JC Penny コロナ破綻!チャプター11申請 再建へ

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全米各地のモールでお馴染みのデパート、JCペニー (JC Penny) が、コロナの影響を受けて経営破綻となりました。昨日、関係者と事前合意したパッケージで、チャプター11 (Pre-packaged Chapter 11) が申請されました。コロナによる経済シャットダウンで、大打撃を受けているリテール業界ですが、J. Crew、ニーマンマーカスなどに続く、大手リテールの破綻となり、既に巨額の借金がかさんでいる企業にとっては、厳しい時期が続いています。再建用に、新たに4.5億ドルを確保し、生き残りを目指していくようです。

JCペニー (JC Penny) と言えば、ニューヨークのミッドタウン、ヘラルドスクエアにもありますが、メーシーズやシアーズなどと共に全米各地のモールでお馴染みのディスカウントデパートで、現在、850程の店舗があり、8万5千人程の従業員がいるそうです。

JCペニー (JC Penny) は、他店と比べると魅力的な品揃えのお店というイメージがあまりありませんが、ディスカウント率が高い庶民的なお店で、長期の経営不振の赤字が続き、38億ドルもの巨額の借金を抱えていました。そしてついに、コロナ経済危機下で、昨日、5月15日に、プレパッケージのチャプター11を申請し、再建を目指すことが発表されました。詳細は、こちらです。

先月から社債の利子の支払を停止しており、破綻が予想されている中、なぜか前日に、1700万ドルの利子の支払を行うなど、迷走している感じで、株価も $0.2 前後を推移していましたが、KKR、Ares Management、Sixth Street Partners、Apollo Global Management、H/2 Capital Partners などプライベートエクイティ関連ファームの数々からなる主要債権者との話し合いを進めていたようですが、とうとう昨日、5月15日に破綻に至りました。

手持ちの 5億ドルに加え、新規の4.5億ドルを加え、トータルで 9億ドルのファイナンスを確保し、再建に当たるそうです。今後、経済再開の中で、リテールの営業も順次再開していきますが、中には、閉店になる店舗も出てくると思われます。コロナ前でも厳しい状況だった企業や業界にとっては、コロナ後は、さらに大変だとは思いますが、復活を期待しましょう。

資産規模が大きい経営不振企業は、プライベートエクイティにとっては宝の山のような存在となっています。これらの企業の雇われ経営陣にとっても損のない、なかなかよいディールが結ばれており、今回の再建計画を前に、再建を継続していくインセンティブという形で、CEO には、450万ドル、その他、経営陣にも、100万ドルのボーナスが支払われたそうです。

JCペニー (JC Penny) は、ワイオミング州で、1902年に創業された、118年もの長い歴史を誇る企業です。最盛期には、2000もの店舗があったそうですが、2010年以降、赤字が続いており、以前から破綻がささやかれていました。
こちらの映像では、そんなJC Penny の近年の状況について詳しく紹介されています。

JCペニーは、アメリカでコロナ破綻した3番目の大手企業となりました。
コロナ破綻した最初の企業、Jクルーと、それに続いた、ニーマンマーカスについては、こちらで紹介しています。

Jクルー コロナ破綻!ついにアメリカ大手リテール初のチャプター11申請

ニーマンマーカスも J. Crew に続きコロナ破綻!チャプター11申請 再建へ

JC Penny コロナ破綻!チャプター11申請 再建へ was last modified: 5月 16th, 2020 by mikissh