パリ発のベーカリー、メゾンカイザーは、2012年に初めてニューヨークのアッパーイーストに第一号店ができました。あれから3年も経っていないのに、気づいてみると、今ではマンハッタン内に5店舗もできています。
このお店のバケット、BAGUETTE MONGE (バゲットモンジュ) は、お気に入りで、フランスのように、近所のベーカリーでさくっと焼きたてのおいしいバケットを買えるのは本当にうれしいことです。この日は、モンブランとゆずのタルトを買ってみましたがやっぱり美味！このお店のスイーツは見た目もきれいで楽しめて、美味しくておすすめです。

ミッドタウンのブライアントパークの南側にあるメゾンカイザーです。オフィス街の中心にある公園の目の前という立地のよさもあり、とても便利で人気があります。ニューヨークにしては控えめな価格帯なのも人気の理由かもしれません。

この通りには、Lady Mや、ロイズ、Blue Bottle Coffeeなどおいしいお店が並ぶ通りなのですが、特にLady M と Maison Kayserは華やかなケーキに彩られたショーウィンドウで目をひきます。

こっくりとした味わいのモンブランと

ゆずのタルト。日本の素材で、酸味のきいた美味しいゆずの香りのスイーツが食べられるのは幸せです。その他にプリエオショコラ (PLIE AU CHOCOLAT) などのパンも美味しいですよ。

パリでMaison Kayserを創設したのは、代々パン屋さんを営んできたおうちに生まれた、Éric Kayser（エリック・カイザー）さん。なんと15歳でパン職人の資格を取得し、数々のパンコンテストで優勝し、フランスの国立製パン学校で10年間指導してきた人だそうです。そんな彼が始めてお店をオープンしたのは1996年Maison Kayserの第一号店 パリのRue Monge。それから20年も経たないうちに世界に100店舗以上、フランス、アメリカ、日本、モロッコ、セネガル、レバノン、ウクライナ、シンガポール、ドバイ、シンガポール、香港、台湾、韓国、など13カ国と拡大する世界的なフレンチベイカリーなのです。
よいパートナーに出会えて初めて他国への出店が実現するので、アメリカはよいパートナーに出会うまで時間がかかってしまったようです。ついに出会ったのが、今までドバイなどの店舗拡大の時に活躍してきたパン職人の Yann Ledoux さん、そしてミシュランレストラン Per Se などでペイストリーシェフをしていた Stéphane Jimenez さん、このふたりを中心にニューヨークの店舗展開をはかっていったようです。

ところで、メゾンカイザーのバケットは他のお店とはやっぱり全然違う味わい、その秘密は何でしょうか？
それは、天然酵母を使って作っているからです。
イースト菌を使えばもっと簡単に安く作ることができますが、
あえて、天気や気温、湿度などに左右されて安定したものを作るのが難しい天然酵母を使ったパン作りをしているのです。
でも、この天然酵母をより安定して作りだすために Kayserさんは天然酵母発酵の難しい条件を管理しながら発酵させることができる Fermento Levain という機械を作ってしまったようです。
そんな秘密が、こちらで少し紹介されています。

世界展開できた秘訣はそれでしょうか。でもやはり世界中の店舗が安定した品質を維持できるように監督することも大切なようで、カイザーさん自身、一年のうち半年だけパリに暮らし、残りの6ヶ月は別のところを周っているそうです。

気分に合わせて世界中の色々なスイーツを楽しめるのはニューヨークならではの楽しみです。
フランス気分で、上質のバゲットやスイーツを食べたい時に、まず思い浮かぶのは、Maison Kayser。
マンハッタンの店舗はこちらです。
-ブライアントパーク前 8 W 40th St (between 5-6th Ave)
-コロンバスサークル 1800 Broadway
-フラットアイアンビル近く 921 Broadway(21-22th St)
-アッパーイースト（2店舗） 1294 3rd Avenue (74th St), 1535 3rd Avenue (87th St)

メゾンカイザーは、実はニューヨークよりも先に、東京へ進出していて、今では日本全国に支店が増えていっています。