トロントからサウザンドアイランドクルーズの出発地となるロックポートへ向かう途中、オンタリオ湖の東側にある古都キングストンにも立ち寄ってみました。夜には、歴史ある巨大な市庁舎 (Kingston City Hall) が美しくライトアップされています。
キングストンでは、ゆっくりと街を見て回っている時間はありませんでしたが、夕食も兼ねて街の中心にある賑やかなブリューワリー、ストーンシティエールズ (Stone City Ales) に入ってみました。このブリューワリーでは、ビールだけでなく、一緒にインターナショナルな創作料理も楽しむことができるとあって、女子たちに大人気でした。
キングストンは、車で トロント から2時間半、オタワ から2時間程の距離にあるオンタリオ湖の東側、セントローレンス川の起点となる場所にある街で、サウザンドアイランド観光の拠点にもなっています。キングストンは、かつては、イギリス植民地下のカナダの首都だったこともある歴史ある街で、キングストンから現在のカナダの首都、オタワへと続くリドー運河 (Rideau Canal) は世界遺産に指定されています。
小さな街ですが、中心にはレストランが立ち並ぶ通りもありローカルの人たちが集まってきていました。
そんな数あるお店の中から、特に賑わっていたのが、こちらのお店、Stone City Ale で、思わず中に吸い込まれてしまいました。
中へ入ってみると、広々とした空間のブリューワリーレストランです。バースペースでは、常連さんたちが楽しそうに飲んでいます。
ビールだけのブリューワリーというわけではなく、ビールに合うインターナショナルなメニューの創作料理も一緒にいただくことができます。
ブリューワリーなのにご飯も美味しいなんて最高!ということで、女子会にも人気がありそうな雰囲気です。
ビールのメニューは、4種類の定番と数種類の季節限定ビールがありました。IPAなど定番の3種類を選び、テイスティングできるフライトを注文。どのビールも上質に、香り豊かに仕上がっていて、飲みやすかったです。
ビールを持ち帰り用に買いに来る人も以外に多く、頻繁にやって来ていました。
お店のお姉さんのおすすめで、まさかの “キムチライス”。余りに美味しい美味しい絶賛していたので思わず頼んでしまいました。
トロントでもキムチが人気ナンバーワンメニューだとおすすめされて、キムチ食べていましたが、またここキングストンに来てもキムチをおすすめされて頼んでしまいました。カナダでキムチが大流行中のようです。
プレゼンテーションも美しいミートボールサンドイッチ、Meatball Sammy。とろけそうなジューシーなミートボールで美味です。思いがけずカナダで縁のあったキムチですが、どれもきちんと美味しく、このお店のライスも見た目も味も美味しくいい感じでした。
最後お店を出る前に印象的だったのはこちら。なんだか可愛らしい絵本が目の前にやってきました。いわゆるお会計なのですが、お店のセンスが出る部分でもあります。今まで世界の色々な国の色々なお店で “!!” って感じる印象に残るお店の工夫を見てきましたが、絵本が出てきたのは初めてです。
お店から出ると、外はすっかり暗くなってきています。そして、益々盛り上がってきています。
美しい夕暮れ。小さいながらも洗練された活気のある、キングストンの街でした。
ストーンシティエールズ Stone City Ales
275 Princess St, Kingston, ON K7L 1B5, Canada MAP
営業時間:毎日 11:00-0:00
キングストンは、1841年から1844年の間、イギリス植民地下のカナダの首都でした。こちらは、その時期に建設され、1844年に完成したという歴史ある市庁舎で、カナダの国立史跡に指定されています。
市庁舎の前には、コンフェデレーションパークと呼ばれる公園があり、公園を挟み、川が広がっています。
キングストンの街の近くには、フォートヘンリー (Fort Henry) という歴史的な遺産も残されています。フォートヘンリーは、19世紀前半に起こった米英戦争時に建設された城砦です。イギリスとフランスのナポレオンとの戦争から派生し、北米でもイギリスがフランスの勢力を押さえようとし、その戦略により、今度はイギリスとアメリカの確執が生じ、その結果、引き起こされたのが、1812年にはじまり、2年半も続いた米英戦争 (War of 1812) です。オンタリオ湖周辺は、米英戦争 (War of 1812) 時の主戦場の一つとなっていたエリアで、キングストンはイギリス軍にとって重要な拠点だったようです。
Fort Henry
1 Fort Henry Drive Kingston, ON, K7K 5G8, Canada MAP
毎日 9:30-17:00
当時のアメリカとしては、混乱に乗じ、カナダへの領土の拡大も考えていたようですが、相方ともに大きな損害となり、領土勢力もほぼ変わらず、引き分けのような形で幕引きとなりました。ヨーロッパでの戦いがメインのイギリスにとっては、些細なことだったかもしれませんが、カナダにとっては、アメリカではない、そしてイギリスでもない「カナダ」としてのアイデンティティの確立を促した大事な戦争となったようです。
こちらの ドキュメンタリー で、詳細に紹介されています。
この他、かつての重犯罪人の刑務所 (Kingston Penitentiary) の ツアー も人気となっているようです。
キングストンは、セントローレンス川の起点となっている街で、ここからもサウザンドアイランドへのクルーズが出ています。今回の旅行では、サウザンドアイランドの中心に近い、ロックポートからのサウザンドアイランドクルーズに参加しました。1000以上もの小さな島々が点在する大河をフェリーで駆け抜け、豪華なお城も見学でき、楽しい体験でおすすめです。
サウザンドアイランド絶景クルーズ!豪華なボルト城 ハートアイランドも大満喫!ロックポートクルーズ Rockport Cruises
カナダでは、そろそろ紅葉のピークの場所がちらほらと出てきていて、これから3週間位の間が紅葉のベストタイミングになると思います。
紅葉シーズンにカナダのオンタリオ州やケベック州を旅行する人も多いと思いますが、ドライブの途中、キングストンに立ち寄ってみるのもおすすめです。