ニューヨーク、ブルックリンハイツのウォーターフロントでは、現在、ガラス細工作りの実演ショー、グラスバージ (Glass Barge) が開催されています。会場となっているのは、ブルックリンブリッジパークのピア5 (Brooklyn Bridge Park Pier 5) の絶好のロケーションで、美しいロウアーマンハッタンの摩天楼の絶景も見られます。
ブリックのタウンハウスが立ち並ぶ絵になる閑静な住宅街、ブルックリンハイツは、ウォーターフロントにピアとブルックリンブリッジパークがあります。現在、グラスバージ (Glass Barge) の会場となっているのが、そのブルックリンブリッジパークのピア5 です。
ブルックリンブリッジパークのピア5 の会場までの行き方は、地下鉄でブルックリンダウンタウンに向かい、そこから徒歩で行くか、NYC Ferry のサウスブルックリンルートでウォールストリートからお隣のピア6 へ降り立ち、そこから歩いて行きます。少し遠いですが、お天気が良ければ ブルックリンブリッジ を歩いてやって来ることもできます。
グラウンドのあるピア5の北側が会場となっていて、ガラス作り用の電気炉も用意され、本格的なガラス作り工場が出来上がっています。
ちょっと見たことがある雰囲気の会場なのですが、実はこのイベントは、アップステートニューヨークのフィンガーレイク地方にある、世界最大規模のガラスミュージアム、コーニングガラス美術館によるイベントでした。実演しながら、ガラス作りの基本から色々解説してくれます。アップステートのコーニングのガラス会社、Corning Inc. は、かつて、ブルックリンを本拠地としていた時代もあったそうです。
真っ赤に燃え盛る高炉の中から出てきたガラスは、とても美しい色に輝いていました。
ガラスは色々な色付けができますが、そのガラスの色を決めるのはこちらのガラスの粉だそうです。
ガラスの並々の模様を付けたりすることができるのがこちらのモールドです。アツアツのガラスをこの型に入れて取り出すと、あっという間に美しい波のデザインのガラスになります。
ガラスづくり歴の長いベテランガラスアーティストさんによる、ガラスづくりのショーは鮮やかなものでした。
ガラスの器の底の部分を付けているところです。手作りのガラス作品は、一人では作れません。メインの職人さんはひとりになりますが、補助役の人が必ず必要となります。
何度も高炉に入れては出してを繰り返し、見る見るうちに形作られていきます。
最後はこんなに美しいガラスの器になりました。ゆっくりと冷ますアニーリング(Annealing)のプロセスを経て完成となります。見ているといとも簡単に出来上がるように見え、自分でもすぐにできるような気がしてしまいますが、こんなレベルになるまでには、かなりの長い年月の熟練が必要とされるそうです。
このガラスショー Glass Barge は、メモリアルデーの5月28日までブルックリンで開催されています。30分程のイベントで、入場無料ですが、前もって予約をする必要があります。5月21日、22日はお休みとなっています。
こちらで、Glass Barge について紹介されています。
昨年の夏 ナイアガラの滝 へ訪れる途中にこの コーニングガラス美術館 に訪れました。コーニングガラス美術館は、夏にフィンガーレイク地方への旅行を考えている人におすすめの美術館です。
今回のイベントに参加するともれなくコーニングガラス美術館の割引券をもらえます。こちらでは、ガラス製作の体験もできます。
世界最大級アップステートニューヨークの素晴らしいガラスミュージアム コーニングガラス美術館 Corning Museum of Glass
バージと一緒にピア5に停泊しているのが、こちらのレトロな帆船です。合わせて船内を見学することができます。
こちらの帆船、Lois McClure は、Lake Champlain Maritime Museum 所有の19世紀にニューヨーク州とバーモント州の境にある湖、Lake Champlain で活躍していた帆船のレプリカです。船上では、プロジェクトの背景など色々と解説してくれます。
昔ながらの雰囲気の船の方向をコントロールする舵。
Lake Champlain には、数多くの沈没船が眠っており、ダイビングなどで見ることができるそうです。そんな沈没船をモデルにレプリカを製作したそうです。
船内にも入っていくことができ、こんな様子です。
奥には、実際に生活できそうな小部屋もあります。
実は、今回のイベントは、エリー運河の建設200周年を記念したイベントでした。ブルックリンでのニューヨークハーバーを皮切りに、今後、ハドソン川を上流に進み、エリー運河のエリー湖畔真へ立ち寄り、その後、最終的には、フィンガーレイク地方のコーニングガラス美術館を目指すスケジュールになっています。
(Barge Glass – Corninig Museum of Glass)
キングストン、キャッツキル地方 の Historic Catskill Point、トロイ、バッファロー、フィンガーレイク などに立ち寄り、ガラス細工の製作を披露していきます。
19世紀初期、1817年から1825年にかけて建設されたニューヨークのエリー運河は、その後、ニューヨーク州、5大湖周辺の都市の急速な発展に大きく貢献した当時の一大事業でした。エリー運河の意義やその後の影響については、こちらの映像で詳しく紹介されています。