アメリカではちょっと前まで、マスクをする人がほとんどいなかったのですが、コロナが猛威を奮う中、多くの人がマスクをしはじめ、さらにCDCが一転、マスクを推奨しはじめたこともあり、今では、ほとんどの人がマスクを着用しています。
エリアによっては、既に、外出時のマスク着用令が出ていましたが、今日、ニューヨーク州でも外出時に、他人と接近する場合には、マスクを着用することを義務付けることが発表されました。
人々が自宅待機をしている中、生活に必要なインフラとして、グローサリーストアなど食料品のお店や公共交通機関は、ずっと営業を続けてくれています。そんなスーパーマーケットや地下鉄などで感染が起こらないよう、店員、職員さんたちがマスクを着用するのはもちろんですが、お客さんもこれからは、マスクを着用することが義務付けられます。と言うことで、今後は、NYCでは、マスクをしないでスーパーマーケットに行ってもお店の中へ入れてもらえないことになりそうです。
ニューヨークは、新型コロナウイルスによる犠牲者が多く出ていますが、中でもリスクが高まっているのが、現在も外で働き続けている人々です。医療現場で働く人々はもちろんですが、その他、ニューヨークの警察、NYPD、公共交通機関の MTA、グローサリーストアなどでも感染する人が増え、犠牲者が出てきています。
ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモさんは、連日、お昼に、ニューヨーク州の現状を報告してくれていますが、そんな中、今日新たに発表されたのが、外出時のマスク着用の州知事令です。マスクは、市販の医療用のものである必要はなく、口と鼻を覆うことができれば何でもよく、推奨されているソーシャルディスタンスの距離、2メートル程が確保できない状況で、着用することが必須となります。
#BREAKING: I am issuing an Executive Order today that all people MUST wear a mask or face covering in public in situations where social distancing is not possible.
— Andrew Cuomo (@NYGovCuomo) April 15, 2020
ニューヨークの人気スーパーマーケット、トレーダージョーズが、新型コロナウイルス対策として、店内の消毒をするために自主的に 日替わりで店舗を一時休業 にすることになりましたが、数多くのお客さんが来店するお店の衛生管理を徹底し、お客さん、そして従業員の健康を守っていこうとする徹底ぶりが見られます。既に、多くのお客さんがマスクを着用していますが、これからはマスクを着用してお店を訪れることが必須となります。
ただし、マスクの主目的は、自分が感染している過程で、周囲の人への飛沫感染を防ぐことなので、口を覆うことができれば何でもいいとされており、スカーフ、バンダナなどの布で覆うだけで大丈夫です。靴下を使ったものなど様々なクリエイティブなフェースマスクも登場しています。
今日、ニューヨークの市長さんも会見で、同様のポリシーを発表しています。
“Require customers to wear face coverings when they come in."@NYCMayor announced new guidance requiring supermarket and grocery shoppers to cover their faces, and that the City would back up any stores enforcing the guidance #coronavirusNYC pic.twitter.com/TtehBCujoA
— QuickTake by Bloomberg (@QuickTake) April 15, 2020
ニューヨーク州同様、犠牲者が多く出ているニュージャージー州でも既に同様の州知事令が出ています。
NEW: I am expanding the requirement to wear a face covering to ALL customers heading into one of the restaurants and bars that remain in operation as they get their takeout orders.
If you’re not walking into an establishment, a face covering will not be required.
— Governor Phil Murphy (@GovMurphy) April 11, 2020
これまでマスク着用を推奨してこなかったCDCは、方針転換し、現在では、推奨するようになっていますが、その大きな理由となったのが、感染源となり得る無症状の感染者の存在です。
ニューヨークの病院での検査によると、出産前の妊婦さんの15%もの人が陽性だったことを紹介しました。
この他、あるニューヨークの現場の小児科医さんの感覚では、ニューヨークの子供たちの 80% はかかっているのでは?という記事も出ていました。現在の所、検査は主に重症者に限られているので、統計上は、子供は重症化するケースが極めて少ないため、感染者としてあがってくることが少ないですが、もしかしたらかなりの割合で感染しているのかもしれません。子供や妊婦さんなど意外と免疫系が激しく反応し過ぎない人の方が、症状の悪化を防げることができる可能性があるかもしれません。
また、ボストンのホームレスの収容施設でのPCR検査結果のレポートによると、408人の中の36%が陽性だったそうですが、その多くが、無症状または軽症だったようです。このように、新型コロナウイルスの感染拡大の一大要因として、無症状または発症前の感染者が大きく関わっている可能性が高そうです。