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ルーヴル美術館 レオナルド・ダ・ヴィンチ特別展の見どころ 史上最大ダヴィンチ有名作品大集結 没後500年目の大回顧展

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パリのルーヴル美術館で、現在開催されている「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」に行って来ました!ダヴィンチは、ルーヴル美術館の大行列スポットとなっている、世界で最も有名な絵画作品として知られている「モナリザ」を描いたルネサンスの巨匠です。今年は、ダヴィンチの没後500年目に当たり、世界各地で様々なイベントが開催されて来ましたが、その中でも最も注目を集めるイベントが、ルーヴル美術館のダヴィンチ展です。アート以外にも、数学、科学、工学、建築、医学など幅広い分野で活躍した万能の天才、ダヴィンチの生涯を振り返る構成で、数多くのダヴィンチの作品や、ダヴィンチと関わりのあるアーティストの作品が展示され、見応えのある大回顧展となっています。フランス、パリのルーヴル美術館のダヴィンチ展と合わせて、イタリアのダヴィンチに縁の深いフィレンツェとミラノも今回一緒に訪れたので、各都市で鑑賞したダヴィンチの有名作品等も合わせて、ルーヴル美術館「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」の見逃せない見どころと有名作品を紹介します。

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ルーヴル美術館 レオナルド・ダ・ヴィンチ展

パリのルーヴル美術館は、世界で最も訪問者の多い、巨大なミュージアムです。ルーヴルといえば、まず思い浮かぶのが、レオナルド・ダ・ヴィンチ作「モナリザ」で、ルーヴル美術館の目玉作品となっています。今年は、ダヴィンチの没後500年目に当たり、ルーヴル美術館では、2019年10月24日から2020年2月24日まで、ダ・ヴィンチの数多くの作品と共にその生涯を振り返る、史上最大の ダヴィンチ特別展 が開催されています。大変話題の特別展ということで、事前に時間指定のあるチケットの購入が必須となっています。詳しくは ダヴィンチ展チケット購入方法 で紹介していますが、11月、12月は、チケット入手困難な状況で、来年の1月、2月ならまだ空いているので、訪れたいという人は、早目の購入がおすすめです。

ルーヴル美術館のピラミッド正面、ダヴィンチと書かれたカーペットの敷かれた専用の入口から入館します。

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ダヴィンチの特別展は、ピラミッドの下、入口からエスカレーターで到着したフロアにある、ナポレオンホール (Hall Napoléon) で行われています。

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詳しい解説を聞きながら鑑賞したい人は、オーディオガイド(英語またはフランス語)を借りてから出発します。また、モナリザのヴァーチャルリアルティを体験したい人は、予約をしてからギャラリーに進みます。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ

レオナルド・ダ・ヴィンチ (Leonardo da Vinci) は、1452年、フィレンツェ近郊 ヴィンチで生まれ、フィレンツェ、ミラノ、ローマなどで、メディチ家、スフォルツァ家、ローマ教皇をはじめ、当時のイタリアの大有力者をパトロンとし、同時代、後世のアーティストに大きな影響を与えた、ルネサンス期を代表するアーティストです。晩年、フランス王フランソワ1世の宮廷画家としてフランスに移り、1519年5月2日、アンボワーズ (Amboise) で、67歳で亡くなりました。

ダヴィンチの影響は、同世代のアーティストたちや、その後の西洋美術の巨匠の作品などからも広く感じることができます。ダヴィンチが生涯で残した絵画作品は、15点前後と大変数が少なく謎に包まれた人物なのですが、ダヴィンチ自身の手記や、ダヴィンチらの登場するアート史を記したことでも知られ、自身もアーティストだった、ジョルジョ・ヴァザーリ (Giorgio Vasari) の書などから読み解かれています。

