イースター (Easter 復活祭) の日曜日がもうすぐやってきます。アメリカでは、イースター休暇のシーズンになると、街中で可愛い卵やウサギなど、イースターのデコレーションが見られるようになり、とても華やかな楽しい雰囲気に包まれます。イースター当日は、「ハッピーイースター!」(Happy Easter!) のあいさつが笑顔で飛び交う、春の訪れをお祝いするとても楽しい一日となります。
イースター (Easter 復活祭) は、毎年、3/22 から 4/25 の間の日曜日にあります。
2024年のイースターは、いつでしょうか?2024年のイースターは 3月31日(日)になります。
イースター(復活祭)とは何をする日?イースターの意味は?イースターでは、どうして卵やウサギがシンボルなの?アメリカで毎年楽しんでいる、イースターについてと、イースターの日の楽しみ方を紹介します。
イースターとは
イースター (Easter) は、イエス・キリストの復活 (Resurrection of Jesus) をお祝いする日です。
復活をお祝いするお祭りの日ということで、日本語では、イースターのことを「復活祭」と呼んでいます。
イエスキリストの誕生日である「クリスマス」と、イエスキリストが復活した日である「イースター(復活祭)」の日は、キリスト教の人々にとって、とても大切なお祝いの日です。特に、イースター(復活祭)は、キリスト教で最も重要な日とされています。
イエス・キリストが十字架にかけられて亡くなった日が「グッドフライデー」(聖金曜日)です。弟子ユダの裏切りにより、十字架にかけられてしまいますが、その死から三日後である、「イースター」(復活祭)の日曜日に、イエスキリストは復活したと伝えられています。しかも、イエス・キリストは、3日後に復活すると予言していたといわれているのです。
イースター (Easter) の由来は、春の女神である、エオストレ (Eostre) に由来するといわれています。
イースターでは、どうして、イースターバニー (Easter Bunny) や、イースターエッグ (Easter Egg) が飾られるのでしょうか?
うさぎはたくさん子供を産みます。うさぎとたまごは、生命の象徴です。エオストレ (Eostre) は、新しい命をたくさん生むシンボルである、うさぎと一緒にいることが多かったようで、イースター(復活祭)でも、うさぎが象徴的存在となっています。
また、イースターは、ヨーロッパの土着の宗教 (ペイガニズム Paganism) の春を祝うお祭りの影響も受けているともいわれています。
イースターはいつ?
2024年のイースター (Easter) は、3/31(日)です。
イースター (Easter 復活祭) は、毎年、3/22 から 4/25 の間の日曜日にあり、
イースターの日は、毎年同じ日ではありません。
イースターの日程 2024年 – 2026年 を見てみましょう。
毎年イースターの日にちが違います。
イースター (Easter) スケジュール
2024年 → 3/31(日)
2025年 → 4/20(日)
2026年 → 4/5(日)
イースターは、毎年必ず日曜日ですが、3月22日から4月25日の間の期間にある日曜日になり、イースターの日にちは毎年変わります。
イースターの日にちが毎年変わる理由は、イースターの日にちの決め方が「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」とされているからです。
アメリカでは、イースターは、祝日ではありません。
クリスマスのような祝日の扱いではないので、イースターは普通の日曜日であり、イースターの翌月曜日のイースターマンデーも休日ではありません。
イースターは、公式なアメリカの祝日ではありませんが、「イースター休暇」(イースターホリデー)のバケーションを楽しむ人はたくさんいます。
一般的には、イースターの前の金曜日(グッドフライデー)から始まり、イースターの翌日(イースターマンデー)までの金曜日から月曜日までの4日間が、イースター休暇の中心の日となっているようですが、その前後の週も含めて、イースター休暇の旅行を楽しむ人が多いです。
ちなみに、旧約聖書などキリスト教と関係の深いユダヤ教でも、イースターと近い時期に、マッツォ の記事で紹介したことがある、パスオーバー(過越し祭)というお祝いも行われます。イースターと重なる年もありますが、2024年は、4月22日から4月30日までがパスオーバーです。
