NFT って何?今熱いデジタルアートの世界!クリスティーズで初のデジタルアートオークション開催中

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新型コロナが昨年登場して以来、瞬く間に世界に広がり、今も世界中に大きな影響を与えていますが、アメリカをはじめ世界各国政府による大規模な経済政策などあらゆるコロナ対策により、時間とお金に余裕がある人もでてきており、そんな人たちの中で今、熱くなっているのが、色々なマーケットでの投資です。株式や、仮想通貨、不動産、アートから、レア物のスニーカー、トレーディングカードまで広義のアセットマーケットが活発になっています。そんな中、注目を集めている分野の一つが、仮想通貨のインフラ、NFT (Non-fungible token) を使用した、デジタルアートのオークションです。アートオークション大手、クリスティーズ (Christie’s) でも、初のデジタルアートのクリプトオークションとなる Beeple の作品のオークションが開催されていて、なんと、既に入札価格が 240万ドル(約2億5千万円)にまで達しています。

新型コロナにより、世界の実体経済が、大打撃を受けている一方、過熱しているのが、株式や仮想通貨をはじめとしたアセットマーケットで、S&Pをはじめアメリカの主要株価指数は最高値付近を推移している他、ビットコインなどの仮想通貨も最高値を更新し、一年前と比べると物凄い値上がり率となっています。
そんな各種アセットマーケットで、最近、影響力を増しているのが、ソーシャルコミュニティサイトの Reddit、オンラインブローカーの Robinhood などに代表されるリテールの動きです。特に、時価総額が小さいペニーストックや仮想通貨などは、マーケット操作感のある動きが絶えません。

コロナにより、時間とお金を持て余している人々が増えた中、SNSなど様々なプラットフォームで、コミュニティが作られ、情報が共有され、多くの人々が一斉に同じ動きをするようになっています。アセットの生み出すキャッシュフローなどファンダメンタルズは関係なく、値上がりするとされるものや、人気があるとされるものに、みんなが殺到する、トレンドフォロワー、さらに言えば、アクセラレーターな世界となっています。

先日、ニューヨークのサザビーのオークションで、96億円で、ルネサンスの巨匠、ボッティチェリの作品が落札されたりとアート界も堅調です。パンデミック以降、訪問者数に依存する美術館などは大きな影響を受けている一方、アート作品の売買に直接関わるギャラリーのビジネスはまずまずなようです。そんなアートの世界で、ホットになっているのが、仮想通貨のコンセプト、NFT (Non-fungible token) での所有権を取引するデジタルアートマーケットです。
NFT (Non-fungible token) は、仮想通貨のインフラであるブロックチェーン上で管理される代替不可能なトークンで、アート作品や不動産、デジタルコンテンツなど代替不可能な一点ものの所有権を管理するのに適し、実用には、仮想通貨の一つ、Ethereum(イーサリアム)のインフラが利用されています。

なんとこちらの Nyan Cat の所有権である NFT は、こちら で、300 ETH (約$600,000) で取引されたそうです。Nyan Cat は、Chris Torresさんがデザインし、2011年に YouTube に登場したキャラクターで、大人気となり、10周年を記念して所有権が売り出されたそうです。昔懐かしいゲームのキャラクターのような感じです。

Nyan Cat を含め、こちらのサイトでは、高額で取引された作品の数々が紹介されています。これらの作品の取引を含め、仮想通貨自体の急騰もあり、この一年間で急激な成長を遂げています。ミーム、ファンタジー、サブカルチャー、仮想通貨をテーマとしたものなどオンラインを愛する仮想通貨ファンが好きそうな独特の作風の作品が並んでいます。

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(cryptoart.io)

そんな波に乗って、クリスティーズ (Christie’s) は、昨日、2021年2月25日から3月11日まで、初のデジタルアートのオークションを開催しています。目玉の作品は、2007年以来、毎日、新作をインスタ (@beeple_crap)にアップし続けている Beeple の作品で構成された、“Everydays: The First 5000 Days” です。既に、$2.4 million のビットが入っているようです。

こちらでは、Mike “Beeple” Winkelmann さんが、背景を紹介しています。

暗号通貨のインフラ、ブロックチェーンを利用した NFTによるデジタルアートマーケットは、取引金額が大きいことで世間の注目を集め、PR効果もあり、物理的に作品を管理する必要もなく、仮想通貨の熱烈な信者、投資家たちの新たな投資(投機)先と言えるかもしれませんが、アーティスト、クリエイター、ブローカー、アントレプレナーにとっては、見逃せないトレンドと言えます。
デジタルアートだけでなく、様々な分野ごとに NFTのプラットフォームが色々と登場しています。

新しいゲームがどんどん生まれ、トレンドが目まぐるしく生まれ変わっていく、世の中の動きから目が離せません。

ところで、仮想通貨、ビットコイン、ブロックチェーンって何?という人は、こちらをどうぞ。

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NFT って何?今熱いデジタルアートの世界!クリスティーズで初のデジタルアートオークション開催中 was last modified: 5月 4th, 2022 by mikissh