ダ・ヴィンチ特別展では、ダヴィンチやその周辺のアーティストの作品が179点も展示されています。ダヴィンチ自身が弟子を抱え、工房を運営し、既に存命中から名声の高いアーティストだったため、模写や贋作も多く、どれが本当にダヴィンチの作品かを判断するのは、とても難しいことのようですが、そんな偉大なアーティスト及びその影響力を感じることができる見応えのある展示となっています。
以下、ダ・ヴィンチの生涯と有名作品を紹介する中、特別展にやって来ていないダヴィンチの作品も合わせて紹介します。今回の特別展で鑑賞できる作品には、特別展 マークを付けておきますので、ルーヴル美術館のレオナルド・ダ・ヴィンチ特別展へ行かれる際は、マークのついている作品を中心にご覧下さい。

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フィレンツェ ヴェロッキオ工房での修行時代

ダヴィンチの特別展示は、ダヴィンチが、1464年、12歳の頃から、フィレンツェにある、ダヴィンチの師匠、ヴェロッキオ (Andrea del Verrocchio) の工房で見習いをしていた時代からはじまります。

特別展 最初のギャラリーでは、ヴェロッキオとダヴィンチのデッサン作品が数多く展示されていて、中でも最も存在感があるのが、フィレンツェの Orsanmichele からやって来た、ヴェロッキオの躍動感ある彫刻作品「キリストと聖トマス」(Christ and Saint Thomas) です。ヴェロッキオは、当時、フィレンツェのトップアーティストの一人で、ダヴィンチの他にも、Lorenzo di Credi、Domenico Ghirlandaio、ボッティチェリなど多くの才能あるアーティストたちが集っていました。ダヴィンチ、師匠のヴェロッキオの他、ダヴィンチに影響を与えたと考えられるアーティストたちの作品が数多く展示されています。

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特別展 ダヴィンチの最も古いとされるデッザン作品がこちらで、1473年頃に描かれた、ウフィツィ美術館所蔵の風景画、Landscape of the Arno Valley です。

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特別展 ヴェロッキオの彫刻でも躍動感が感じられるドレープが印象的ですが、ダヴィンチもドレープのデッサンを数多く描いていて、そんな作品の数々も展示されています。こちらのルーヴル美術館所蔵の作品は、とても立体感のある素晴らしいデッサンです。

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キリストの洗礼 The Baptism of Christ

ダヴィンチの師匠、ヴェロッキオと、ダヴィンチの合同作品である、「キリストの洗礼」(The Baptism of Christ 1468-1478) です。主に、ヴェロッキオが描いた作品ですが、繊細なドレープが印象的な左側の天使を描いたのが、ダヴィンチで、この作品が、ダヴィンチが描いた最も古い絵画とされています。「キリストの洗礼」は、今回の特別展にはやって来ていませんが、フィレンツェのウフィツィ美術館で見ることができます。

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ルーヴル美術館で、現在行われているレオナルド・ダ・ヴィンチ特別展では、やって来ていない作品も含めて、ダヴィンチが関わったとされるほとんどの絵画作品の実物大の赤外線リフレクトグラムが展示されています。赤外線リフレクトグラムでは、絵に隠れた下書きの様子を知ることができます。「キリストの洗礼」や次に紹介する「受胎告知」などは、赤外線リフレクトグラムで鑑賞することができます。

受胎告知 Annunciation

同じく、今回の特別展にはやって来ていませんが、こちらの作品は、ウフィツィ美術館所蔵の受胎告知 (Annunciation 1470-1474) です。特別展では、ダヴィンチと同じ工房で修業していた Lorenzo di Credi が描いたとされる「受胎告知」が展示されています。ドレープに相当なこだわりを持っていたことが伺えます。

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カーネーションを持つ聖母 Madonna of the Carnation

特別展 本物の展示はありませんが、特別展では、ミュンヘンのアルテ・ピナコテーク所蔵の「カーネーションを持つ聖母」(Madonna of the Carnation 1474-1476) の赤外線リフレクトグラムが展示されています。

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ジネーヴラ・デ・ベンチの肖像 Ginevra de’ Benci

