ニューヨークを代表するデザインミュージアムであるクーパーヒューイットデザインミュージアムでは、現在、”The Jazz Age” と題された1920年代の様々な分野のデザインを集めた特別展が開催されています。”Roaring Twenties”(狂騒の20年代)と呼ばれ、経済をはじめ繁栄を極めた 1920年代の流行のデザインが見られる面白い展示となっています。
なぜロックフェラーセンターにギリシア神話風の絵が描かれているのか、不思議に感じたことがある人も多いと思いますが、この展示を見ていると、当時の流行のデザインだったことがよく分かります。
現在、クーパーヒューイットデザインミュージアムの2-3階で行われている特別展がジャズエイジ (The Jazz Age) で、8月20日まで開催されています。1920年代と言えば、アメリカやヨーロッパの大都市が繁栄を極めた時代で、同時にアメリカは禁酒法がある時代でした。特に大都市では、そんな法律に反し、密かにお酒を楽しむ隠れ酒場 (Speaekeasy) があり、そこでのジャズ演奏が大人気となっていたりと、クリエイティブな時代だったようで、ジャズエイジと呼ばれています。第一次世界対戦が終わり、平和の中、経済が発展した時代と言うことで、様々な個性的なデザインが登場したようです。
当時のバブルな豪華さを象徴するような作品がいろいろあります。
キラキラと光るグラスもバブリーな感じです。
ゴージャスな金の華は、まるで和のようなデザイン。
キラキラと素敵な石のアクセサリー。
ゴージャスな宝石にうっとりする女性たち。
現代の大量生産にはない、一つ一つ丁寧にハンドメイドされた昔のものは、デザインが凝っていて魅力的です。
アールデコな雰囲気です。アールデコは20年代を中心にもう少し長い時期に渡って流行したデザインですが、20年代はその真っ只中と言えると思います。
ホイットニー美術館 などでも見かけたジャズエイジらしい Archibald Motley さんの作品。
おしゃれなイラスト画が目を引きます。
当時は、わかりやすい、楽しい雰囲気のデザインが多かったようです。
デザイン自体も色彩のはっきりした大柄なビビッドなデザインが多く、今でも好まれるデザインで見ていておもしろいです。
ビンテージの服にビンテージの家具。
著名なモダニズム建築家、Ludwig Mies Van Der Rohe さんデザインの有名なバルセロナチェア(Barcelona Chair) もこの時代でした。
フィリップジョンソンさんのグラスハウスでも見かけましたが、1929年に登場し、その後のデザインに大きな影響を与えた20世紀を代表するインテリアデザインの一つです。
ちなみにこちらの映像では、ジャズをはじめ、文学、シアターなど様々なクリエイティブな分野が盛んだった20年代の様子が紹介されています。現在とかなり似ている状況と言えるかもしれません。
クーパーヒューイットミュージアムの定番の常設展。お屋敷のらせん階段の模型はいつも人気のコーナーです。
クーパーヒューイットミュージアムは素敵なお屋敷ミュージアムなのですが、さらにインテリアを工夫して階段スペースなども素敵になっていました。
“The Jazz Age” の展示以外に、一階では、最近入手したデザインアイテムの展示が行われています。個性的なドレスなども展示されています。
クーパーヒューイット美術館の作品のことを調べたり、ちょっと自分でデザインごっこしてみたり、おもしろいことができるテーブルです。
こんなドレスも。
個性的なデザインの家具も色々見られるミュージアムで、インテリア好きにおすすめのミュージアムです。
Cooper Hewitt Smithsonian Design Museum
2 E 91st St, New York, NY 10128 MAP