グッドフライデー (Good Friday) という日を知っていますか？2024年のグッドフライデーは、3月29日（金）です。グッドフライデーというのは日本ではなじみがないかもしれませんが、キリスト教徒にとっての大切な日で、アメリカでは祝日になっているところもあります。ニューヨーク州では、グッドフライデーは祝日ではありませんが、ニューヨーク証券取引所などがお休みになり、スプリングブレイクの春休みの時期ということもあり、学校もお休みになったりします。
グッドフライデーの日を終えて、イースターの日曜日を迎えると、例年、人々は春の訪れをお祝いするように、イースター休暇で旅行に出かける人が多くなります。

グッドフライデー

グッドフライデー (Good Friday) は、日本語では「聖金曜日」と呼ばれていますが、イースター（復活祭）の前の金曜日のことです。イースターは、3月22日から4月25日の間で、春分の日以降の最初の満月 (Paschal Full Moon) の後の日曜日で、パームサンデー (Palm Sunday) からはじまるイースター前の一週間は、ホーリーウィーク (Holy Week)（聖週間）と呼ばれています。

イエス・キリストが十字架にかけられた日がこの「グッドフライデー (Good Friday)」の金曜日とされています。十字架にかけられた日を、なぜグッドフライデーと呼ぶのか不思議に思ってしまいますが、諸説あり、”God’s Friday” が “Good Friday” になった、”Good” が “Holy” な意味で使われていて “Good Friday” になった、など様々な説があるようです。

キリストの死とキリストの復活の前後の様子は、西洋美術で頻繁に描かれているモチーフです。
こちらは、メトロポリタン美術館にある、エルグレコが、十字架を背負ってゴルゴダの丘へと向かう様子を描いた、Christ Carrying the Cross。

こちらは、同じくメトロポリタン美術館にあるダリの作品、Crucifixion (Corpus Hypercubus)。

アートの世界でもキリストのテーマは大きな存在で、人々の心にいつも寄り添う存在だったことがわかります。

ニューヨークのメトロポリタン美術館には、あらゆる有名作品がありますが、そんなキリストアートの著名作品の数々もあり見逃せません。

メトロポリタン美術館見どころ有名作品完全攻略法

ちなみに、グッドフライデーの前日の夜は、最後の晩餐が行われ、出エジプトを祝うユダヤ教徒のパスオーバーの夕食だったそうです。
最後の晩餐では、ミラノのサンタマリアデッレグラツィエ教会にある、レオナルド・ダ・ヴィンチの描いた名作が有名ですね。

グッドフライデーの翌々日の日曜日は、キリストが復活したとされる、イースターサンデーで、この日は家族揃って教会へ訪れたりします。ミサをライブストリームする教会も最近は増えました。
こちらは、ラファエロが描いた、キリストの復活 (Resurrection)。

(Wikipedia)

ラファエロは、最後の作品として、復活後の変容 (Transfiguration) も描いています。

ローマラファエロ展開催予定の特別展を映像で公開！没後500周年ルネサンスの巨匠ラファエロの特別展

グッドフライデーは、お肉を食べないなど食にまつわる慣習もあります。
グッドフライデーってなに？イエスキリストはどうして受難を受けることになったの？はこちらでも紹介されています。

グッドフライデーが祝日の州お休みの場所

グッドフライデーは、キリスト教徒にとって大切な日で、ヨーロッパや南アメリカ、アフリカなど世界の多くの国々で祝日となっていますが、アメリカでは、アメリカ合衆国の祝日としては制定されていません。国としての祝日ではありませんが、州ごとに祝日として制定している州があり、アメリカの12の州で祝日となっています。
コネチカット州、ニュージャージー州、デラウェア州、フロリダ州、ケンタッキー州、インディアナ州、ルイジアナ州、ノースカロライナ州、ノースダコタ州、テネシー州、テキサス州、ハワイ州、これら12州と、さらに、アメリカ領である、グアムとプエルトリコもグッドフライデーを祝日にしています。

グッドフライデーは、ニューヨーク州としては祝日ではありませんが、ニューヨーク証券取引所や金融機関の多くはお休みとなっています。
通常のお店は普通にオープンしていますが、閉店時間が早まるお店もあります。

2024年のイースターは、3月31日（日）です。イースターサンデーについてはこちらをどうぞ。