今回の特別展では、赤外線リフレクトグラムのみの展示ですが、ヨーロッパ以外の美術館が、唯一所蔵しているレオナルド・ダ・ヴィンチの作品が、ワシントンDCのナショナルギャラリーの「ジネーヴラ・デ・ベンチの肖像」(Ginevra de’ Benci 1475-1476) です。ちなみに、ナショナルギャラリーでは、今秋から2020年1月12日まで、ヴェロッキオの特別展、Verrocchio: Sculptor and Painter of Renaissance Florence が開催されています。

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フィレンツェ ヴェロッキオ工房からの独立

レオナルド・ダ・ヴィンチは、1478年頃、26歳前後で、ヴェロッキオの工房から離れ独立します。工房時代は、描画自体はとても正確で高度なのですが、表情の無い作品が多い印象でした。独立後、次第に、複雑な構図のものや、ダヴィンチらしい独特のまるで絵画の中に生きているかのようなリアルな表情が描かれるようになっていきます。

ブノアの聖母 Benois Madonna

特別展 こちらは、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館所蔵作品、『ブノアの聖母』(Benois Madonna 1480-1482) です。ダヴィンチが独立し、自由になった開放感が感じられる、生き生きとした作品になっています。

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東方三博士の礼拝 Adoration of the Magi

こちらの作品もやって来ていませんが、サン・ドナート・スコペート修道院から依頼を受けて描いたとされる、ウフィツィ美術館所蔵の「東方三博士の礼拝」(Adoration of the Magi 1480-1482) です。色付け途中で未完のため、ダヴィンチらしい立体感が出ていませんが、迫力のある下書きのデッサンが印象的です。

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荒野の聖ヒエロニムス Saint Jerome in the Wilderness

特別展 今夏、ニューヨークのメトロポリタン美術館でも展示が行われていた、バチカン美術館所蔵の未完の作品『荒野の聖ヒエロニムス』(Saint Jerome in the Wilderness 1480-1482) です。荒野で修業するヒエロニムスを描いた作品で、独立したばかりで、厳しい現実に直面した自身の心境も重ねているのかもしれません。

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ミラノ 名声の確立 1482-1500

ダヴィンチのキャリアの中で、最も長期間拠点となった街が、ミラノです。現在では、フィレンツェもミラノもイタリアの一部ですが、当時は、それぞれメディチ家のフィレンツェ共和国、スフォルツァ家のミラノ公国とそれぞれ独立した国でした。ダヴィンチが、どのような経緯で、ミラノに移ったのかの詳細は、分かりませんが、フィレンツェで請け負っていた仕事を未完のまま残し、スフォルツァ家のルドヴィーコ・スフォルツァ (Ludovico Sforza) の下、ミラノに活動の拠点を移します。
ミラノには、ダヴィンチ像の他、ダヴィンチの最高傑作の一つとされる教会の食堂だった建物に描かれた壁画「最後の晩餐」などの作品も残されています。

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ミラノの貴婦人の肖像 La belle ferronnière

特別展 ルーヴル美術館所蔵、『ミラノの貴婦人の肖像』(La belle ferronnière 1483-1490) 。レオナルド・ダ・ヴィンチ特別展の顔となっている美しい女性像の作品で、大変人気があり、会場では大勢の観客たちに囲まれていました。

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音楽家の肖像 The Musician

特別展 ミラノのアンブロジアーナ図書館所蔵の『音楽家の肖像』(The Musician 1483-1490)。

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岩窟の聖母 Virgin of the Rocks

特別展 ルーヴル美術館『岩窟の聖母』(Virgin of the Rocks 1483-1494)。幻想的な岩場の中、聖母マリアと幼いキリスト、洗礼者ヨハネ、天使を描いた作品です。 

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岩窟の聖母 Virgin of the Rocks

今回の特別展にはやって来ていませんが、こちらもダヴィンチの上記と同じモチーフの作品で、ロンドンのナショナルギャラリー 所蔵の『岩窟の聖母』(Virgin of the Rocks) です。ロンドンの作品の方が、後に描かれたものとされています。

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白貂を抱く貴婦人 Lady with an Ermine

