現在、メトロポリタン美術館で中世エルサレム展(Jerusalem 1000-1400 Every People Under Heaven) が開催されています。以前、イスラエルを訪れたことがあり、特にエルサレムは印象的な街だったので、懐かしく思いながら、その特別展を楽しんできました。金、土曜の夜は、メトロポリタン美術館は遅くまでオープンしていて、とても美しくライトアップされています。
エルサレムは古代から東洋と西洋の中間で、様々な人種、言語、文化が集まる交易の中心地。多くの宗教が生まれた場所でもあり、聖地とされています。中世の時代には、そんな聖地の所有権を巡って、十字軍の戦いが繰り広げられた場所でもあり、また世界各地から遠路旅してやってくる巡礼の地でもありました。
神殿の丘の上にあり、旧市街の象徴的な建物が金色の印象的な岩のドーム。イスラム教のモスクです。ユダヤ教の神殿があったと言われる場所にあり、その西側の壁は嘆きの壁と言われユダヤ教の人々が祈りを捧げる場所となっています。
贅をつくした美しすぎる金細工の宝箱のような箱。
光り輝く高貴な食器。
表情豊かな繊細な石灰岩の彫刻の数々。
ゴスペルなど貴重な本もたくさん展示されています。
キリスト教に欠かせないクロス。
こちらがMETによる紹介ビデオです。
展示品は世界各地のミュージアムからやってきていますが、意外と多かったのがMET自身の所有のもの。クロイスターズからもやってきていましたが、普段、あまり日の目を見ることがない貴重な遺品もたくさんあり、裏でしっかりと保存、管理されているのだと思います。
万人受けする展示ではありませんが、歴史好き、特にヨーロッパや中東の歴史に興味がある人にはとてもおすすめの特別展となっています。2017年1月8日まで開催されています。
エルサレムをはじめイスラエルはとても印象的で、魅力的な国で、旅行でもおすすめの場所です。また機会を見つけてその魅力を紹介したいと思います。
土曜日の夜、メトロポリタン美術館2階のカフェで、演奏会が行われていて、館内にそのピアノの生演奏が響き渡り、とても心地のいい空間となっています。9時まで延長して開館している日で、5時以降は館内も空いてくるのでおすすめの時間帯です。