シカゴ近代高層ビル誕生の地 歴史を感じる Marquette Building

Marquette Building (1)

シカゴは、現在へと続く近代高層ビル (skyscraper) の誕生した地、建築の街として知られています。1871年の大火事でシカゴの街はすっかり焼け落ち、一時期不況に陥りました。
ところがその反動からシカゴではビジネスが盛り上がり、経済成長がはじまり、土地の価格が高騰するようになったのです。そんな時代背景から生まれたのが、強力な鉄鋼とエレベーターという当時の発明を利用した高層ビル建築でした。
この高層ビル建築は、圧倒的にスケールする土地の有効利用法となり、それ以降、世界中に瞬く間にに広がっていくこととなります。それがオフィスビルの高層化です。
シカゴのダウンタウンには、そんな歴史を知ることができるビルが現在でも残っています。その中の一つが、Marquette Building です。ビルの外面を覆うテラコッタがとても印象的で、ロビーもとても美しいデザインとなっています。

Marquette Building (6)

当時、アメリカでオフィスの高層ビル化を競っていた街は、大体予想がつくと思いますが、ニューヨークとシカゴです。
ニューヨークでは、なんと1870年にすでにエレベーター付きのビルが誕生していたようです。
一方シカゴでは、現在は取り壊されてしまっていてもう存在しませんが、1884年に鉄鋼を利用した世界で最初の高層ビルが完成しました。19階建ての Home Insurance Building です。その後、19世紀中に、シカゴには20個近くの高層ビルが建てられることとなりました。
こちらの、Marquette Building もその一つで、1895年に完成し、現在では歴史的建造物に指定されています。

Marquette Building (2)

ロビーは、新大陸の発見以降の歴史をモチーフとした絵が描かれています。
その歴史は、アメリカ大陸で、ネイティブインディアンとの遭遇からはじまります。

Marquette Building (5)

ビルの顔となるロビーということで、とても豪華に造られています。

Marquette Building (4)

開拓の歴史が示されています。

Marquette Building (3)

さらに奥には、Marquette Building と19世紀後半以降の高層ビルの歴史に関するちょっとした展示があります。

Marquette Building (7)

こちらの映像では、Marquette Building について詳しく紹介されています。

シカゴのビルの数々も紹介されています。

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1891年に建てられた従来のブリックの建物と1893年に拡張された新しいスチールフレームの部分が混在する Monadnock Building も歴史的なビルです。

Marquette Building
56 W Adams St, Chicago, IL 60604 MAP

シカゴの街は、建築好きにとっては、ニューヨーク同様、とても楽しめる街です。シカゴは、様々な時代に建てられた高層ビルを見ながら、シカゴリバーをクルーズするこちらのツアーもとても人気でおすすめです。

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シカゴ近代高層ビル誕生の地 歴史を感じる Marquette Building was last modified: 5月 27th, 2017 by mikissh