特別展 こちらは、ポーランドのクラクフ国立美術館所蔵『白貂を抱く貴婦人』(Lady with an Ermine 1485-1490) の赤外線リフレクトグラム。実物は、やって来ていません。

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ミラノでは、マルコ・ドッジョーノ (Marco d’Oggiono)、ジョヴァンニ・アントーニオ・ボルトラッフィオ (Giovanni Antonio Boltraffio)、ベルナルディーノ・ルイーニ (Bernardino Luini) ら有能な弟子にも恵まれ、ダヴィンチは、好奇心に任せて、アート以外の様々な分野における好きなことにも思いを巡らす時間もあったようです。そうして生まれたのが、現在も残されている、ダヴィンチによる、数学や医学、科学、工学の世界での実績です。
今回のレオナルド・ダ・ヴィンチ特別展の中でも、特に面白かったのが、このダヴィンチが残した数学、医学、建築、動物学、植物学など多岐に渡る科学や工学に関するイラストを多用した書物が展示されているセクションでした。ダヴィンチが「万能の天才」と呼ばれる理由がとてもよく分かります。アーティストの仕事だけではなく、建築家や技師としてなど、様々な分野の仕事を請け負うことも多かったようです。
ダヴィンチのあらゆる分野における活躍ぶりが見られる、このセクションのギャラリーには「最後の晩餐」が飾られています。
「最後の晩餐」というと、ミラノにある、あの有名なダヴィンチの傑作の壁画「最後の晩餐」が有名ですが、さすがに特別展には持ってくることができませんので、このギャラリーにあるものは、弟子の Marco d’Oggiono の模写作品です。

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ウィトルウィウス的人体図 Virtuvian Man

特別展 今回のルーヴル美術館、レオナルド・ダ・ヴィンチ特別展の最大の見どころとなっている作品がこちら「ウィトルウィウス的人体図」(Virtuvian Man 1489-1490) です。一般公開されることが滅多にない、ヴェネチアのアカデミア美術館所蔵の「ウィトルウィウス的人体図」は、今回の特別展で最も注目を集めていました。医学のシンボルとして使用されることも多い印象的な図です。こちらは、通常あまり一般公開されることのないデリケートな作品のため、前半8週間のみの12月14日までの展示となっています。

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ダヴィンチは解剖も行っていたそうで、筋肉や骨格を精密に描いた図も数多く残されています。

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ダヴィンチの残した多岐に渡る分野の書物が、イギリス王室コレクション、アンブロジアーナ図書館、ビルゲイツ夫妻コレクションをはじめ、世界中のミュージアムから大集合しています。

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最後の晩餐 The Last Supper

「モナリザ」と並ぶ、ダヴィンチの代表作が、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の「最後の晩餐」(The Last Supper) です。教会に隣接する、かつて食堂だった建物に描かれていて、完全予約制でチケット入手が困難なミラノ一番の名所となっています。ダヴィンチは、1495年前後から製作に取り掛かり、1498年に完成させた作品で、当時もとても評判が高く、様々なアーティストにより数多くの模写作品が描かれています。

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アッセの間 Sala delle Asse

スフォルツェスコ城の「アッセの間」(Sala delle Asse) にもダヴィンチが描いた自然がいっぱいの森の中のような雰囲気の天井画が残されています。修復中ですが、今年は、ダヴィンチ没後500年目の記念の年ということで、5月から 2020年4月19日まで、一般公開されています。「アッセの間」は、「最後の晩餐」の次に手掛けられた作品で、1499年頃のものとされています。ダヴィンチの天井画の部屋での映像作品の上映をはじめ、いくつかのギャラリーで ダヴィンチの特別展 が行われています。

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リッタのマドンナ Madonna Litta

こちらは、以前、エルミタージュ美術館で鑑賞した「リッタのマドンナ」(Madonna Litta) です。かつては、ダヴィンチ作とされていましたが、現在では、ダヴィンチの弟子だった Marco d’Oggiono、Giovanni Antonio Boltraffio によるものではないかとされています。

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特別展 今回の特別展には「リッタのマドンナ」はやって来ていませんが、「リッタのマドンナの習作」とされる、ルーヴル美術館所蔵のダヴィンチのデッサン (1485-1490) が展示されています。

