ニューヨークでは年に一度、オープンハウスニューヨーク というイベントが行われます。市内の数多くの建築、アート、歴史的サイトが参加するイベントで、中には、普段は一般公開されていないようなスポットも参加していて、訪れることができます。先日のオープンハウスニューヨークの週末に訪れてみたのが、グリニッジビレッジのミネッタレイン (Minetta Lane) にある昔ながらのタウンハウスを、建築家さんが自宅としてリノベーションした、ミネッタレーンレジデンス (Minetta Lane Residence) です。毎年、タウンハウスの前には、行列が出来ていて、気になっていましたが、今年初めて訪れてみました。
ミネッタレーンレジデンス (Minetta Lane Residence) のオープン時間は、正午でした。少し早めにと思い、15分前に来てみたら、すでに行列ができていてびっくりです。並んで待っているところに、建築家でもあるタウンハウスのオーナーの Adam Kushner さんがでてきて歓迎の挨拶をされ、ウェルカムな雰囲気でした。Adam Kushner さんは、ニューヨークの建築ファーム、KUSHNER studios の代表です。
朝一番からたくさんの人が並んでいましたが、最初の回は一気に人が中へ入場できるので、そこまで長くは待ちません。

最初の回の人たちが中へ入った後は、あっという間に玄関の入り口のところまできました。
いよいよ家の中へ、とわくわくしていると、そこからが少しスローペースになります。家の中に入る前に全員一筆書類にサインをしないと入れない徹底ぶりでした。受付の手続きがあるというのもありますが、個人のお宅なので、中へ入れる人数も限られており、人が出てくるのを待ちながらになり、ここからの進みは少しスローになります。
玄関先の吹き抜けから上を見上げると、こんな感じです。
1階にはキッチンがあります。オープンコンセプトで、綺麗なマーブルの大理石と、ナチュラルなウッドのカウンターが目を引く素敵なキッチンです。
まずは、2階のフロアへ上がってきます。
縦長の細い建築なので、ワンフロアにあるのは一部屋だけです。
最初に入ったお客さんが見終わって出てくるときに「階段、階段、階段で、すごい上るわよー。」といって出てきたのですが、確かにおうちの作りが、次々に階段を上ってお部屋を移動する感じなので、階段が多いイメージを受けます。
実際にご家族で住んでいるそうですが、びっくりするくらいシンプルな無駄なものがないおうちです。
ベランダがそのままガーデンになっています。
家の外観のお洒落なデザインが窓越しに見られます。
リビングルームの上は天井が高い、吹き抜けになっていて、上階からリビングルームを見下ろせます。
リビングルームのある建物と、もうひとつの別棟の建物の間に遊び場があり、そこの壁に、子供が楽しめるロッククライミングの壁が作られています。ロッククライミングをみんなに披露してくれていました。地下から屋上までの家の建物と同じ高さがあるので、結構な高さのロッククライミングウォールです。見学に訪れていた人たちは、このおうちの住人である子供にも色々と家のことを質問していました。もう一つの別棟の建物内には、ベッドルームとジムルームが作られていて、まだ工事中の部分が多い感じでした。
最上階は、屋上テラスになっていて、綺麗な景色が望めます。
バーベキューグリルや、簡易キッチンが備え付けられていて、パーティを楽しめる空間になっています。
北側には、エンパイアステートビルも見えます。
本館の地下もまだ完成形ではなかったのですが、バスルームとリビングルームになっています。
オーナー自身が建築家で、2013年に購入して以降、継続的にリノベーションを続けているタウンハウスということで、また来年訪れたら、家の中の変化が見られるかもしれません。建築家さんの新しいデザインにより、歴史あるタウンハウスが、毎年変化していく姿を見ることができるというのも、オープンハウスニューヨークならではの面白い体験です。

ミネッタレーン周辺は、かつては小川が流れていたエリアだそうですが、現在でも都会のオアシス的な小さな公園があります。
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