イースター復活祭に関連する知っておくべき大切な日
イースターの日を迎えるまでに、実は、一か月以上も前から、イースターの日を迎える準備が行われています。
意外と知らない人も多い、興味深い、キリスト教の習慣です。
イースター(復活祭)に関連する知っておくべき大切な日は以下のような日があります。
レント Lent
レントは、イースターの40日前から始まり、イースターの前日まで続きます。
レントの期間は、厳格なキリスト教の人々は、断食をします。お肉を食べないなど食事の節制をするのです。
日本語では、四旬節 または 受難節と呼ばれていますが、レントは、イエス・キリストの苦しみを分かち合う意味があります。
太った火曜日 Fat Tuesday
レントが始まる前日を「太った火曜日 (Fat Tuesday) 」と呼び、思いっきり食べて飲んで楽しみます。
フランス語ではこの日を「マルディグラ」と呼ぶのですが、実は、有名な ニューオーリンズ のマルディグラのカーニバル(謝肉祭)は、Fat Tuesday の最後の日のお祭りなのです。
灰の水曜日 Ash Wednesday
欲望を満たした「太った火曜日 (Fat Tuesday) 」の翌日、つまり、レントの始まる1日目には、悔い改める印として、「灰の水曜日 (Ash Wednesday)」という日を迎えます。アメリカでもこの灰の水曜日の日に、おでこに灰色の印がついている人を見かけたりするのですが、この日は、教会で、おでこに灰を受ける儀式があります。
ホーリーウィーク Holy Week
そして、イースタの前の5日間を「ホーリーウィーク」(Holy Week) 、または「聖週間」と呼びます。
ホーリーウィークの最初の日を、パームサンデー (Palm Sunday) または パッションサンデー (Passion Sunday)(受難の主日) と呼び、その日が、イエス・キリストのエルサレム入城の日とされています。
グッドフライデー Good Friday
そしていよいよ、イースターの前の金曜日、グッドフライデー (聖金曜日)です。グッドフライデーは、イエス・キリストが十字架にかけられて亡くなった日で、聖書では3日3晩と表現されていますが、実際には2日後がイースター(復活祭)の日となります。
イエスキリストが亡くなる日をなぜ「グッドフライデー」と呼ぶのでしょうか?
グッドフライデーはどんな日なの?は、こちらの記事で紹介しています。
→ グッドフライデーってどんな日?イースター前の聖金曜日
イースターの象徴 うさぎと卵
イースターの象徴的なものといったら、「うさぎ」と「卵」です。イースターの時期には、どこのお店に行っても春らしいイースタームードになっていますが、可愛いうさぎと卵の飾り付けがよくされています。
イースターエッグの意味
イースターエッグ (Easter Egg) が イースターの象徴となっている理由は、
卵は、生命誕生の象徴であり、豊穣のシンボルであるからです。
イースターの卵は、とてもカラフルに色付けされています。
中でも赤い色のイースターエッグは、イエス・キリストの復活を表す、赤い血の色の卵だといわれています。
うさぎ / イースターバニーの意味
イースターバニー (Easter Bunny) のうさぎが、イースターの象徴となっているのは、イースターの時期の早春によく姿を現し、たくさんの子供を産むことから、豊穣の象徴となっているからです。
イースターバニー (Easter Bunny) がイースターエッグを運んでくるというドイツの伝説からきているようです。ドイツ系移民を通してアメリカに伝わり、現在のようにイースターの習慣が広まっていったそうです。
イースターは何するの?イースターの楽しみ方
イースターの日曜日には、教会で特別礼拝のミサがあったり、イースターエッグハンデティングをしたり、イースターのご馳走を食べたり、様々なイースターにちなんだイベントが行われ、春の到来を喜び合い楽しみます。
イースターエッグ デコレーション
イースターのお祝いの日を迎えるのに、イースターエッグを用意して飾ります。イースターエッグはカラフルに色付けされ、とてもかわいいパステルカラーの卵がよく飾られています。
