紅葉がとても美しいベストシーズンに京都を訪れることができ、とても楽しい滞在となった京都の旅でしたが、宿泊したホテルも心に残るとても素敵なところでした。今回、日本の前にシンガポールを旅してきて、シンガポールのおしゃれで個性的なホテルの数々に感動させられてきたのですが、京都でも感動させてくれる素敵なホテルに出会うことができました。
そのホテルは、アートをコンセプトにしたホテル「アンテルーム京都」です。
ホテル内には、京都のローカルのアーティストさんたちの作品が、あちらこちらにインテリアの一部として溶け込むように飾られていて、まるでギャラリーとホテルが一体になったような雰囲気です。地元のアーティストさんのアートだけでなく、レストランでは地元産の有機野菜を使った朝食が出され、BAR では、京都の地ビールが振る舞われ、まさに「京都の今」を感じられる、おしゃれでモダンなホテルです。
アートに囲まれた空間のホテル アンテルーム京都
この「アンテルーム京都」というホテルは、実は学生寮だった建物をリノベーションして作られたホテルです。ホテルのお隣にはアパートメントも併設されていて、ホテルとアパートで共有スペースを持つおもしろいスタイルをとっています。
ホテルのエントランスを入ると、まず、最初目の前に現れるのはギャラリースペースです。
京都を拠点に活動するクリエーターを紹介する企画展が行われるスペースでもあり、訪れたときは、ちょうど若手アーティスト育成を目的としたアートアワード CAF 賞の作品展が行われていました。
ホテル内に展示されている作品は、定期的にどんどん入れ替わるので、訪れるたびに違う作品を見ることができる楽しみがあります。
一枚一枚丁寧に、人々の笑顔が描かれたとっても印象的な作品です。
ロビースペースはとても広々としていて、自由に使えるパソコンがあったり、
おしゃれなショップがあったり。
館内全体クールなおしゃれ感があります。ランドリーもあるので、長期滞在にもおすすめ。
さすがアートをコンセプトにしたホテルなだけあり、アトリエのお部屋もありました。
アンテルーム京都のコンセプトルームに宿泊
アンテルーム京都で今回宿泊したのは、ちょっとおもしろいお部屋です。京都を拠点に活動するアーティスト矢津吉隆さんによる、真っ暗な映像ルームがテーマのコンセプトルームです。
カーテンも壁も全てが真っ暗なお部屋なので、いわゆる「映像を見るための最高の空間」。
真っ暗のお部屋の中央にはテレビがあり、そこでは映像のアート作品が流れています。
まるで、ニューヨークの美術館、MOMA や、ホイットニーミュージアムなどでよくある、映像アートのお部屋にいる気分です。流れてくる映像もまさにそういうミュージアムで流れている作品のような雰囲気のもので、本当にミュージアムにステイしている気分になります。
まさにアートを身近に、アートに囲まれたステイです。
とにかく黒がテーマのお部屋なので、棚に飾られているアート作品も黒ばかり。棚には本も並んでいるのですが、真っ暗なお部屋というのは宇宙空間のようなイメージなのか、サイエンティフィックなテーマの本が多く、お部屋のテーマに合わせた本が揃えられているというのもおもしろいところです。
ベッドルームは、とても快適でした。海外のホテルにはない、パジャマ付きというのもうれしいところです。
モダンに改装されたバスルームは、真っ白な明るい空間で気持ちがいいです。壁に作られたタオル入れがおもしろく、ナイスアイディアです。
朝から元気いっぱいになるヘルシー朝食
ところで、このホテルアンテルーム京都、実は、朝食もとても素晴らしいホテルです。こちらは朝食を食べるお部屋なのですが、やはりアートが飾られたおしゃれなお部屋になっています。朝食のピーク時間になると、このお部屋が人でいっぱいになりにぎわいます。
日替わりの朝食メニューとなっていて、この日は、日替わりピタサンドと、キノコのクロワッサンサンド、ブルーベリーのフレンチトーストと、自家製グラノーラでした。
メニューの中から好きなものを3つオーダーすることができます。とりあえず、いくつかとって、残りは後でもう一度取りに来てもOKです。
キノコのクロワッサンサンドがとっても美味しいです!グリーンのジュースは日替わりのフレッシュスムージー。体が喜ぶヘルシー朝食です。
実はここの朝食、オーダーできるメニューに加えて、スープやヨーグルト、サラダ、ジュースなども自由にとれるようになっていて、どれも魅力的でついついおなかいっぱい食べ過ぎてしまいます。
ここの自家製グラノーラもとても好きでした。
日替わりのピタサンドなど、どれもとても丁寧に作られていて、栄養バランスもとれていて、朝から元気いっぱいになる朝ごはんでした。
居心地のいい アンテルーム BAR
夜になるとお客さんが集まってくるオープンなバー「アンテルーム BAR」。明るい木造りのオープンなスペースでとても居心地のいい雰囲気でした。
こちらの BAR では、京都の地元産のローカルビールもいただけます。
素敵なソファー席のある、BAR スペースにあるテーブル席。ここで朝食を頂くこともできます。お庭も見える、明るい居心地のいい場所です。
超モダン和風なお庭も楽しめます。
他にも色々あるコンセプトルーム
ホテルアンテルーム京都には、それぞれ違うアーティストさんによりデザインされた個性的なお部屋が8部屋ある、ということで、宿泊したお部屋以外にも、いくつか素敵なお部屋を見せていただきました。
こちらは1階の彫刻家・名和晃平さんによるお庭付きのコンセプトルーム。たくさんの小石を使って作られたアートなお庭が見える、白黒コンセプトのクールモダンな落ち着くお部屋です。テレビがミラーのようになっていて、お庭の風景が反射して、まるで絵のように室内の一部になって見えました。
このお部屋についている、ヒノキ風呂のバスルームも素敵です。
もう一つのコンセプトルームは、現代美術家・ヤノベケンジさんによる、巨大フックアートのお部屋です。ちょうど日本行きの飛行機の中で、ディズニー映画の「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」という巨人さんの登場する映画を見てきた直後だったので、このお部屋を見たとき、思わずそんな巨人さんの住む部屋に迷い込んでしまったような感覚になりました。
机の引き出しの取っ手とお揃いのデザインの巨大オブジェは、椅子になっています。そのお部屋丸ごと、一人のアーティストさんがイメージして作り上げているので、アーティストさんの世界観を想像しながら泊まることができて楽しいホテルです。
アンテルーム京都は、静かな、下町っぽい雰囲気の住宅街の広がる京都駅の南側にあります。京都駅から徒歩10分、または地下鉄の九条駅から徒歩5分の場所です。
ホテルのスタッフはとても親切な人ばかりで、いつも笑顔で接してくれました。地元民だからこそ知っている美味しいお店なども教えてもらうことができ、とても楽しい京都滞在となりました。
日本では特に珍しい自由な発想でデザインされたとても個性が光るホテルだと思います。ホテルの正面にも、アーティストさんが自由に創作したアート作品が飾られていて、入り口から館内までアートがいっぱいの楽しいホテルです。
ホテルアンテルーム京都
京都府京都市南区東九条明田町7 MAP
紅葉のとても美しかった京都の旅はこちらで紹介しています。