ニューヨーク、ブルックリンのプロスペクトパーク正面入口にはその象徴ともいえる、グランドアーミープラザ (Grand Army Plaza) があります。グランドアーミープラザの白亜の門は、ニューヨークの有名なもう一つの白い門、ワシントンスクエアパークの門より、さらに巨大でとにかく迫力があります。とても写真映えする場所で、モデルさんや写真好きがフォト撮影によく訪れています。プラザの中央には、大きく美しい迫力満点の噴水があり、秋には紅葉に囲まれて、冬にはクリスマスツリーが飾られ、さらに美しい景色を楽しむことができます。
グランドアーミープラザ
グランドアーミープラザ (Grand Army Plaza) は、セントラルパークをはじめ、ニューヨークの数々の公園のデザインを行った当時の著名なランドスケープデザイナー Frederick Law OlmstedさんとCalvert Vauxさんにより、1867年にデザインされました。現在のグランドアーミープラザは、もともとは、”Prospect Park Plaza” と呼ばれていたそうです。ブルックリンの軍隊の南北戦争での活躍を記念して「グランドアーミープラザ」と名前が変更され、像が建てられたり、リノベーションされたりしながら現在の形となり、1975年には、アメリカ合衆国国定歴史建造物 (National Historic Landmark) のひとつになりました。
なんといっても一番目立つのが、とても美しい彫刻の巨大な白亜の門で、Soldiers’ and Sailors’ Archと呼ばれています。
石造りの巨大アーチは、ローマにあるかつての円形闘技場、コロッセオ のそばにある、コンスタンティヌスの門 (Arch of Constantine) など古代ローマに端を発した建築で、新古典主義建築が流行した19世紀ヨーロッパで古代ローマ建築を模した巨大なアーチがいくつも建設されました。
その中で最も有名なのが、1836年に完成した パリの凱旋門 です。欧米では、ネオクラシカル様式建築は、20世紀前半頃まで続き、グランドアーミープラザのアーチがデザインされたのも19世紀末です。ニューヨークで巨大なアーチと言えば、ワシントンスクエアパークのものも有名で、グランドアーミープラザのアーチとほぼ同時期、1892年に完成したものです。
公園のすぐそばということで、お散歩コースにもなっています。
リンカーンのレリーフ。
ダラスで暗殺されてしまった John F. Kennedy元大統領のモニュメント。
アーミープラザの中央には立派な噴水。
そして、このアーミープラザのすぐそばには、1896年に建てられたという、ニューヨーク図書館に負けないくらいの、とてもゴージャスな図書館、ブルックリン・ライブラリーもあります。ちなみに、19世紀後半まで、ブルックリンはニューヨークとは別の一つの都市だったそうで、図書館も競い合っていたのかもしれません。
プロスペクトパークもとても広い公園です。秋は紅葉で色づきとても美しい季節です。
木漏れ日が幻想的です。
プロスペクトパークは、ブルックリン・ミュージアムや、ブルックリン・ボタニカルガーデンのすぐお隣なので、訪れた時に立寄ってみるのもおすすめです。