名和晃平 Beatriz Milhazes ら現代アーティストの個展 ニューヨーク チェルシーのギャラリー Pace Gallery で開催中

ニューヨーク一のギャラリー街、チェルシーにあるペースギャラリー (Pace Gallery) では、現在、20世紀に活躍したスペイン人アーティスト、アントニ・タピエス、鹿のモチーフで知られる日本の現代アーティスト、名和晃平さん、ブラジルを代表する現代アーティストの一人、Beatriz Milhazes さんらの個展が開催されています。様々な面白い素材が使用され、色鮮やかで写真映えする個性溢れる作品の数々が展示されています。ペースギャラリーでの展示を含め、チェルシーのギャラリーで現在行われている展示の多くは、今週末の10月22日までの開催となります。見てみたい人は急ぎましょう。

ニューヨークの大手ギャラリー、ペースギャラリーのヘッドクォーターは、2019年にチェルシーの 25ストリート(10 & 11アヴェニュー)にオープンした巨大な建物のギャラリーです。館内のいくつものフロアがギャラリーになっていて、いくつもの特別展が同時開催され、美術館のような雰囲気です。館内には、周囲を一望できる屋外展望スペースもあります。

一階のギャラリーでは、20世紀に活躍したスペイン人アーティスト、アントニ・タピエス (Antoni Tapies) の個展が開催されています。ピカソ、ミロ、ダリらを輩出したスペインは、近代アートにおいて存在感のある国ですが、そんなスペイン近代アートの流れを汲んだアーティストで、20世紀の主なアートムーブメントであるシューレアリスム、抽象アート、ポップアートなどの影響が感じられる作品を残しています。20世紀のアートといえば、世界大戦など悲惨な出来事の影響も大きく、トラウマ感の暗い色調や、複雑な精神性が感じられる作品が多いですが、アントニ・タピエスの作品もそんな時代の雰囲気を映し出している感じがします。バルセロナには、ピカソ、ミロ同様、アントニ・タピエスの名前を冠した美術館 もある、20世紀に活躍した現代アートの巨匠です。

その他の階のギャラリーでは、現在、21世紀に活躍中の世界各国の著名アーティストの最新作が展示された個展が開催されています。素材やテクノロジーに工夫を凝らした、写真映えする作品が多く、21世紀のアートならではの雰囲気となっていて、精神性に重きを置いた20世紀アートとは対照的で面白いです。

3階では、メトロポリタン美術館などでも作品が展示されている、日本の著名現代アーティスト、名和晃平の個展、Aether が開催されています。CGやコンピューターシミュレーションのように青いインクが、まるで種が成長していくかのように変形していき、思わず見とれてしまう面白い作品などが展示されています。

ナイロン、樹脂、ベルベット、ビーズなど変わった素材を使用したソフトな印象の彫刻作品も色々あります。

アルミ板の上に、様々な色合いのビー玉が美しく並べられた作品。

そして、お馴染み鹿をモチーフとした作品も飾られています。

以前、メトロポリタン美術館の日本アート で、紹介したことがありますが、こちらが、鹿の作品です。現在は、着物の特別展 が開催中で、展示されていません。以前、アンテルーム京都 に滞在した時にも、入口正面に飾られていました。

2階では、ブラジル人女性現代アーティスト、Beatriz Milhazes の個展、Mistura Sagrada が行われています。幾何学模様と花や葉など自然の形を組み合わせ、南米らしいカラフルな独特の色使いが印象的な作風です。

天井の高い7階のギャラリーには、Beatriz Milhazes の巨大なインストレーションアートが飾られています。お祭りに登場しそうな、華やかで写真映えする作品です。

同じく、25ストリートにある、ペースギャラリーの別館では、こちらも写真映えするテクノロジーが特徴の面白い作品の展示が行われています。

写真映え幻想的なイルミネーションアート展 Rafael Lozano-Hemmer ニューヨーク チェルシーのギャラリーで開催中!

アート好きの方はぜひチェルシーギャラリー街を散策してみてください。

名和晃平 Beatriz Milhazes ら現代アーティストの個展 ニューヨーク チェルシーのギャラリー Pace Gallery で開催中 was last modified: 10月 19th, 2022 by mikissh