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MoMA PS1再開!密かな人気?!クールな刑務所アート 特別展開催中

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クイーンズのロングアイランドシティにある、ニューヨークの人気美術館、MoMA のコンテンポラリーアートに特化した別館、MoMA PS1 は、9月17日に再開しました!MoMA PS1 は、MoMA 同様、ウィズコロナの特別ルールでの再開で、事前予約制で、入館時には体温チェックが行われ、マスクの着用が必須になっています。MoMA PS1 には、アートギャラリーや美しい空間、お洒落なアート本が集まるギフトショップもあり、ニューヨーカーには、無料で開放されていることもあり、平日でも、一人でふらっと、または、カップルたちがデートでやって来たりする人気のミュージアムです。現在は、ウィズコロナということで、1階のギャラリースペースのみが開放されていて、刑務所に入っていたアーティストによる作品をはじめ刑務所とアートをテーマとした珍しい特別展、Marking Time – Art in the Age of Mass Incarceration が開催されています。

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MoMA PS1 は、マンハッタンのイーストリバー川の対岸、クイーンズのロングアイランドシティにある現代アートの美術館です。地下鉄7またはGの Court Square が最寄り駅です。現在は、ウィズコロナの特別ルールで、事前予約が必須となっていて、通常通り、ニューヨーク在住者は、無料で入場できる他、その他の人も Pay What You Wish で入場することができるようになっています。事前予約し、指定時間に訪れるとまず体温チェックし、事前予約チケットを見せて入場します。
入場後、まず広がっているのは、中庭ですが、今年は特に静かで、ソーシャルディスタンスをとってゆったりとテーブルが並べられています。

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MoMA PS1 では、例年、Young Architects と題された建築コンテストが行われ、優勝者の作品が、夏の間、中庭に飾られているのですが、今年は、中止になっています。ただし、これはコロナのためという訳ではなく、昨秋に決定されたもので、プログラムの見直し中のようです。その代わりに、今年登場しているのは、黄色いステージです。ステージに上がり、マイクに向かって好きに声を発することができる参加型の音をテーマとしたインストレーションアートになっています。

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MoMA PS1 の建物は、まるで学校のような雰囲気ですが、もともとは校舎だった建物がリノベーションされ、美術館になっています。いつもは、たくさんの人が集まって来ている印象がありますが、時間指定制という事もあり、とても空いていて、すっきりとしています。

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入口脇では、カフェの Mina’s がテイクアウト形式でオープンしています。サンドイッチやサラダなど軽食もあり、ゆったりとした中庭のテーブル席でランチを取ることができるようになっています。

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MoMA PS1 は、地上3階と地下1階の4フロアに渡り、通常、James Turrell の空を見上げる作品など何点かの常設展示の他、期間限定で、様々なアーティストの個展や面白いテーマの特別展がいくつか並行して開催されていますが、現在は、1階部分のみ開放されています。

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現在行われている特別展が、刑務所とアートをテーマとした珍しい特別展、Marking Time – Art in the Age of Mass Incarceration です。刑務所というと多くの人にとっては、全くの異世界に感じると思いますが、新型コロナウイルスの流行により、世界中のたくさんの人が、自由を奪われ、自宅軟禁に近い感じのロックダウンを経験した今年は、共感できる部分もあるかもしれません。
特別展入口の正面には、自身も刑務所に入っていたことがあるアーティスト、Mark Loughne さんが鉛筆で描いた、たくさんの囚人たちのポートレートがずらりと並んでいます。

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ロックダウン中の自宅待機で、急にたっぷりと時間ができ、絵を描くなど、新たな趣味に目覚めた人も多いと思いますが、刑務所内でも、アートや文筆など様々な分野に目覚める人も多いようです。今回の展示では、刑務所内でアートに目覚めたアーティスト達の様々な作品が展示されています。
刑務所内で、アート制作をはじめたという Tameca Cole さんの作品、 Locked in a Dark Calm。コラージュを用いたシンプルな作品ですが、とても存在感があります。

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今回の展示は、Marking Time: Art in the Age of Mass Incarceration と題された Nicole R. Fleetwood さんの新刊の出版に合わせ、企画された特別展です。アメリカでは、現在、200万人以上の人が刑務所に入っているそうですが、あまり一般には知られていない刑務所の実状を広く知ってもらうことを目的に執筆された本だそうで、こちらArtNews などで紹介されています。そんな本の一つの大きなテーマとなっているのが、刑務所で制作されるアートです。数多くの作品が制作されているようなのですが、Prison Art という分野の流通を握っている中間団体のコントロール下にあり、どの作品がどこに行っているのか、制作者にはほとんど分からない状態となっているようです。
アサンブラージュ (Assemblage)、ストリートアート風だったりと様々な手法の作品が展示されています。

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絵画だけではなく、模型など様々な作品が展示されています。

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どこにも行けない刑務所の中で、ロードトリップに憧れを抱いていたのかもしれません。可愛らしい作品です。

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Jesse Krimes さんの刑務所のシーツにプリントするという面白いコンセプトの作品です。メルヘンチックな女性らしい可愛い世界観が広がっていました。

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ポップアート風の作品も一際目を引く作品でした。

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刑務所で使用されているような感じの給食のトレイで作られた作品などもあります。

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センスを感じる、写真や文章がプリントされた布が、美しく並べられた作品。

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皮や衣服の端切れなどパッチワークのようにして作られた作品など面白いものも色々ありました。

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囚人服ももっとクールだったらいいのに、という囚人さんの思いが伝わってくるような作品、囚人服の色合いのパーカーです。

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一部が改変されたトランプのカードがずらりと並んでいます。コロナの自宅待機中、黙々とパーソナルな趣味の大作に精を出していた人もいるかもしれませんが、今回の特別展でも、そんな時間と根気がいる作品がたくさん展示されていました。制約のある中、工夫を凝らして、何かを生みだすという行為がアートそのものと言えるかもしれません。コロナ中、趣味が高じて、多くのアーティストが誕生しているのではないかと思います。

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ギャラリーは、刑務所にありそうな机や椅子などが置かれていたりと臨場感が感じられる雰囲気です。出所後、アーティストとして活躍している人もいたりと、アートが、その後の人生に良い方向に大きな影響を与えている存在であることも伝わってくる展示となっています。

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ミュージアムショップは、アートに特化した独立系ブックショップのような感じで、アート本を中心とした豊富な品揃えで、お洒落なものから面白いものまで、多岐に富んでいます。アートや本好きの人は、意外と長居してしまう人気スポットです。

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なぜか日本のマニアックな文庫本まで置かれています。MoMA PS1 では、今年は、中止になってしまいましたが、毎年9月頃に、アートブックフェア が開催されたりと本好きに人気があります。

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人の流れを一方向にするため、出口は、入口とは異なっていて、地下になっています。ちょっと時間がある時に、ふらりと訪れるのにおすすめの美術館です。
通常時の MoMA PS1 の様子は、こんな感じです。

MOMA PS1 モマの別館 NYのコンテンポラリーアートミュージアム

再開後のモマ美術館もゆったりと楽しめて素晴らしかったので是非訪れてみて下さい。

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MoMA PS1再開!密かな人気?!クールな刑務所アート 特別展開催中 was last modified: 10月 17th, 2020 by mikissh