スペインのバスク地方の中心都市、ビルバオには、ニューヨークでお馴染みのグッゲンハイム美術館の別館、ビルバオグッゲンハイム美術館 (Guggenheim Museum Bilbao) があります。ニューヨークのコンドやLAのディズニーコンサートホールなどでもお馴染みの建築家、フランク・ゲーリー (Frank Gehry) らしい一目見たら忘れられないクールなデザインの建物のミュージアムで、その周りには、カラフルで華やかな、ジェフ・クーンズ (Jeff Koons) の作品をはじめとしたパブリックアートも飾られ、楽しい空間が広がっています。館内では、20世紀中頃以降の現代アートの著名アーティストの作品が展示されている常設展の他、期間限定の特別展も随時開催されていて、グッゲンハイム美術館は見どころ満載のビルバオの見逃せない美術館です。
ビルバオグッゲンハイム美術館があるのは、スペインバスク地方の中心都市、ビルバオです。ビルバオは、ビスケー湾河口近くにある都市で、街は、ネルビオン川(ビルバオ河口)と呼ばれる川周辺に広がっていて、ビルバオグッゲンハイム美術館もその川沿いにあります。
グッゲンハイムといえば、思い浮かぶのが、フランク・ロイド・ライトがデザインしたニューヨークの グッゲンハイム美術館 ですが、ビルバオグッゲンハイムは、グッゲンハイム美術館の別館の一つとして、1997年にオープンしたミュージアムです。こちらもニューヨークのアッパーイーストサイドの建物同様、存在感のある、フランク・ゲーリー (Frank Gehry) がデザインした美しい建物です。フランク・ゲーリーは、ロイヤルオンタリオ博物館、デンバー美術館 などミュージアム建築でも人気の建築家です。
入口は、川沿いと内陸側の2ヵ所あります。ビルバオグッゲンハイム美術館は、午前10時から午後8時までのオープンです。閉館30分前まで入館可能です。通常、月曜日は休館ですが、営業する日もあり、こちら で確認できます。チケットは、12€ ですが、オンラインで購入すると割引で10€ となります。18歳以下は、無料です。
美術館へ入場したらまず、ビルバオグッゲンハイムの歴史やハイライトを紹介する映像作品を見ます。ビルバオは、19世紀から20世紀にかけて鉄鋼業を中心とした工業都市として栄えた街でしたが、20世紀後半には次第に衰退し、そんなビルバオの産業の大きな転換点となったのが、20世紀末の、ビルバオグッゲンハイム美術館の設立でした。その後、ビルバオの再開発が進み、観光文化都市として変貌を遂げています。
グッゲンハイム美術館の映像ルームは、こちらで紹介されています。
館内1階外では、ニューヨークのパブリックアートでもお馴染みの ジェフ・クーンズ のカラフルなお花の作品、Celebration が間近で見られ、人気の写真撮影スポットとなっています。
川沿いの遊歩道には、フランス出身カナダで活躍したアーティスト、ルイーズ・ブルジョワの代表作、巨大なクモをモチーフとした、ママン (Maman) が見えます。
館内は、ニューヨークのグッゲンハイム美術館を意識した感じのデザインで、こちらも独特のフォームとなっています。
ギャラリーは、3フロアに渡り、常設展は、現代アート中心の展示となっています。1階には、ニューヨークの ディアビーコン でもお馴染みの、リチャード・セラ (Richard Serra) のギャラリーがあります。リチャード・セラの作品は、鉄鋼業が盛んだったビルバオらしい、巨大な鉄鋼アートの作品でとても人気があります。
アメリカ人アーティスト、ロスコ (Mark Rothko)、デ・クーニング (Willem de Kooning)、アンディ・ウォーホル (Andy Warhol)、バスキア (Jean-Michel Basquiat)、フランス人アーティスト、Yves Klein、ドイツ人アーティスト、Anselm Kiefer、Gerhard Richter らの作品をはじめ、現代美術の有名アーティストが展示されています。
ギャラリー内では、写真撮影禁止となっています。ビルバオグッゲンハイム美術館の代表的な作品は、こちら からご覧いただけます。
ニューヨークのグッゲンハイム美術館同様、中央は、吹き抜けとなっています。
ニューヨークのグッゲンハイム美術館のように美しい円形ではありませんが、デフォルメされた感じで、最上階の3階には、ちょっとスリルのある通路を通り、フロアを一周することができます。
グッゲンハイム美術館のミュージアムショップも必見です。さすがグッゲンハイムだけあって、お土産にぴったりな可愛いものがたくさんあります。
バスク地方といえば、ベレー帽発祥の地。ベレー帽もあります。
ビルバオグッゲンハイムのシンボルとなっている可愛いワンちゃんのトートバッグもおすすめ!
こちらが、美術館の手面に佇む巨大な犬の作品、パピー (Puppy) です。ジェフ・クーンズの1992年の作品です。本物の花で埋め尽くされたカラフルで楽しい作品で、こちらも大人気の写真撮影スポットです。
グッゲンハイム美術館を見終わったら、隣にある橋、Puente de La Salve を途中まで渡ってみると、美しい眺望が楽しめます。
ビルバオグッゲンハイム美術館の建築の裏側も面白いデザインです。
フランク・ゲーリー (Frank Gehry) は、カナダ出身、ロサンゼルスを拠点に国際的に活躍している建築家で、例えば、ロサンゼルス にある、ディズニーコンサートホールも、 フランク・ゲーリーのデザインで、こちらも不思議な世界に迷い込んだかのような気分になる、存在感のある建物です。
ニューヨークのブルックリンブリッジのマンハッタン側の袂にある居住用高層ビルもフランク・ゲーリーのデザインです。
こちらが、川沿いのミュージアム全景。
橋の下には、ウォールアートも描かれています。
ビルバオグッゲンハイム美術館 Guggenheim Museum Bilbao
Abandoibarra Etorb., 2, 48009 Bilbo, Bizkaia, Spain 地図
フランク・ロイド・ライトがデザインしたニューヨークのグッゲンハイム美術館は、昨年、世界遺産に登録され、ますます人気のミュージアムとなっています。
スペインのバスク地方と言えば、ピンチョスの食べ歩きが楽しめるグルメの街、サンセバスチャンが大人気となっていますが、アート好きの人は、ビルバオも合わせて、訪れてみると楽しめます。ビルバオには、ビルバオグッゲンハイムの他、ビルバオ美術館 (Bilbao Fine Arts Museum) もあり、エルグレコ、ムリリョ、ゴヤらスペインの巨匠の作品など、古典から近代までの西洋美術の著名アーティストの作品が展示されています。こちらは、火曜日がお休みです。
昨年のスペイン旅行の様子は、こちらです。