週末、リトルイタリー界隈を訪れた所、ちょうど遠くにチャイニーズニューイヤーを祝うライオンダンスが目に入ってきました。あまりににぎやかだったので、チャイナタウンの方へ様子を見に行ってみました。チャイニーズニューイヤーのお祝いがここ数週間続いているニューヨーク。ところでチャイニーズニューイヤーのこういう風習ってどういう意味があるのか知っていますか?
チャイナタウンの方から聴こえてくる大きな太鼓の音とにぎやかな掛け声。たしかチャイナタウンのパレードは極寒の先週末だったような気がしたのですが、2月は毎週末このようなイベントが行われているのかもしれません。
この日行われていたのは、チャイニーズニューイヤーのライオンダンス。実は、日本や韓国、ベトナムなど中国近隣諸国に多大な影響を与えている風習のひとつなのです。もともとの起源は、インドなのか、それとも中国なのかは分かりませんが、日本の獅子舞のもととなったのは、この中国のライオンダンスだと言われています。仏教の伝来と伴に、紀元前1世紀頃、漢王朝の時代に中国に伝わってきたそうです。
幸福の象徴、真っ赤な「福」のマークがいっぱいでした。「招福駆邪」ということで、獅子の霊力を借りて、福を招き、邪気を払うという意味合いがあります。
チャイナタウン周辺のチャイナ系ではないお店の中にもかまわず入っていくライオンたち。ライオン役も中国人だけではなく、インターナショナルな顔ぶれだったのも印象的。さすがニューヨークですね。
中国人の子供が爆竹をバンバン鳴らして遊んでいましたが、チャイナタウンでも旧正月の訪れと共に、一年の始まりに邪気を飛ばすための爆竹を派手に鳴らすすごいイベントも行われます。
八百屋さんに訪れたライオン。二人一組で舞うライオンダンス、一人が顔、一人が尻尾の部分となります。
ダンスを始めると、周りに人がたくさん集まってきました。こんなに元気よく始まる新年もいいかもしれません。いい一年のスタートをきれそうな、そんないい予感すらしてきます。
ライオンたちが通った後の街。キラキラとカラフルな紙ふぶきが道を彩っていました。
ちなみにこちらは香港でのダンスショーの様子です。本場のダンスはかなりアクロバティックですね。
日本でも、西日本の伎楽系と、東日本の風流系を中心に、各地でそれぞれ個性豊かな獅子舞の伝統が残っています。
年の節目に、邪気を払い、良い年を願うという思いは世界共通ですね。