現在、ニューヨークのジャパンソサエティ(Japan Society)にて、猫をテーマにした浮世絵展 “Life of Cats“が開催されています。日本の著名な浮世絵の作品が、ニューヨークにきているなら、せっかくだから見てみようと訪れたのですが、思いがけずかわいい作品が多く、化け猫たちの怖かわいい作品などもあり楽しい展示になっていました。浮世絵というと、少し古いイメージがあり、現代っ子にはなかなかとっつきにくい感じがありますが、このニューヨークで行われた浮世絵展はそんなイメージを大きく覆すもので、現代のイラストやマンガにちょっと通じる雰囲気の作品も多く、ここ最近のアメリカ人が日本文化に求めるかわいいカルチャーの要素もあり、なかなかみんなの心を捉える内容の展示になっています。
ジャパンソサエティは、1907年、100年以上も前に、ここ、ニューヨークに設立された、アメリカの民間非営利団体で、日米の理解や友好を深めることを目的としています。日本語のクラスや、日本語教師養成講座、書道のクラスなど日本語文化的なクラスをはじめ、様々な展示会やイベントなども行われていて、日本の文化を発信しています。
建物の中は、緑の多い、癒しの空間です。
展示のお部屋に入る前にあるのは、なんとプリクラ!
この “PURIBOOTH” という名前のプリクラマシンは、Furyuという会社が海外向けにだしているもののようで、1回5ドルしますが、プロ並みの質のいい綺麗な写真が撮れ、写真のデータのダウンロードもできるので、SNS投稿もでき、優れもののようです。
行列ができるほどではなかったですが、常に誰かがプリクラをとっている感じで、人気があります。
いよいよネコ展の始まりです。入り口からしてもうこのかわいさ。みんな思わず写真撮影したくなってしまう展示になっています。なかなかの作品群で、猫好きで知られる歌川国芳の作品とか著名な浮世絵師の作品がいろいろあります。
浮世絵の作品は本当に美しいです。細やかなテクニックと色使い、日本の繊細さがにじみ出ている作品がいっぱいです。昔のものがこんなに綺麗な状態で残っていることにも驚きです。
アメリカの多くの美術館には日本セクションもあり、浮世絵もその一部として置かれていることもありますが、アメリカでこれだけの浮世絵が集まってきているのは珍しいと思います。こんなにたくさんの美しい浮世絵の作品に出会えるのは、以前、静岡で歌川広重の東海道53次の浮世絵コレクションで有名な広重美術館へ訪れた時以来です。
ネコ展なので、全ての作品に猫が登場するのですが、猫が登場する浮世絵の作品がこんなにもあるなんて本当に驚きです。
化け猫のダンスなど愛嬌のあるユーモラスな作品が色々あります。
ネコ展にきているお客さんは、やはりかわいいものが好きな人が多いのか、結構女子率が高く、みんな気に入った作品を一枚一枚写真に収めていました。
化け猫の作品が集められたコーナーの演出がとても粋で気に入りました。この透けるネコの絵が映し出された幕は、ある作品の中の光景を切り取ったものです。そのデザインセンスがすばらしかったです。
最後の方の展示室には、よりアニメチックなこんなかわいい作品ばかりが並んでいます。
日本では、「にゃんとも猫だらけ展」が行われたようですね。
ネコ展ということで、ネコがらみの本も展示されていて、どれもなかなか興味深いです。
聞いたことはあるけど、訪れたことはない、猫だらけの離島、猫島の「島の猫」。
「人生はニャンとかなる!」 かわいいネコちゃんの写真に癒される名言集。
ちなみに同シリーズのわんちゃん版もあり、「人生はワンチャンス! 」で、どちらも話題の作品だったようですね。
“Life of Cats“の展示は今週末の6/7(日)までです。
ジャパンソサエティは、毎週金曜日18:00~21:00は入場料無料になりますので、それに合わせて訪れてみるのもいいかもしれません。
Japan Society
333 E 47th St, New York, NY 10017 (1st-2nd Avenue)
ジャパンソサエティのすぐそばに今キティちゃんアートが飾られています。