハッタンではめずらしい設備の整った便利な駅。マンハッタンの駅は階段しかないところも多く苦労された方も多いのではないでしょうか。このフルトン・センターのオープンは、荷物の多い旅行者、赤ちゃん連れの方にとっても朗報です。
ところでニューヨークの地下鉄というと電車の中や駅で、ストリートパフォーマーが大活躍。時にはOff Broadwayくらいのレベルではと思わせるパフォーマーに遭遇することも。予定して遭遇できるものではありませんが、偶然出会ったらちょっと足を止めて注目してみるのも面白いですよ。
時には電車の中でライオンキングのキャストが歌いだしたり、アクロバティックな踊りを披露したり、メキシコ風の衣装でマリアッチが演奏したりと。
こちらはユニオンスクエアですが、駅ではこんな演奏も。