ガゴシアンギャラリー ニューヨーク著名チェルシーアートギャラリーにて タイタス・カファー Titus Kaphar 個展開催中!

Gagosian Titus Kaphar (2)

ニューヨークでは、アートギャラリーのメッカであるチェルシーをはじめ、多くのアートギャラリーが再開しています。ただし、ウィズコロナという事で、以前とは異なり、多くの人が訪れる著名ギャラリーを中心に、事前予約が必須となるギャラリーが出て来ています。世界各地の大都市に展開し、世界的にも知られる著名ギャラリー、ガゴシアンギャラリー (Gagosian Gallery) もそんなギャラリーの一つです。ガゴシアンギャラリーのチェルシーの 21ストリートにあるギャラリーでは、タイムズの表紙にフィーチャーされたり、近年、美術館などでも目にすることが多くなった、今注目を集めているアフリカ系アメリカ人アーティスト、タイタス・カファー (Titus Kaphar) の個展が開催中です。

Gagosian Titus Kaphar (4)

ガゴシアンギャラリー (Gagosian Gallery)

ニューヨークのギャラリー巡りで見逃せないアートギャラリーの一つが、チェルシーやアッパーイーストサイドをはじめ、ニューヨークで5つのギャラリースペースを持つ、ガゴシアンギャラリー (Gagosian Gallery) です。ガゴシアンギャラリーは、1980年に、Larry Gagosian にLAで設立されて以来、拡大を続け、ニューヨークはもちろん、LA、サンフランシスコ、ロンドン、パリ、ローマ、アテネ、ジューネーブ、バーゼル、香港など世界各地に展開している著名ギャラリーです。

Gagosian Titus Kaphar (1)

事前予約制に

ガゴシアンでは、ウィズコロナ中の特別ルールで、人数制限とコンタクトトレーシングのため、訪問には、事前予約と質問フォームの提出が必須となっています。週末は混み合いますが、平日はわりと空いています。入り口で呼び出しベルを鳴らすと担当の人が出てくるので、アポがあることを伝えたら、体温チェックの機械を通ってから、ギャラリーの中へと通されます。人数が限定されていることもあり、ほぼ独占状態でゆっくりと鑑賞することができるようになっています。

タイタス・カファー Titus Kaphar とは

ニューヨーク、チェルシーの21ストリートにある、ガゴシアンギャラリーで、10月1日からスタートしたのが、近年、注目を集めているアフリカ系アメリカ人アーティスト、タイタス・カファー (Titus Kaphar) さんの個展です。
タイタス・カファー (Titus Kaphar) さんは、黒人著名アーティスト、Kerry James Marshall さん以来、人気となっている、黒人をモデルに、社会や政治的な問題を典型的な西洋美術的な描き方で描くスタイルのアートで、さらにそこにスモッグをかぶせたり、一部を切り取ったりと感情を表現した一工夫を加えた作品が特徴になっています。

Titus Kaphar “From a Tropical Space”

From a Tropical Space と題された今回の個展では、タイタス・カファー (Titus Kaphar) さんが、ジョージ・フロイド事件をきっかけに再びBLM運動が巻き起こった今年描いた最新の作品の数々が展示されています。

Gagosian Titus Kaphar (3)

失われたものを切り取られた空白で表現

作品の一部分が切り取られることによって立体感が出て、よりリアルな失われた子供たちの喪失感が感じられます。

Gagosian Titus Kaphar (5)

タイタス・カファー (Titus Kaphar) さんの作品は、2014年、ミズーリ州ファーガソンで起こったマイケル・ブラウン射殺事件をきっかけに巻き起こった ファーガソン抗議デモを描いた作品 が、タイムズの表紙を飾りましたが、ジョージ・フロイド事件をきっかけに再びBLM運動が巻き起こった今年、再び、タイムズの表紙を飾りました。こちらがその作品です。タイムズによる紹介は、こちら です。

Gagosian Titus Kaphar (4)

以前、ブルックリン美術館 の記事で紹介したことがある、同じく古典西洋美術的な描き方で知られる、Kehinde Wiley さん、という著名な黒人アーティストさんがいますが、Kehinde Wiley さんは明るいビビッドな色使いで、ドラマチックに英雄風に描く作風ですが、Titus Kaphar さんは、対照的に、暗い色使いが特徴で、悲しさ、寂しさ、恐れ、静かな憤りの表現を得意としています。

Gagosian Titus Kaphar (6)

他とは雰囲気がガラッと変わった、夕焼けのピンクに染まった川を舞台に、幽霊のように佇む女性をモチーフとした幻想的な作品もありました。

Gagosian Titus Kaphar (8)

タイタス・カファー (Titus Kaphar) さんは、TED Talk で、自身のスタイルの背景や子供たちへのアート教育プロジェクトなどを紹介しています。

タイタス・カファー (Titus Kaphar) さんの個展は、12月19日までの開催です。ガゴシアンのチェルシーの24ストリートのギャラリーでも、10月10日から、Theater Gates さんの個展 がスタートしているので、合わせて訪れてみるのもいいかもしれません。

ガゴシアンギャラリー Gagosian Gallery
チェルシー21st Street
522 W 21st St, New York, NY 10011 地図

タイタス・カファー (Titus Kaphar) さんの作品は、近年、色々な美術館でも見かけます。昨年、ブルックリン美術館では、一作品だけの特別展 で展示されていましたが、その他、コネチカット州のニューブリテン美術館やマサチューセッツ州の MASS MoCA などでもありました。

ニューブリテン美術館 最古のアメリカンアートミュージアム コネチカット州 New Britain Museum of American Art

MASS MoCA の見どころ マサチューセッツ州にある世界最大規模の現代アート美術館

チェルシーには、たくさんのアートギャラリーがあるので、合わせて色々巡ってみるのもおすすめです。場所によっては、事前予約が必須となっているので、訪れたいギャラリーのルールを確認してから訪れるといいと思います。

チェルシーギャラリー街 おすすめ有名ギャラリー&回り方マップ

ガゴシアンギャラリー ニューヨーク著名チェルシーアートギャラリーにて タイタス・カファー Titus Kaphar 個展開催中! was last modified: 10月 15th, 2020 by mikissh