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フィレンツェ 1500-1506 ミラノ 1506-1513 円熟期

ダヴィンチは、1499年、ミラノが、フランスのルイ12世 (Louis XII) の支配下に入り、パトロンであった、ルドヴィーコ・スフォルツァが捕らえられてしまったため、フィレンツェに移ります。それから「モナリザ」、「聖アンナと聖母子」、「聖ヨハネの洗礼」などのダヴィンチの代表作を手掛け、円熟期を迎えます。1506年には、ミラノを治めるフランス貴族の招聘により、再びミラノに戻ります。

糸車の聖母 Madonna of the Yarnwinder

特別展 ルーヴル美術館 レオナルド・ダ・ヴィンチ特別展に、貴重な一般公開されることが少ない、プライベートコレクションの作品もやって来ていました。こちらは「糸車の聖母」(Madonna of the Yarnwinder 1501-1510) です。ダヴィンチが関わった作品で、ダヴィンチの工房により、製作されたとされています。

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糸車の聖母 Madonna of the Yarnwinder

特別展 こちらは、バクルー公爵家所有の作品で、普段は、スコットランド国立美術館で展示されている「糸車の聖母」(Madonna of the Yarnwinder 1501-1510) です。今回の特別展では、二つの同じモチーフの作品が隣同士で展示され見ることができる、大変貴重な機会となっています。こちらも同じく、ダヴィンチと工房により製作されたとされています。

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モナリザ Mona Lisa

常設展 ルーヴル美術館随一の人気で、世界一有名な絵画とされる「モナリザ」(Mona Lisa 1503-1519) です。ダヴィンチが、最後まで所有し、手を加え続けていた作品の一つですが、ダヴィンチが「モナリザ」の製作を始めたのは、フィレンツェ時代でした。

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ダヴィンチの「モナリザ」は、特別展エリアではなく、通常通り、常設展ギャラリー (ドゥノンウィング1階ギャラリー711 Salle des États) に展示されていますので、ダヴィンチ特別展のチケットを入手できなかった人も、全員「モナリザ」は見ることができます。リノベーションを経て、壁紙が紺色になった「モナリザ」のギャラリーはお部屋を埋め尽くすほどの大行列となっています。

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アンギアーリの戦い The Battle of Anghiari

特別展 ダヴィンチには、いくつもの失われた作品があります。こちらは、1503年、ダヴィンチが依頼を受け、フィレンツェのベッキオ宮殿の議事堂に描かれる予定だった「アンギアーリの戦い」(The Battle of Anghiari) の下書きの模写作品とされているものです。「アンギアーリの戦い」は、1440年に起こったフィレンツェとミラノ間の戦いで、こちらは、イタリア人アーティストの模写を下に、ルーベンスも手を加えたというルーヴル美術館所蔵の作品です。

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フィレンツェのベッキオ宮殿の議事堂の、ダヴィンチが請け負った「アンギアーリの戦い」(The Battle of Anghiari) の対面には、ミケランジェロによる「カッシナの戦い」(The Battle of Cascina) が描かれる予定でしたが、どちらも完成には至らなかったようです。「カッシナの戦い」は、1364年に起こったフィレンツェとピサ間の戦いで、ミケランジェロの下書きの模写作品も合わせて展示されています。

レダと白鳥 Leda

特別展 こちらは、失われてしまったダヴィンチが描いた作品をワークショップのメンバーが模写したと考えられている、ウフィツィ美術館所蔵の作品「レダと白鳥」(Leda) です。ギリシア神話を題材とした、ゼウスが変身し、スパルタ王の妻を誘惑しようとしている白鳥が印象的な作品です。

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ほつれ髪の女性 Head of a Woman

特別展 パルマ国立美術館所蔵の「ほつれ髪の女性」(Head of a Woman/La Scapigliata 1500-1510)。なんとも穏やかな、優しい表情が描かれている、魅力的な作品です。

