メトロポリタン美術館 (MET) が、今年、最も力を入れていたファッションの特別展 “Manus x Machina: Fashion in an Age of Technology” を見に行ってきました。メトロポリタン美術館のファッション部門(The Costume Institute)による、ファッションの特別展は毎回本当に特別感があり、さすが MET だな、とうならせるものがあります。
レイバーデーウィークエンドということで、朝早目に訪れたのですが、久々のメット、なかなかの混み具合でした。6月末までの一年間で、メトロポリタン美術館は、史上最高の入場者数を記録したというニュースも出ていましたが、大盛況が続いているようです。
“Manus x Machina: Fashion in an Age of Technology” は、今春からスタートしたファッションにおける手作業と機械による技術を融合した現代におけるファッションをテーマにした特別展で、歴代のメットの特別展の中でも、2011年に開催されたアレクサンダー・マックイーンの特別展の入場者数を越え、昨年のチャイナをテーマにしたドレス展で記録した入場者数には達しませんでしたが、歴代2番目の入場者数記録を達成したそうです。そんな人気のため特別展期間は延長され、レイバーデーウィークエンドの今週末までとなりました。
メトロポリタン美術館の1階フロア正面から入り、メトロポリタン美術館で最も古いセクションである一番奥のお部屋で行われていました。美術館へ入場後、一目散にこの特別展へと向かいました。途中、中世ヨーロッパ美術の部屋を通り抜け、ワクワクしながら会場へ入っていってみると。。。
みんな感嘆の声をもらします。きらきらと上品に光り輝く黄金のドレス。まるで教会にでもいるような真っ白な空間の中央に、神聖さを感じさせる存在感のあるドレス。
あまりの神々しさにみんな夢中になってドレスに見入っていました。
昔の作品かと思えば、実は、2014年のKarl Lagerfeldさんの作品で、人間の技能とコンピューターのそれぞれの長所を利用し、450時間もの時間をかけ製作された大作だそうです。
ピンクやホワイトの柔らかいカラーの本当にかわいらしい夢のようなドレス。シャネル、ディオール、イヴ・サン=ローラン、プラダなどなど蒼々たる大物デザイナー、ブランドの個性的な作品が並んでいます。
純粋無垢なイメージのなんともかわいいドレス。ディオールです。
メルヘンな世界が広がります。
人魚姫のようなシンデレラのような夢のあるドレス。
こちらの人魚スタイルもなんとも妖艶なドレスです。
地下の展示会場も興味深いものがいっぱいです。まるで、デザインスタジオの中を覗き見たような感じです。
純粋無垢な印象の純白のドレス。
それに対してこちらはブラックドレス。立体的なお花のパーツでできているドレスなどハンドメイドのすばらしさを見せつけてくれている作品です。
これは何かな~、というと、
じゃじゃん、洋服です。Issei Miyake ブランドは、この特別展の中でもひときわ個性を発揮していました。
こちらも同じく。
新世代のドレスの在り方を感じさせてくれる作品の数々。
マシーンメイドのドレス展。
3D プリンターで作られたドレス。骨のデザインなど、3D プリンターを利用し、製作された個性的なドレスもいろいろありました。
ホワイトとブラックがありましたが、こちらストローでできています。
これこそ未来のドレス。かぱっとドレスの中に人間が入り込み、マシンのようにすーっと移動していくドレス。ファッションショーの舞台映像がなかなかおもしろいものでした。実用性はともかくアイデアが面白いですね。
こちらのビデオでは今回の特別展のコンセプトとドレスが紹介されています。
ギフトショップもこの特別展ならではの珍しい品揃えです。ファッション好きには、魅力的な商品や本など色々ありました。
史上最高の入場者数を記録した昨年の中国ドレス展はこんな様子でした。