ワシントンDCのコンテンポラリーアートミュージアム ハーシュホーン美術館 Hirshhorn Museum

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ワシントンDCには、とてもたくさんの美術館がありますが、その中心はヨーロッパの古典アートから20世紀中頃までの近代美術まであります。そんな中、コンテンポラリーアートを中心とした個性的な特別展を中心としたミュージアムがスミソニアン機関の ハーシュホーン美術館 (Hirshhorn Museum & Sculpture Garden) です。ナショナルモール沿いにあるこの美術館は、グッゲンハイム美術館に影響を受けたような感じで、宇宙船っぽい、もしくは要塞っぽい雰囲気のある近未来風の建物で、ハーシュホーン美術館を取り囲むようにあるガーデンでは、ヘンリームーアや草間彌生など著名な彫刻作品が見られます。一風変わったテーマの特別展がよく開催されていますが、この時は、現在へと続く、作品がコモディティー化し、アーティスト自体がブランドとなりはじめた時代、80年代のアートを紹介するという面白い展示が行われていました。

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ハーシュホーン美術館 (Hirshhorn Museum & Sculpture Garden) は、1974年に、Joseph H. Hirshhorn さんのコレクションを元にできたコンテンポラリーアートミュージアムです。Joseph H. Hirshhorn さんのコレクションが注目を集めたのは、グッゲンハイム美術館での特別展だったそうですが、建物はグッゲンハイム美術館風で、館内をぐるっと回る形で鑑賞します。

常時、様々なテーマの特別展がいくつか開催されており、訪問時に特に印象的だったのが、”BRAND NEW: ART AND COMMODITY IN THE 1980S” と題された1980年代のアートがテーマの特別展でした。
アートがアートとしてだけでなく、広告やエンターテイメント、主張や風刺など、色々な目的を持つようになってきた時代が80年代頃だったようです。今回の展示では、アンディ・ウォーホールをはじめ、そんな時代を象徴するアート作品が数多く展示されていました。

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アート界における強烈なパーソナルブランドと言えば、サルバドール・ダリ や アンディー・ウォーホールが思い浮かびます。今では、すっかりコンテンポラリーアートの代表的なアーティストとなっている ジェフクーンズ (Jeff Koons) ですが、駆け出しの頃は、こんな映画作品のようなポスターまで作り、自分ブランド確立のために頑張っていたようです。この世界では、まずは、何よりも人の目に止まらないとはじまりません。

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ジェフ・クーンズさんブランドは、ニューヨークでもすっかりお馴染みです。

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左側の SUSIE は、スージーさんの作品かと思いきや、アーティストが作り出した別のペルソナだそうで、こちらを売り込んでいるようです。現在のバーチャルユーチューバーも同じ路線ですね。色々なセルフブランディング作品が並んでいます。

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リビングルームが作品となっていたり、風刺アニメのような作品があったり、とそれぞれ思わず注目してしまう作品が並んでいます。

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写真やテレビなど様々なものがアートに取り入れられた時代で、そんな作品も色々とありました。

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カラフルなエッセイがずらりと並んだ Jenny Holzer さんの Inflammatory Essays。思わず近づいて読んでしまいます。

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80年代アートの展示は、5月中旬で終了しましたが、なかなか面白い視点のキュレーションとなっていました。

その他、丸い館内の壁がウォールアートとなった展示もありました。

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こんな図書館があったらいいなのデザイン模型など、みんなのアイデアがずらりと並ぶ建築模型のコーナーもとても興味深くかったです。

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1階には、ちょっとしたカフェがあり、地下にはお土産屋さんもあります。地下も不思議なアート空間となっていました。

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外のスカルプチャーガーデン(彫刻庭園)には、パーマネントコレクションの彫刻作品が色々と並んでいます。草間彌生さんのお馴染みのパンプキンもあります。現在、北米を巡回中の “Yayoi Kusama: Infinity Mirrors” ですが、実は一番最初の開催地がこのハーシュホーン美術館で、大盛況だったようです。

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コンテンポラリーアート好きにおすすめの美術館で、1-2時間程度で見て回ることができます。開催中の展示情報をチェックし、面白そうなのがやっていたら訪れてみましょう。

ハーシュホーン美術館と彫刻庭園 Hirshhorn Museum and Sculpture Garden
Independence Ave SW & 7th St SW, Washington, DC 20560 地図
入場料無料

ワシントンDCは無料で訪れることができる素晴らしい美術館や博物館が他にもたくさんあります。

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ワシントンDCのコンテンポラリーアートミュージアム ハーシュホーン美術館 Hirshhorn Museum was last modified: 5月 22nd, 2018 by mikissh