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聖アンナと聖母子 The Virgin and Child with Saint Anne

特別展 「聖アンナと聖母子」(The Virgin and Child with Saint Anne 1503-1519)。聖母マリアの母である聖アンナ、そしてマリアと幼いキリストの聖母子を描いた作品です。

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聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ The Virgin and Child with Saint Anne and Saint John the Baptist

特別展 隣には、ルーヴル美術館の『聖アンナと聖母子』の習作とされるロンドンのナショナルギャラリー所蔵の『聖アンナと聖母子と幼児聖ヨハネ』が展示されています。

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救世主 Salvator Mundi

特別展 2017年に、史上最高額で落札された「サルバトール・ムンディ」は残念ながらやって来ませんでした。今回の特別展で展示されていたのは、ダヴィンチの工房の作品とされる「サルバトール・ムンディ」(Salvator Mundi)です。かつて、Marquis de Ganay コレクションだったことから、Ganay 版と呼ばれています。

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洗礼者ヨハネ Saint John the Baptist

特別展 ダヴィンチが、最後に手掛けたとされる絵画作品が、ルーヴル美術館所蔵の『洗礼者ヨハネ』(Saint John the Baptist 1508-1519) です。楽しそうなオーラのある勢いのある作品で、見ている人々を魅了します。

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フランス ダヴィンチの晩年

1513年、メディチ家出身のレオ10世が教皇に選ばれたのに伴い、ダヴィンチもローマに移ります。ところが、教皇のお気に入りアーティストとなったのが、なんと若く才気溢れるミケランジェロとラファエロの二人でした。1516年には、フランソワ1世の下、フランスへ移り、その3年後の1519年5月2日、フランソワ1世に看取られながら、亡くなりました。ダヴィンチがフランスへ持って行った絵画作品が、ダヴィンチが長期間に渡り、描き続けていた「モナリザ」、「聖アンナと聖母子」、「洗礼者ヨハネ」の3点で、後に、王のコレクションとなり、現在では、ルーヴル美術館の所蔵となっています。
特別展 ダヴィンチは、Melzi、Salaì ら弟子を連れて、フランスに移りましたが、こちらは、一番弟子のフランチェスコ・メルツィ (Francesco Melzi) によるダヴィンチの肖像画です。

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「モナリザ」の作品は、特別展にはありませんが、代わりに VR でモナリザを体験できるコーナーがあります。予約が必要なので、試してみたい人は、特別展会場を訪れたら、まず予約してから展示を見て回りましょう。

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最後には、レオナルド・ダ・ヴィンチ特別展のお土産コーナーもあります。人気の「モナリザ」グッズなども勢揃いしています。

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「ルネサンスの3大巨匠」に挙げられるのが、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロです。2017年には、ニューヨークのメトロポリタン美術館で、ミケランジェロの特別展が開催されましたが、ダヴィンチと同じくらいの大変な人気ぶりでした。ダヴィンチとラファエロが絵画が専門だったのに対して、ミケランジェロは彫刻の専門家として有名でたくさんの傑作があります。

メトロポリタン美術館でミケランジェロ特別展開催中!行列ができるルネサンス巨匠の貴重なコレクションが大集合

ルネサンスの3大巨匠と呼ばれた3人の中で最も若かったのが、ラファエロですが、ダヴィンチが亡くなった翌年の1520年に、若干37歳にして亡くなりました。実は来年は、ラファエロの没後500周年記念ということで、2019年のレオナルド・ダ・ヴィンチの没後500周年記念に続いて、2020年は様々な美術館で、ラファエロの没後500周年記念メモリアルイベントが予定されています。中でも最大のイベントが、ローマの Scuderie del Quirinale で、来春開催される予定となっています。

ルーヴル美術館は、大人気の「モナリザ」をはじめ、見どころいっぱいの素晴らしいミュージアムです。

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ルーヴル美術館 レオナルド・ダ・ヴィンチ特別展の見どころ 史上最大ダヴィンチ有名作品大集結 没後500年目の大回顧展 was last modified: 11月 26th, 2019 by mikissh