Isabella Stewart Gardner Museum (7)

イザベラ スチュワート ガードナー美術館 ボストンの驚くほど豪華で美しいミュージアム

ボストンには素敵なミュージアムがたくさんありますが、その中でも最も美しいミュージアムが、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館 (Isabella Stewart Gardner Museum) です。中世ベネチア風の建物には美しい中庭があり、ヨーロッパの雰囲気を強く感じさせる素敵な建築で、有名巨匠アーティストたちの素晴らしいコレクションが取り揃えられた素晴らしい美術館です。ミュージアムの名前にもなっているように、イザベラ スチュワート ガードナー美術館は、イザベラ ガードナーさんが創設した美術館で、個人がコレクションしたものが展示されているのですが、その規模とコレクションの内容は、驚かされるものがあります。創始者イザベラさんのコレクション力とそのセンスには本当に感動させられました。

イザベラ スチュワート ガードナー美術館

1903年にオープンしたというこの美しい美術館の創始者、イザベラ・スチュワート・ガードナー (Isabella Stewart Gardner) さんの肖像画です。19世紀後半から20世紀初頭にかけて世界中を旅し、アートの収集やアーティストの支援に情熱を捧げてきた人です。多くのアーティストと友人だったそうで、こちらの肖像画は、友人の一人であり、現在でも有名な画家である、サージェント(John Singer Sargent) さんにより描かれたものです。アメリカでは “The Book of Tea” を出版したことで知られる岡倉天心さんとも友人だったそうです。
この肖像画のイザベラさんは、当時ヨーロッパから取り入れた最新のファッションのドレスを着ていて、腕や肌を堂々と見せていたため、せっかくの傑作の肖像画も堂々と人々に見せることができなかったそうです。そんな肖像画からもわかるように、イザベラさんは、世の中の常識にとらわれない、自由奔放な性格の人だったようです。

イザベラ スチュワート ガードナー美術館 見どころ

イザベラ スチュワート ガードナー美術館は、亡きイザベラさんの遺言により、すべての美術品を、全てその当時のままの並びで展示しています。例えば、ボッティチェッリ (Botticelli)、ルーベンス (Rubens)、レンブラント (Rembrandt)、マネ (Manet)、ドガ (Degas) など、偉大な画家たちの作品がさりげなく並べられており、個人の意思でつくられた邸宅美術館ならではの個性的な展示となっています。

イザベラスチュワートガードナー美術館は、まるで昔のヨーロッパのお城の雰囲気です。

緑を取り入れた、石造りのお城のような雰囲気が素敵です。

中庭の見事な美しい緑とお花。

まるでヨーロッパの宮殿に来たような雰囲気すら感じます。

ガラス天井付きの中庭には、専門のガーデナーさんがおり、美しいお庭を維持しています。

躍動的なサージェントの絵 “El Jaleo”。この絵を大変気に入ったイザベラさんは、この絵を飾るためだけにこの場所を改築し、このようなアラビック風な建築を取り入れたりしたそうです。絵の隣には鏡が取り付けられており、絵が移りこんで見えるようになっています。

美しいステンドグラスの廊下。

上階から見下ろした美しい中庭。

お屋敷風のお部屋は、フリックコレクションのような雰囲気となっています。

ルネッサンスの巨匠 ラファエロ (Raffaello) の作品も並んでいます。

こちらは ティツィアーノ (Titian) 作の『エウロペの略奪』(The Rape of Europa) です。
ボストンにあるあらゆるアート作品の中で「最も価値のある作品」として、このティツィアーノ (Titian) 作の『エウロペの略奪』がボストンのミュージアムのキュレーターなどの関係者たちの投票により選ばれたそうです。
陽射しの弱い冬の時期のみ本物の作品が飾られるそうです。

イザベラ スチュワート ガードナー美術館の館内の展示は、基本的にはすべて当時のままなのですが、所々に額縁だけが飾られている箇所があったりします。実は、イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館 (Isabella Stewart Gardner Museum) では、1990年に FBI も解決できない、歴史に残る絵画の窃盗事件がありました。フェルメールの『合奏』や、レンブラントの『ガラリアの海の嵐』『自画像』、ドガやマネの作品など有名なものを含め 13点、5億ドル相当もの美術品が盗まれたのです。イザベラさんの遺言で、もとのままに作品を展示しておくことといわれていたこともあり、盗まれた絵画のところには、そのまま空の額縁が残されています。現在もまだ懸賞金がかけられて捜索中なのだそうです。

こちらでその事件が解説されています。

広いタペストリールームには、数多くの Flimish のタペストリーが飾られています。

世界中から集められた作品の数々が並ぶ美術館ですが、驚いたことに日本の美しい作品の数々もありました。

美術作品の飾られている本来のイサベラ美術館の建物の隣には、新しいモダンな明るいデザインの建物が建っています。その建築は、なんとなくどこかで見たことあるような雰囲気だと思ったら、ホイットニー美術館をデザインしたレンゾ・ピアノさんによる設計でした。

コンサートホールや、セミナーができるお部屋などあります。

明るい雰囲気のいいレストランも併設されていて、とても人気となっています。

新築の建物の上の階にも少しだけモダンなイラストアートが飾られていました。

素敵なギフトショップもあります。

月、水、木、金の 11:30 am, 12:15 pm, 1 pmから、ミュージアム内の代表作にスポットを当てて解説してくれる30分程の無料ツアーもあります。初めてイザベラ スチュワート ガードナー美術館へ訪れる人におすすめです。
またイザベラ スチュワート ガードナー美術館の面白いところなのですが、創設者イザベラさんにちなんで、名前が “Isabella” の人は、入場料が無料になります。

イザベラさんのセンスが時代を越えて伝わってくる、とても個性的で素敵な美術館です。その建物の建築といい、特にヨーロッパのアート好きにおすすめのミュージアムです。

イザベラ スチュワート ガードナー美術館
Isabella Stewart Gardner Museum
25 Evans Way, Boston, MA 02115 地図
開館時間:11:00-17:00 (木曜日 21:00 まで)
休館日:火曜日、祝日
チケット 入場料:大人 15ドル シニア (+65) 12ドル 学生 5ドル → チケット購入ページ
ボストンの観光パスを利用するのもおすすめです。

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イザベラ スチュワート ガードナー美術館 ボストンの驚くほど豪華で美しいミュージアム was last modified: 6月 15th, 2019 by mikissh