イースターのシーズンが近づくと、子供たちと一緒に、飾り用のイースターエッグ作りやデコレーションを楽しんだりします。
イースターエッグは、市販のものもありますが、本物の卵を使う場合は、卵の底に穴を開けて、卵の中身を抜き出し、空になった卵、または、茹で卵の殻に、ペインティングを楽しみます。
イースター飾りを楽しみたい人は、デコレーションされた可愛いイースターエッグも売っています。
イースター エッグハント
子供たちは、イースターに、エッグハント (Egg Hunt) を楽しむ習慣があります。エッグハントの卵は、プラスチックケースなどの卵で、中にはお菓子などが入っています。その卵をお庭の芝生に隠して、みんなでカゴを持って、エッグハンティング(卵狩り)を楽しみます。
おうちのお庭でやったり、街のイベントとして、公園で行われたり、この時期色々なところでエッグハントが行われます。
エッグハンティングには、可愛いエッグハンティングバスケットを持っていきます。
イースター エッグロール Easter Egg Roll
イースターの日に、アメリカのホワイトハウスに、子供たちを招待して楽しむ、イースターイベント、
イースター エッグロール(卵転がし)(Easter Egg Roll) が開催されます。
イースター エッグロール (Easter Egg Roll) とは、芝生の会場に子供たちが集まり、長い柄のスプーンを持って、たまごを転がしていち早くゴールする競争をするゲームです。
イースター エッグロール (Easter Egg Roll) への参加方法は、抽選になります。
参加料は無料ですが、事前にロッタリーの抽選があります。1世帯1回まで抽選に応募できます。
申し込みは、The White House Easter Egg Roll のページから。
イースターの礼拝をしている教会へ行く
キリスト教ではイースターは一年のうちで最も大切な日で、この日は正装し家族で教会を訪れる人も多くなります。
そんなイースターは、キリスト教にとってとても大切な日であり、毎年教会でイースターの特別礼拝のミサが行われます。
ニューヨークでも、色々な教会で、イースターのミサが行われていますが、中でも、セントパトリック大聖堂は人気があり、イースターの日は、チケット制でミサが開催されています。セントパトリック大聖堂のミサは、イースターやホーリーウィーク中のミサなど重要なものは、ライブストリームもされます。
イースターのごちそうを楽しむ
敬虔なキリスト教のおうちでは、レントといって、イースターの40日前の灰の水曜日の日から、イースター前日の土曜日まで、肉や乳製品、卵を食べないといった食事制限の断食が行われます。また、イースターの前一週間は、イエス・キリストの受難にちなんだ、聖週間 (Holy Week) と呼ばれる週となり、その解禁日が、イースターの日となります。解禁日のイースターには、晴れてみんなで豪華なご馳走を食べます。イースターの日はブランチのレストランが混んでいることも多く、卵やお肉など美味しいものを食べたり、家族で豪華なディナーを食べたりします。
イースターの食べ物で有名なものといえば、十字架の模様が型取られて焼かれた甘いパンで、ホット・クロス・バンズ (Hot Cross Buns) というのがあります。
ローストハム、ローストラム、ローストチキンなどのお肉のご馳走も食べられます。
アメリカのチョコレートショップでは、例年、店内がイースターのチョコレートでいっぱいになっています。季節ものなのでいつも立ち寄って楽しんでいます。
イースターパレード&イースターボンネットフェスティバル
ニューヨークでは、毎年イースターの日曜日に、イースターパレードと、イースターボンネットフェスティバルが行われます。
とても華やかなお花などのデコレーションで飾られた帽子とドレスを着飾ってたくさんの人々が参加していてとても楽しい一日になります。
華やかで楽しい、ニューヨーク イースターパレードの様子は、こちらの動画でご覧いただけます。
イースター飾りのお店のショーウィンドウ
イースターの時期のお店のショーウィンドウを見るのも毎年楽しみにしています。
イースターって何?をもっと知りたい人はこちらのビデオをどうぞ。
ニューヨークのイースターの時期は、とても楽しいイベントが色々と行われます。
エッグハントを楽しんだり、イースターならではのミサやイベントに参加したりなど、楽しいイースターをお過ごしください。